鷹森ツヅル〈REDEFINE〉考察(前編)_雑な感想篇
前書き
2023年8月27日、鷹森ツヅルさんが4thシングル〈REDEFINE〉をリリースしました。本記事では、私が〈REDEFINE〉を聴いた感想と考察を記していきます。本記事には歌詞や考察が含まれるため、〈REDEFINE〉を未試聴の方は下記のリンクから、予め試聴することを推奨します。特に、Spotifyは歌詞も表示されるので、歌詞を眺めながら視聴したい方は、そちらをチェックするのが良いと思います。
さて、今回の記事は前後編となります。前編では、歌詞を引用しながら、私の雑な感想を垂れ流していきます。後編では、歌詞の中でいくつかのキーワードをピックアップ。歌詞や歌詞に込められたメッセージをより深く理解するために考察していきます。
記事全体を通して、私の価値観や偏見が挟まれることが予想されるため、そういったことが苦手な方、ご自分なりのニュアンス以外を求めない方は、ここでブラウザバックをお願いします。そういった内容を許容できる方は、ぜひ続きをお読みください。
また、本記事はMV公開前時点での執筆という点をご承知ください。
記事中の記号の説明
「」 強調や歌詞の引用に用います。
〈〉 曲名に用います。
灰色の箇所 歌詞のまとまった引用に用います。
歌詞の引用と感想
ここでは、歌詞を分割して引用しながら、各箇所に対しての感想を書いていきます。歌詞に関する感想がメインとなりますが、音についても触れたいと思います。しかし、私が音楽に疎く、ベースとギターの違いもよく分かっていないので、弦楽器の音は全て「ギター」として表記しています。
加えて、「もう少し深掘りした方が良いな」と思ったキーワードに関しては、記事の後編にて「トピック」として取り上げます。前編ではあくまで、ファーストインプレッションを基に、思いのままに綴っていきます。要するに、ゆるい感じでやっていこうと思います。ぜひ読者の皆様も、肩の力を抜いて読んでください。
それでは、本題へいきましょう。
ギターの音がカッコいい。
ここがサビで、この歌の根幹(テーマ)を歌っていると思う。
「この道の先」が五里霧中ではなく、「不確かで透明で曖昧」と表現されているってことは、周りは見渡せるのかな。足元に目をやっても上手く見えないのは、視界が遮られているのとはまた違う苦しみがあるかも。
→勝手に解釈すると、「透明」っていうのはalpha値がゼロって意味だから、色自体は存在している。つまり透明の先に何色かあるのは感じられる。現代だと「正解」っぽい色が無数に点在しているけど、自分にとっての色は決めかねるのが普通だよね。
ボーカルがいなくなって、ギターとドラムが強調される分、カッコよさが際立つ。
最後にギターが尾を引く感じ好き。
テンポとドラムで暗くなり過ぎないんだろうな。
リズムとギターがカッコいい。リズムとか叩き方で日常っぽい雰囲気を醸し出してるんだろうな。
ここのドラムがオープンとクローズを交互にやってるのかな。
左で聴こえるギターがカッコいいけど、これがベース?
新しい靴って面白い表現だな。最近「赤いヒール」を聴いたから、そっちが連想されたけど、鷹森さんはスニーカーとか革靴とかのイメージ。
「靴」ってことは、乗り物にずっと乗ってるわけじゃなく、歩くのがメインなんだな。MVのティザー部分からも、そのイメージが垣間見れる。
「新しい靴」って一番表面的な自分(ペルソナ)って感じがするな。VtuberならVtuberとしての自分だろうし、一般の人でも「新しい自分」であろうとする姿勢だろう。でも新しいからこそ、靴擦れに遭うし、痛いし、汚れが目立っていく。
「抱えきれないくらい(の)荷物」って何だろう?
二人のやり取りからすると、Bくんがめっちゃ持たされてそう。鷹森Aにポカポカ殴られてるイメージあるんだよな。
最初の二行って〈自己紹介(的)ソング〉の場面を描いているのかな。
音が不安な感じだけど、これが不安的なコードってやつなのかな?
