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【解説】茅の輪くぐりと夏越の祓
風そよぐならの小川の夕暮れは 禊ぞ夏のしるしなりける
━━風がそよぐならの小川の夕暮れは秋の気配だが、禊が夏のしるしなのだった。
こんよろです!
よろづの言の葉を愛する古典Vtuber、よろづ萩葉です。
梅雨真っ只中でジメジメする季節ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
今回は6月30日の「夏越の祓」についてお話しします。
夏越の祓と茅の輪くぐり
一年のちょうど真ん中・6月30日に、半年間の穢れを祓い清める「夏越の祓」が行われます。
旧暦では夏は6月までで、次の日の7月1日からは秋とされていました。
旧暦と新暦の関係はこちらの動画で解説しています。
夏になると、神社でこちらの輪っかを目にすることはありませんか?
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歌占を引くことができる神社です
茅の輪、といいます。
夏越の祓では、この大きな茅の輪をくぐって厄除けをします。
これを茅の輪くぐりといいます。
茅の輪のくぐり方
①正面から一度くぐり、左に回って戻ってきます。
②正面からくぐり、次は右に回って戻ってきます。
③正面からくぐり、再び左に回って戻ってきます。
④正面からくぐり、そのまま直進して本殿にお参りします。
茅の輪をくぐりながらクルクル回るんですね。
茅の輪くぐりの起源
その昔、疫病を防ぐ神・牛頭天王が旅の途中に宿を求めていた際、宿を貸してくれた蘇民将来に
「お前の子孫が疫病にかからないようにしよう。
疫病が流行したら腰に茅の輪をつければ、疫病にはかからない」
と約束したことが茅の輪の由来です。
この牛頭天王はスサノオノミコトと同一であるとされています。
この神を祀る有名な神社として、毎年夏に祇園祭を行う京都の八坂神社があります。
茅の輪を飾る風習は平安時代にはすでに行われていました。
元々は腰につけるものでしたが、室町〜江戸時代には今のように大人がくぐれるほどの大きさになっていたようです。
そのほか、夏越の祓では紙の人形に穢れや災いなどを移して祓えをし、
川や海に流す「人形流し」も行います。
百人一首にも登場
夏越の祓は、百人一首の和歌にも詠まれています。
風そよぐならの小川の夕暮れは 禊ぞ夏のしるしなりける
風がそよぐならの小川の夕暮れは秋の気配だが、禊が夏のしるしなのだった。
明日から7月(=秋)だからもう秋の気配がするけれど、
今日は夏越の祓を行っているからまだ夏なんだなぁ
という意味です。
「ならの小川」は京都・賀茂神社の境内を流れる川です。
食べ物
この日、京都では「水無月」という和菓子を食べる風習があります。
白いういろうに小豆を載せ、三角形に切り分けたものです。
暑気を払うために氷を模した形の和菓子を食べるようになったようです。
体調を崩しやすいこの季節。
皆さんも夏越の祓を行い、暑い夏を元気に乗り切りましょう!
動画で解説
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