ただ、そういうもの。

「最近の若い娘はみんな同じ顔に見える。」と言う中年おじさんの顔は、きっと欧米人からすると「日本のおじさんはみんな同じ顔に見える。」だと思う。

そしてその欧米人の顔すら他国から見るとみんな同じ顔に見える。

それどころか宇宙人からしたら「人類はみんな同じ顔に見える。」と感じるかもしれない。

そして当然、その宇宙人を見た最近の若い娘は「えー。みんなめっちゃおそろじゃーん。めっちゃ銀じゃーん。」となる。

それだからどうした、と問われたとして別に答えはない。

結局のところみんな一緒。

だからこそ、仲良くしましょうや的なピースフル溢るる結論を問いたい訳では、ない。

その逆で、個性は内面にこそ宿るから一緒のようでみんなそれぞれ違うんだ、みたいな精神的個性を讃えたい訳でも、まるでない。

ただ、おじさんは若い女の顔の判別ができない。  

いや、正確にはおじさんは「最近の若い娘はみんな同じ顔に見える。」と口に出して言いたいだけなのだ。真意はどうあれ。

その事実だけが宇宙の真理で、ただそういうものなのだと思う。

生きとし生けるものすべて。

そのすべての行いや言葉、価値観。
それらを肯定しようが否定しようが自由だけど、きっとすべては「ただ、そういうもの。」なのだ。

だからただそのあるがままを愛するのがいい。





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