詳しい人解説してくれ。
音の高低の表現の仕方が好き。おしゃれ。左耳が特に。
「それを変えていけるのは」でスネアドラムが消えて、シンバルだけになるから上っ面を取り払ってありのままの自分で歌っている感じ。「自分だけだろ」。
歌詞の後の間奏のギターの音好き
「ボク」がカタカナなのは、各作品を通して共通だな。
一行目と二行目で矛盾したことが書かれているから、その狭間で苦しんでるのかな。
「足枷」って表現好き。単に表現するんじゃなくて、道具で形容されると、イメージがより鮮明になるし、質感が高くなるね。
「自分だけ」ってこの歌詞の中では重要な意味を持つんだと思う。色んな価値観がある世界で、自分に「変えていける」つまりは自分を導けるのは自分だから。
自分の周りの世界が「セカイ」なのかな。もっといえば日常系の香りがする。「世界」はもっと解像度が最大のこの世界そのものか。
解像度は関係ないか。自分の周囲の世界だって、解像度は高いだろ。
単純に範囲か。両腕に収まるのが「セカイ」。そうじゃないのが「世界」。旅に出る前にあるのは「セカイ」で、旅に出た先で出会うのが「世界」。
単に変換ミスの可能性あり。
「自分以外の誰になろうとしたって 『ありのまま』を言い訳にしたって」は性に合う歌詞だな。なろう系主人公に憧れたことも、「ありのまま」でいようとして立ち止まったこともあるから、理解も共感も出来る。
サビが歌詞も音もかっこよくてテンション上がる。
「鮮やかに」の歌い方かっこいい。
「いけるから Woah」でどんどん音が上がっていくの好き。
「光る」って表現と音の響きが好き。美しい情景が目に浮かぶ。
右側から聴こえるギターのメロディーがカッコいい。
最初の歌詞から、「鮮やかに」「塗り替えていける」と発展している。やっぱり「透明」が鷹森さんの見えてる世界を示す大切な言葉なんだな
かつ、「その色を誰かに合わせる理由なんて無い」は、見失いがちな「道標(べ)」を、自分の原体験を信じられるよう励ましてくれてるんだな。
「手からこぼれおちそうでも失えないものが間違いなくキミの想い」は、やっぱり冒頭の「不確かで透明で曖昧」が活きてるように思う。「自分」って何なのかを示してる。
世界と向き合うときには、向き合う主体の自分が定まってないと、ちゃんと向き合えないね。
「世界の理を変えて行け」は規模が大きい言葉でテンションが上がる。
「何度立ち止まっても」で少し落ち着くのは、次の歌詞に繋げるため?
ここの間奏から神秘的なメロディーになるし、他のパートは「手」「胸」、「靴」などの身体の部位に関係する単語が登場するけど、ここだけは「夢の欠片」とか「声」とか形のないもののフレーズが続くから、もしかしたら意識の階層を下っていくイメージなのかな。
MVでどう表現されるのか気になる部分だな。
「出る」で音が下がるのが意外。だけど、深みが出るね。
出だしが急に暗くなるな。感傷的なメロディーだ。
「聞き」がhear、「聴き」がlistenだから、視界がなくて音にフォーカスが合ってるのがよく伝わる。
「間違い 裏目に出る」って辛いよな。良いニュアンスはまったく含まれていなくて、自分は良かれと思ってたところから転落するから、天地の差が激しくてダメージになる。
「諦め悟るような言葉が似あうようになったな」。素の自分を見せずに冷笑していたら、自分は傷つかないでいられる上に、快楽だけは得られるから、依存性があるんだよな。でもそれに浸かったら、気づくと自分は何もしていない……。
「壊してしまった夢の欠片」は単なる過去形なのか、何か挫折するようなことがあって壊してしまったのか、成長と共にいつの間にか壊れてしまったのか、断定ができない。聴き手に解釈を委ねられているフレーズだな。むしろ、ここをMVでどう表現するのかで、鷹森なりのニュアンスが見て取れるね。当然、MVが一つの解釈に過ぎないと考えて、自分なりのニュアンスを大切にするのも良いし。
壊れてしまった、ではなくて「壊してしまった」だもんな。
「懐かしいくらい聴き慣れた声」は、過去の自分?
なんかぼかしてるから、考えたら何かありそう。
道標。誰かであっても、その誰かに感動した過去の自分でも良い。そのどちらも「夢の欠片」となり得るんだから。
自分の内に秘めた消えない火こそが、自分たらしめるものなんだよな。デカルトと一緒だ。すべてを疑っていった先に、疑っている自分の存在だけは否定できないように、灯し続けた火から熱を受け取っている自分も、確実にここに存在するんだ。
ここサビが「まだここに」から「今ここに」で姿勢が前向きになってるのか。「答えを得た」と見るべきか。
ギターかっこいい
ここのメロディー好き。
後書き
メロディーと歌声が爽やかだから、いくらでも聴いていられますね。今回はハモリや楽器が多かっただろうに、心地よく聴けるのは、犬絵さんの手腕も一翼を担っているんでしょうね。
さて前編はここまでとなります。後編は重たい分量だけど、読んだら絶対に〈REDEFINE〉をより楽しめると思うので、ぜひ読んでみてください。
それでは~!