#18サスティナブル調査隊
今回は「ジェンダー平等を実現しよう」を探究していいきます。
まず、ジェンダーとは、生物学的な性差だけではなく、「男性だから」「女性だから」こうあるべき姿として、社会的に構築され、社会が形成されていく過程において認知・学習されるものです。
またこれらは時代や背景に深く関わり、変化していくものです。
例えば、服装や髪形などのファッション、言葉遣い、職業選択、家庭や職場での役割や責任の分担などが該当します。
「ジェンダー平等を実現しよう」をわかりやすいところで言うと、男らしさとか女らしさという概念などを取っ払い、人として平等に社会へ参加する策を考えましょうということです。
ジェンダーギャップ指数
社会への参加の中で性差による関わりを判断する基準として「ジェンダーギャップ指数」という物差しがあります。
ジェンダーギャップ指数とは、WEF が毎年公表しているもので、経済活動や 政治への参画度、教育水準、出生率や 健康寿命などから算出される、男女格差を示す指標です。
経済、政治、教育、健康の4つの分野のデータから作成され、0が完全不平等、1が完全平等を示しています。
その指数の内容として、日本の順位は、中国・韓国に次いで153か国中121位(前回は149か国中110位)です。
これから一つ言える事は、日本ではまだまだ男社会であるということです。
この問題へのアプローチは、思考の変化をもたらすことが重要ですが、生まれてから現在までの経験の中で形成される中核信念は、そう簡単に変化させる事はできません。
中核信念は、子供時代につくられる、自分や他人、世界に対する絶対的な捉え方のことです。
信じられないかもしれませんが、企業の中には、来客があった際に女性社員に対して「お茶を頼むね」とお茶くみを当たり前の様に依頼するとか、
「妊娠したからもう退職だよねと?」捉える上長もたくさん存在します。
ですから、企業は日々の社員教育を継続し意識改革を根付かせる取り組みが必要です。
そして個人的には、意識改革と並行して社内のルールづくりを実施し、仕組みを通じての改革を推進する事で変化の速度も加速すると考えています。
ジェンダー格差を考えるもう一つの側面
今後、人口減少のスピードは加速し、 2040年頃には毎年100万人近くが減少するという試算もあります。
それに付け加え日本は国人口における高齢者の比率が高まり、超高齢者社会が現実となっています。
そうなれば、日本での働き手は、ますます減少していきます。
このことからも、日本人口のおおよそ半分である女性の労働力は大変価値のあるものだと思います。
労働人口の推移から見ても、女性が社会で活躍する場を設けなければ、経済活動は破綻するという事です。
性差による男女の根本的な差はあり、それを無視して「はい男女平等です、頑張ってね」では上手くいくはずかがりません。
その性差を仕組みでサポートをする必要があり、その上でジェンダー平等を考えていく必要があると思います。
そこで明日からは、日本の社会においてジェンダー差別をどの様にとれえているか、また解決する取り組みが生まれているかを見ていきます。