#22サスティナブル調査隊
今日は、企業で課題となるジェンダー問題や取り組みをご紹介いたします。
多様な性が溢れている現代で、人をカテゴライズすることはとても難しいことでもあります。
現状として、採用される時点で性差や様々な理由をネガティブに捉え採用を避けようという動きや、選べる業務に格差をつけるといった企業も多いのです。
男女間での賃金格差
そもそもの話ですが、同じ企業で採用され仕事に就く従業員において、男女の別で賃金の格差があるという事実があります。
この要因として、女性が従事することが多い事務などの一般職は、総合職よりも賃金水準が低く、社内規定や上司の評価の基準の曖昧さなど、昇進や昇格の機会が少ないことも賃金格差に表れています。
一般職を採用している企業における女性の正規雇用者の平均賃金は男性よりも低くなりやすく、勤務年数が長くなるほど賃金格差が拡大しやすい構造があります。
この様に日本の企業構造が、社会の向かうべき姿を反映していない状況であり、これは問題を把握・理解していない企業の経営層や管理職がさらに格差を大きくしているとも言えます、
AIは女性が従事する仕事を奪っていく
かねてから、AIが発達すると人の仕事を奪うという議論が多々巻き起こりますが、AIは仕事を奪うのではなく「人の仕事を巻き取っていく」ものだと思います。
しかしご紹介する記事では、企業内での男女差で見る業務において、女性が多い事務職は、最も打撃を受けるであろうと予想しています。
男性は400万人分の仕事を失う一方で、140万の仕事を得ることができ、女性は300万人分の仕事を失い、55万人分の仕事しか得ることができないと試算されています。
今後、女性が少ないコンピュータや工学などの分野の需要は高まるが、その分野に女性が参入し増加する速度より、AIの躍進の速度が高まれば、その分ジェンダー格差は広がると見ています。
技術職に女性が少ないのは、教育や環境の影響が大きいと考えられており、今後は、女性が技術に関心を持てるような働きかけなどを積極的に推進していく必要があるとこの記事では示唆しています。
企業内での「男女の不平等」
ここでは「普段の生活で男女の不平等を感じているか?」というアンケートの結果を見ていきます。
ここまでにご紹介してきた「男女格差」や長年植え付けられてきて形成された「無意識な偏見」は、働く女性のにとって、ハラスメントや大きなストレスにもなっています。
業務中だけでなく、普段の生活のにおいても、この業務の偏見が巻き起こす問題があります。
「女性だけが育児休暇を取る」これは現状の日本企業では、仕事から数年距離を置く事で、昇進の道からも遠ざかる事を意味しています。
「子どもが病気になったりしたときに、休むのは女性」これも上記同様に働く女性には大きな負担と重要なポジションを任せるにはリスクが高くなると判断する企業風土によって、マイナス評価となってしますのです。
このシリーズにおいて常に言える事ですが、正しい知識を持って判断できる能力を経営層や社員全員で備える事が解決への近道だと考えます。
古い経験則をもとに対応するだけでは、いつまでもこの問題はなくならないという事です。