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蓮ノ空のこと好き好きクラブの端くれが金沢検定に一発合格した話

11/9(土)に行われた第20回金沢検定の合格発表が先日26日にありまして、無事初級に合格することが出来ました!
一発合格です!やってやりました!ちぇすとー!

……と言っても、「どのくらいの難易度かわからないし、だいたい初級でしょ?誰でも受かるんでしょ?」と思う方もいらっしゃるかと思いますので、今回の金沢検定の合格率を申し上げますと、

初級 4.7% (1397人中65人)
中級 2.0% (244人中5人)
上級 0.0% (117人中0人)
(出典:https://www.kanazawa-kentei.com/zyuken.html)

こんな感じです。
他のご当地検定の合格率がどんなもんなのかわかりませんが、驚きの低さです。
恐らく京都検定の3級よりも金沢検定の初級のほうがはるかに難しいようですが……。

まあ自分から言うのも何ですが、こんな難しい試験に一発合格したのは自慢していいと思います。えっへん。

ここからが本題で。
なぜ今回金沢検定を受験しようかと思ったのか。どのくらい勉強したのか。

私は一昔前に一年くらい金沢に住んでいたことがあるので(今はお隣富山県にいます)金沢検定というものがある、ということはなんとなく知っていたのですよ。

それを実際受けてみようと思ったきっかけはやっぱり蓮ノ空、特に吟子に命を吹き込んでくださっている櫻井陽菜さんが、リンクラ生放送で、「昔、ジュニア金沢検定を5回くらい受けたことがある」とお話されてたことです。
https://www.youtube.com/live/WWFvr9cvbgU?si=7Cc7cUcc9ckKWeWs

吟子&櫻井さん推しの私としてはこれは挑戦してみたくなってきたぞ、と。

さらに、今の仕事がほぼ定時で帰れる割に副業禁止なこともあり、じゃあ何か資格でも取りたいなぁと思ってたところだったのでこれは良いきっかけだってんで早速参考書を購入。

(もっと新しいバージョンがあるようですが何しろ古本を買ったもんで)

パラパラとめくってみる。
やはりというか何というか、前田利家を始め、加賀藩の歴代藩主についてかなり紙面が割かれている。

でもまあ、歴史はそんなに嫌いじゃないし、私は歌舞伎や落語や講談が好きなので、江戸時代以降の話題ならなんとか覚えられるだろう、と思いきや。

……参考書をめくっていくうちに、縄文時代の話題も出てきた。

おいおいおい、加賀藩成立より前の話題も出るんかい。

ちなみに、過去問から初級の問題の一例を抜粋してみる。

縄文時代晩期の(____)遺跡からは、下地に黒漆を塗り、編み籠に漆を重ね塗りした籃胎漆器も出土した。
①御経塚 ②新保本町チカモリ ③笠舞 ④中屋サワ

金沢21世紀美術館が建つ広坂遺跡は、奈良時代の(__)が発掘調査で大量に出土し、「佛」の文字を刻んだ出土品などから、道君が建立した寺院跡と言われている。
①土器 ②木器 ③瓦 ④石器

うわーーーーーーーわからねーーーーー!!
初級で出す問題じゃねーーーー!!!
ドキドキしすぎて、土器になりそうーーーー、じゃねえわ!
(のんひな聴いてる人じゃないとわからないネタ)

せめて、前田利家より以前の話題は中級以上の試験にしてくんないかな、と思いつつ、そんなこと言っても仕方ないので問題集も少しずつ買い揃え始める。

(問題集たち。年々薄くなってるのは物価高騰のですかね)


金沢の地元の書店・うつのみやで買ってみたり、金沢駅地下広場で開催された古本市で買ってみたり。
花帆や吟子もこういうところで本を買うのかな、なんて考えながら。

と言っても、104期お披露目リンクラ生放送の直後に参考書を買って、徐々に問題集を集めた割に、結局のところ本格的に勉強し始めたのは11/9の試験日から数えて2〜3ヶ月前だったり。
あんまり早々と勉強し始めても、覚えたことを忘れるから。もう歳なので(昭和生まれ)。

何しろ近年の時事問題から歴史・神社仏閣・方言・食べ物・習俗・芸術・芸能・文学・偉人全般に至るまでと、とにかく範囲が広いので、過去問解いていても合格の80点を行ったり来たり(全100問、1問1点で80点合格)。

