#29サスティナブル調査隊
今日は、クリーンでは無いエネルギーの代表格?「化石燃料」にまつわる話です。
化石燃料とは
化石燃料とは石油、石炭、天然ガスなどのことで、微生物の死骸や枯れた植物などが地圧・地熱などにより何億年という時間をかけて化石になり、それが石油や石炭になった事から化石燃料と呼ばれています。
では、なぜ化石燃料が悪者のように言われるのか、それを紐解くためにも燃料からエネルギーが生まれる仕組みと温暖化の関係性を見てみましょう。
化石燃料中の炭素(C)が燃えると、空気中の酸素(O2)と結びついて二酸化炭素(CO2)がでます。
この反応で熱が生まれそれがエネルギーとなるわけです。
排出された二酸化炭素などの温室効果ガスは、熱エネルギーを吸収する性質を持っています。
その二酸化炭素が過剰な状態で大気中にとどまると、気温が上昇します。
程よく温まる分には良いですが、上昇幅が大きくなると温暖化現象に繋がり地球上の生物の生存に影響するわけですね。
光合成で二酸化炭素を吸収
ここまで見てきた化石燃料と地球の温暖化現象の仕組みですが、これを聞いてこのサイクルの逆を行けばいいのではと見当がつく方も多い事でしょう。
そこで逆の仕組みと言えば、思いつくのが光合成ですね。
では、その光合成はどんな仕組みだったかを簡単に振り返ってみましょう。
小学校で習ったのはこんな感じでしょうか。
太陽光のエネルギーを植物の葉が受けて、葉緑体が二酸化炭素と水からデンプンなどの有機物と酸素を合成する。
この光合成は二つの反応で構成されています。
まず光エネルギーを使って、CO2を固定するための還元物質を作り出す反応で、その過程で酸素が作られます。
上記の反応によって作られた還元物質をCO2固定し糖・デンプンを作り出す反応があります。
余談ですが、多くの植物は水を分解して酸素を発生しますが、水を分解できず酸素も発生できない光合成細菌と呼ばれる生物がいるそうです。
これは、光合成の定義である「光によってデンプンなどを作る働き」を持っているので、「光合成」という名称がついています。
このように二酸化炭素を酸素と炭素に分解する作業が行われ、酸素は排出し炭素は植物の体になります。
地球上の大気中にある二酸化炭素を吸収した植物は、やがて枯れ分解されて二酸化炭素を排出するというサイクルなのです。
結局、植物を植えてその効果で、二酸化炭素が減ったり酸素が増えたりするとしても、それは一時的なもので、植物が枯れれば、大気中の酸素も二酸化炭素も元の量に戻ってしまうのです。
その植物が分解されず地中に蓄えられた化石燃料は、二酸化炭素を保持した状態ですが、それを燃料として利用すると、再度二酸化炭素が大気中に排出されるという繰り返しとなってしまします。
だからこそ化石燃料の利用を減少させて、新たにクリーンエネルギーで補う必要があるわけです。
本日は、小中学校の理科の時間を思い出す内容でしたが、今起こっている問題の基礎を既に習っていたのですね。