「マンゲキ芸人リレーコラム」第160回 七面綺蘭 伊編

このブログ企画では、
よしもと漫才劇場所属の芸人さんに
リレー形式でコラムを書いていただきます!
前回の芸人さんのコラムの中からテーマとなる
キーワードを抜き出し、
自由に書いていただきます。


前回の担当者は、うただ一石 さん でした!

Q:次のうち、一石がやったことがないのはどれ?

①.この前暇すぎて30㎞歩いた
②.家にアリが50匹位出て、それを1日かけて退治
③.パチンコ

答えは、③でした!
意外とギャンブラー気質ではないということが判明しました!笑


そして今回の担当者は…
七面綺蘭 伊!

前回の担当者、うただ 一石の
コラムから選んだテーマは、、

「天国」

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こんちゃ!七面綺蘭の伊です!
早くも回ってきました!
あざすです!

うただ一石さんのコラムから「天国」をテーマとさせていただきたいと思います。


この2月の初めに大好きだったひいおばあちゃんが天国に旅立ちました。

あぁ急に悲しい!って感じですよね笑
すみません(汗)
大好きなひいおばあちゃんについてお話できる絶好の機会だ!と思って書いたので、ぜひ読んでください!


享年100歳
大往生でした。

ひいおばあちゃんは大正、昭和、平成、令和と4つの時代を生き抜きました。

体は小さくとっても可愛らしいおばあちゃんでしたが、昔から大した怪我や病気もなく最期も老衰と、体がとても強くて図太い人でした。

脳梗塞で倒れた時も足を折ってしまった時も数日後にはピンピンになって帰ってきました。人生の終盤は施設で生活を送っていたのですが、「元気」ということを理由に1度お家へ送り返されてしまったこともありました。どんなおばあちゃんやねん。

しかし、2月に入って覚悟しといてほしいと連絡が入りました。そして、その数時間後には天国へ逝ってしまいました。100歳だし逝ってしまってもというか、何なら生き過ぎぐらいだけど、元気なとこしか見たことがなかった分、信じられなかったです。

こんなご時世でしたが幸いにもお葬式をすることができ、急いで故郷に帰りました。お棺の中にいるひいおばあちゃんと4年ぶりの再会。100歳の亡き人とは思えないほど綺麗なお顔立ちで、ほんとに生きてるみたいで、この時は上杉達也の気持ちが分かりました。

密葬だと聞いていましたが、100まで生きたらそりゃもう家族が多くて多くて。全然密葬じゃなかったです。玄孫までいます。小3です。
小3の玄孫て、聞いたことないわ。

お葬式はその人の人生を映すと言いますが、こんだけ人が集まるなんて、ひいおばあちゃんは本当にみんなに愛されていたんだなと実感しました。

アホみたいに泣いた後、ひと段落して実家に戻りました。ひいおばあちゃんの部屋に行き、形見になるものを探します。綺麗好きだったひいおばあちゃんの部屋はとても綺麗に整頓されていて、形見になるものを探すのが難しいほどでした。

やっと見つけたお念珠を持って大阪へ帰りました。

家へ帰ってお念珠の箱を開けると、ひいおばあちゃんの懐かしい香りがして、思い出が蘇ってきました。

一緒にお風呂に入って体をタオルでゴシゴシしてくれたこと。
ゴキブリや幼虫を捕まえておっかけてきたこと。
お土産に109で買った深い紫のペイズリー柄のパンツをあげると「ありがとうよ〜」と言いながら泣くから、それを見て貰い泣きをしたこと。何かしてあげると毎回ありがとうの言葉と一緒に泣いていました。可愛い、可愛すぎる。
こうやって思い出すと人に愛される理由が分かるなーと思う素敵な人間性を持った人でした。

先述した通りひいおばあちゃんに最後に会ったのは4年前でした。
もっと会いに行っておけばよかったなと今更少しだけ後悔してしまいます。いつまでも生きてくれている気がして、どうせ長生きするし、また今度でいいやと思ってしまっていたのかもしれません。

そして、こんなご時世になってしまい面会もできなくなり、とうとう会うことができませんでした。

そういえば、ひいおばあちゃんと最後に交わした言葉って何だったんだろう。

最後にお母さんと一緒に施設に行った日。
「曾孫の名前分かる?」
「ゆりかとさやかと、せぇからはるかじゃろ。」
「ちゃんと覚えてくれとんじゃなあ。」
「そりゃあそうじゃ。」
「その、さやかよ。」
「…そんなことなかろう!」
そんなことあるのに、そんなことはないと言う根拠はなんなんだ。と思いました。
実はこの時私はショートカットだったのでひいおばあちゃんには男の子に見えていたのです。

この時は淡いピンク色の背中にリボンの着いたニットを着ていたのですが。

帰り際、
「また来るな、元気でな」
と言うと
ひいおばあちゃんは私に向かって言いました。
「来てくれてありがとう。頑張ってよお〜、僕も。」

そうして、施設を後にしました。

「頑張ってよお〜、僕も。」

これがひいおばあちゃんと最後に交わした言葉となってしまいました。

嘘だろ、おい。


お葬式の数日後に翔GPが控えていました。緊張も不安もありましたが、ひいおばあちゃんのお念珠を持っていけばなんとかなりそうな気がしました。ポーチにお念珠を入れ、御守り代わりに持って行き、GPに挑みました。

結果、

チャレバト行き。

チャレバト行きなんかーい。

ちょっと〜、ひいばあちゃ〜ん。


いやまあ、単純に実力不足ですね。
精進します。

悩むこともありますが、まだ私はひいおばあちゃんの4分の1しか生きてないんだと思うととてもちっぽけに感じます。
私も悩みながら楽しみながら芸人続けていけたらなと思います。

そしてたくさんの人に愛されるひいおばあちゃんみたいな人になりたいです。

ひいばあちゃん!天国から見守っててね。売れるから!まじで!!!

みなさんも会いたい人には会える時に会いましょう。なにがあるか分からんですからね!
とは言ってもこんなご時世難しいですけどねえ〜。

大好きなひいおばあちゃんについてお話しましたが、実は家族の中でひいおばあちゃんとだけ血が繋がってないんですよね。

まあそれを超える愛があるんですけどね。


〈プロフィール〉
七面綺蘭 伊 さやか (写真 左)

NSC大阪校42期。2022年1月に開催された『Kakeru翔チャレンジバトル』で10位に輝き、2月よりよしもと漫才劇場メンバーに加入。これからの活躍に期待ができる若手女性漫才師。

七面綺蘭の紹介動画はこちら

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第160回目の「マンゲキ芸人リレーコラム」
七面綺蘭 伊さんのコラムはいかがでしたか?

ひいおばあちゃんの素敵なお人柄が
文面からひしひしと伝わってきましたね。
天国から伊さんのこれからの活躍を
ずっと見守ってくれていると思います!

次回の 「マンゲキ芸人リレーコラム」 更新は、
2022年3月7日(月)です!
劇場公式Twitterでお知らせ致しますので、
ぜひチェックしてくださいね!

マンゲキ芸人リレーコラム
過去記事はこちらからご覧いただけます!


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本日コラムを書いた芸人から自身にまつわるクイズを出題!
ぜひコメント欄に回答してください!

Q.ひいおばあちゃんがよく履いてた愛用ズボンに名前を付けてました。次のうちどれでしょう。
1.なすび
2.ひよこ
3.もふもふ


正解は来週のコラムで発表いたします!
最後までお読み下さりありがとうございました!


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