少しでも知識が多く詰め込めるように、蓄音器館や卯辰山など、蓮に関係のある分野、あるいは自分の好きな歌舞伎に関連する話題から先に覚えたりした。

また、泉鏡花・室生犀星・徳田秋声の金沢出身の三文豪の問題は必ず出るのだが、そのうち泉鏡花の作品は多数歌舞伎になっていて私も観たことがある、室生犀星は私が昔好きだったギャルゲー(死語)「センチメンタルグラフティ」の金沢出身のヒロイン・保坂美由紀の愛読書だったなど、蓮以外でも自分の好きなものと接点があった分大きな助けになった。

(歌舞伎の女方の人間国宝・坂東玉三郎丈は金沢出身の文豪・泉鏡花に傾倒していて鏡花作品を頻繁に公演しており、また、歌舞伎を映画として再構成した「シネマ歌舞伎」でも、玉さま主演の泉鏡花作品特集「坂東玉三郎 泉鏡花抄」が上映されたので、そうやって蓮以外でも金沢検定に関する知識を身につける助けになる要素があったのはありがたい)

はたまた変則的な覚え方として、「廃藩置県直後に金沢県(最初は石川県ではなかった)の県令になった内田政風は元々何藩の武士か」という問題、答えは薩摩藩なのだが、これはもう徒町の「ちぇすとー!」で覚えたり。
(言うまでもなく「チェスト」は薩摩の武士が使っていた掛け声である)

自宅だと誘惑が多いので、わざわざ金沢に出向いて県立図書館近くのダイソーでノートや下敷きを買って、図書館で集中して勉強したりもした。
それどころか、試験前日には午後半休を取って石川県立図書館に行って花帆のパネルに合格祈願しつつ勉強したという。

(石川県立図書館の花帆パネルに試験前日に合格祈願。なお加賀前田家は学問の神様・天神様こと菅原道真を先祖とするという伝説があるので、本来そういう神社に合格祈願に行けよという話だが、まあ知の泉である図書館にいるスクールアイドルに合格祈願するのもひとつの願掛けの形かと)

もちろん試験勉強だけでなく、市内文化施設の共通年パスを買って聖地巡礼や街巡りをしながら常に知識を吸収できないか、あるいは駅や公共施設に設置してあるチラシから時事問題で出そうな行事はないかと日頃アンテナを張っていた。

(金沢市文化施設の共通年間パスポート。一枚は五月に自分で買ったもので、もう一枚は金沢検定合格者に贈られる特典。半年くらい有効期間がダブっちゃったよ)

古畑任三郎の「VSクイズ王」のラストでの古畑のセリフ「あなたの目はいつだって情報を探してる」状態。

結局のところ、参考書は要点がちゃんとまとめれているので、億劫でもそれをノートに書き写して自分なりにまとめる。その上で過去問を解く。間違えたところは参考書とノートを見て覚え直す、の繰り返しが一番勉強法としては効率的な気がします。あとは実際に現地を見聞して歩くこと。百聞は一見にしかず。

あとは金沢のイベントや観光情報を発信している団体や企業の公式アカウントも常にチェックしておくと時事問題にも強くなれます。

まあその甲斐もあって、試験直前には過去問で90点は取れるようになったので、あとはこれまでの勉強の成果を発揮するのみ、と11/9試験会場の金沢市の勤労者プラザへ。

(試験会場の勤労者プラザ。同人誌即売会の蓮空祭や僕ラブ金沢の会場でもあった)

時事問題でいきなりわからない問題が出て先制パンチを喰らいましたがとりあえず全問埋めて、自信の無いところを差し引いても83〜4点は取れてるであろう確信は得られたので、退出可能時間にそそくさと退室。
とはいえやっぱり不安なので、30分くらい勤労者プラザのロビーのソファで参考書をめくって頭の中で自己採点。ドキドキしすぎて、土器に(以下略)

そしてそれから幾星霜、11/26は14時に金沢検定の公式ホームページでの合格発表で無事自分の受験番号を見つけ、その二日後には合格証とバッジが無事届きました。

(合格証とバッジ。バッジの絵柄は級ごとに違うそうな)
(合格通知。来年は中級を受けろという圧が)

