初めてのドキドキ
昨日の夕飯さえも思いだせないことが増えたけれど、ふと蘇った初めてのバレンタインの思い出をお話ししていきます。
小学校低学年の頃、クラスの男の子全員のことが好きだった私はバレンタインのチョコをみんなにあげていました。
放課後、可愛くラッピングした手作りチョコを席順に配っていたのですが竹田くんだけすぐに帰ってしまったのでお家まで届けにいくことに。
家の前まで来たけれど恥ずかしくて恥ずかしくてインターホンがなかなか押せない私は帰宅途中のクラスメイトを呼び寄せ一緒にボタンを押しました。しかしなぜか竹田くんしか家にいないと思っていたので予想もしてなかったお母さんの声がし、玄関の扉が開きました。自分の母親よりも若く可愛いその人は優しく迎えてくれ、竹田くんに無事チョコを渡すことが出来ました。
何日か経った日の朝ランドセルを教室の後ろの棚にしまっている時でした。
竹田くんがどこからともなくやってきて、みんなに見えないようにアメの入ったビンを「これバレンタインのお返し、とってもおいしかったよ!ありがとう」といいなが渡してくれました。
朝礼が始まる前のざわざわした教室内の音が消え、自分の心臓がドクドクドクドクッと早まるのがわかりました。クラスの全員が好きだった私ですが、その頃から竹田くんを目で追う回数が増えたことは間違いありませんでした。
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