通知には100点満点中86点との記載。
試験直後の自己採点では83〜84くらいのつもりでいたのですが。
でもどうせなら90点以上取りたかったね。
Twitterなんぞやってる暇があったらもっと根を詰めて勉強すれば良かったですね。

ともあれ、合格率4.7%の難関(初級なのに)を突破したので、何かこの知識を活かせる仕事を紹介や斡旋してくれませんかね(真顔)。

さておき中級や上級はこれ以上に恐ろしく難しいので、その前に来年3月にあるという加賀友禅検定を受けてみようかと思っています。
金沢検定を受験したその日に、加賀友禅会館で開催されていた「加賀友禅まつり」に行ったのですが、そこでお話を色々と聞かせていただいた友禅作家さんに「金沢検定受けたなら、今度は加賀友禅検定も受けてみませんか?金沢検定より易しいですよ」と勧められてパンフレットもいただいたのです。会館地下の売店で売っている教本の内容からほとんど出題されるとかなんとか。
前回はアズールレーンコラボをきっかけに加賀友禅検定を受けた人もいるようです。

(加賀友禅検定の受験案内と教本。合格者はパーティーに参加できるらしい)

こうやって街の歴史や文化に興味関心を持って勉強する人が増えるのはいいことですね。

そんなわけで、そこのあなたも金沢検定に挑戦してみませんか?

Twitter(まだXとは言わない)を見ていると、かえって地元の人の方が「自分は街に詳しい、金沢通だ」と過信するというか舐めプしているというか、そういう人に限って「歴史の問題ばっかり出すな」などと負け惜しみを言ったりしていて(そもそも参考書や問題集がたくさん出てるのに、受験してからそれ言うかね)。まあそんな感じの合格率なので、むしろ蓮ノ空のおかげで金沢の歴史・伝統・習俗に強い関心がある人、或いは二次創作にリアリティ出すために調べ物をする癖のついてる人の方が、地元民より合格する可能性は高いかもしれません。
街づくりなんかもそうですが、ずっとそこで暮らしてる人より、よそから来た人のほうが真剣なんですよね。

特に吟子や櫻井陽菜さんが配信などで試験に出そうな金沢の話題を話していることもちょくちょくありますしね。現にこの記事のヘッダー画像の鼠多門(2020年復元)やそこから入れる玉泉院丸庭園は確か櫻井さんが配信で触れていましたし、過去問にも出ています。

また、この間のWith×MEETSの吟子の金沢クイズで出ていた方言の問題(おんぼらーっと、いんぎらーっと)、あれと同等の方言の問題も実際に試験に出ます。実質金沢検定の練習問題を解いていたようなものなんですねこの間の配信は。

(主計町をはじめとした旧町名復活に関する問題、方言の問題は金沢検定にもほぼ必ず出ます)

とにかく、楽しみながら勉強できるきっかけがあるという点において蓮ノ空のこと好き好きクラブの皆さんは有利なんですね。

何なら私が試験のポイントを知りうる範囲でお教えするか(何様)、或いは合格を目指す蓮ノ空のこと好き好きクラブの皆さんで勉強会を催すのも良いかもしれません。

何しろ初級からしてあんまり難しいせいなのか、落ちた人がSNSや職場でネガキャンしてるのか、一昔前に比べて受験者数が減ってるんですよね。単に世間の検定ブームが下火になっただけかもしれませんが。だからここいらでひとつ、蓮ノ空をきっかけに受験者数を回復させたいものです。
まあ初級が初級とは思えない難易度なのは確かにそうなので、とはいえ来年から難易度下げられたら、私を含め今まで20回の試験で合格した人たちの立場がないので、初級の下にさらに準初級でも初初級でも初挑戦級でも作れば良いのかもしれませんが(ゲシュタルト崩壊してだんだん初奈級に見えてきた)。

あと私はインターネットが普及するまではかなりのテレビっ子で特にクイズ番組が大好きで、成人してから「パネルクイズアタック25」の予選を受けに築地の朝日新聞社に行って玉砕して帰ってくる程度にはクイズや雑学好きなので、金沢検定初級も今くらいの難易度でないと面白味がないとは思っているんですが……(余談ですが)。

ともかく、どうにも一筋縄では行きませんでしたが、無事合格できました。
吟子と櫻井陽菜さんのおかげで資格がひとつ増えました。
あんやとぉね。

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