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【23年連続増配!】ユーエスエス(4732)の買い時を、中期経営計画と直近の決算から分析!

こんにゃちは、まぬるねこ🐱です。
本日は、23年連続増配中であるユーエスエス(4732)の銘柄分析記事です! 
3分で読める無料記事なのでぜひ最後まで読んでください!

免責事項

-この記事は具体的な銘柄情報や筆者の取得目標価格などが含まれますが、購入推奨の意図はございません。

1. 銘柄概要

銘柄分析シート
  • 銘柄コード: 4732

  • 企業名: ユー・エス・エス株式会社

  • 上場市場: 東京証券取引所プライム市場

  • 業種: 卸売業

  • 企業規模:

    • 時価総額: 約6,435億円(2024年10月22日現在)

    • 従業員数: 約4,200名

ユー・エス・エス株式会社は、日本最大級の中古車オークション事業を展開しており、国内外の自動車業界において重要な役割を果たしています。中古車の流通支援サービスを提供し、特にオークション運営において強固な基盤を持っています。オークション以外にも、車両査定や流通の効率化を目指す様々な関連サービスを展開し、持続的な成長を実現しています。

2. 事業内容とビジネスモデル

  • 主な事業セグメント:

    • 中古車オークション事業: 国内外で中古車のオークションを開催し、出品車両の売買をサポート。大規模なオークション会場を持ち、オンラインでのオークションも積極的に展開しています。

    • 関連サービス: 車両の流通や査定、検査を行うサービスを提供し、業界全体の流通効率向上に貢献しています。また、車両の整備や修理サービスも併せて提供しています。

    • 海外事業: 国内のみならず、海外市場にも進出しており、特にアジア地域での中古車市場において存在感を高めています。

  • 収益構造:

    • オークション事業が主要な収益源であり、安定した手数料収入を得ています。さらに、車両査定や関連サービスの拡充により、収益の多角化を図っています。

  • ビジネスモデルの強み:

    • オークション運営の効率性と信頼性が強みであり、特にオンラインオークションの普及により、出品車両の売買をスムーズに行えるプラットフォームを提供しています。全国規模のオークションネットワークにより、出品者と買い手の双方にとって利便性が高いサービスを実現しています。

  • 海外展開の状況:

    • アジア地域を中心に海外市場での展開が進められており、特に新興国の中古車市場での成長が期待されています。

3. 財務状況の詳細分析

  • 財務指標:

    • PBR: 3.08倍

    • PER: 16.70倍

    • 配当利回り: 3.29%

  • キャッシュフロー分析:

    • 営業キャッシュフローは安定しており、オークション事業を中心に強固なキャッシュフローを創出しています。積極的な設備投資やITシステムの強化にも力を入れており、今後の事業拡大に向けた基盤整備が進んでいます。

  • 自己資本比率: 約73.40%(健全)

  • 流動比率: 約120%

  • 負債比率: 非常に低く、財務健全性が高い水準を維持しています。

4. 業績分析

  • 過去3〜5年の売上高推移:

    • 2021年3月: 74,874百万円

    • 2022年3月: 81,482百万円

    • 2023年3月: 83,778百万円

    • 2024年3月: 90,000百万円(予想)

    • 2025年3月: 95,000百万円(予想)

  • 営業利益・経常利益・純利益の推移:

    • 2021年3月: 営業利益 36,227百万円、経常利益 36,996百万円、最終利益 4,022百万円

    • 2022年3月: 営業利益 41,574百万円、経常利益 42,374百万円、最終利益 29,745百万円

    • 2023年3月: 営業利益 43,778百万円、経常利益 44,491百万円、最終利益 30,008百万円

    • 2024年3月: 営業利益 50,000百万円、経常利益 52,000百万円、最終利益 34,000百万円(予想)

    • 2025年3月: 営業利益 55,000百万円、経常利益 55,000百万円、最終利益 38,000百万円(予想)

  • 1株益の推移:

    • 2021年3月: 36.0円

    • 2022年3月: 74.9円

    • 2023年3月: 68.3円

    • 2024年3月: 74.9円(予想)

    • 2025年3月: 80.0円(予想)

  • 1株配当の推移:

    • 2021年3月: 27.0円

    • 2022年3月: 33.0円

    • 2023年3月: 36.0円

    • 2024年3月: 40.0円(予想)

    • 2025年3月: 42.0円(予想)

5. 市場環境と競争分析

  • 業界全体の成長性とトレンド:

    • 日本国内の中古車市場は堅調であり、特に中古車オークションのオンライン化が進展しています。また、車両の流通を効率化する技術が進化し、今後も市場規模の拡大が見込まれます。ユー・エス・エスはこの中で、業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。

  • 市場規模と成長率:

    • 国内外での中古車市場は拡大を続けており、特にアジア市場での需要が増加しています。ユー・エス・エスは国内での強固な基盤を活かし、海外市場でも成長が期待されています。

  • 競合他社との比較:

    • USSは、TAA(トヨタオートオークション)やJU(日本中古自動車販売協会連合会)などの競合他社と競争していますが、圧倒的なシェアを誇る国内最大級のオークション運営事業で優位に立っています。

  • 主要な競争要因:

    • 高品質なオークション運営、オンライン対応の強化、コスト効率が競争要因となります。USSはこれらの点で業界トップクラスの技術とサービスを提供しています。

6. バリュエーションと投資判断

  • 株価指標:

    • PER: 16.70倍

    • PBR: 3.08倍

    • 配当利回り: 3.29%

  • アナリストの目標株価とその根拠:

    • 目標株価: 914円(安定したオークション運営と成長市場への対応が評価されています)

  • 市場コンセンサスとその評価:

    • 配当利回りが高く、安定したキャッシュフローを持つため、インカムゲインを重視する投資家にとって魅力的な銘柄です。

  • 投資スタンス:

    • オークション運営事業の安定性と収益性を背景に、長期保有による安定したリターンを狙う投資家に適した銘柄です。

7. 最近のニュースと話題

  • 最新の企業発表:

    • オンラインオークションのさらなる強化を発表し、全国規模での参加が可能となるプラットフォームの改善を進めています。これにより、さらに多くの参加者が見込まれます。

  • 市場での話題や評判:

    • 中古車市場におけるオンライン化の加速が注目されており、特にUSSのオンラインオークションは取引の効率化を実現している点で評価されています。

  • 投資家の注目ポイント:

    • 安定したキャッシュフローと高配当: オークション運営による安定したキャッシュフローと、成長性を伴った高配当が投資家にとって大きな魅力となっています。特にインカムゲインを狙う投資家に支持されています。

8. 直近中期経営計画の注目ポイント

  1. オートオークション事業の強化と拡大

    1. 説明: USSは、全国19か所のオークション会場を基盤に、国内最大規模のオートオークション事業を展開しています。業界シェアは40%を超え、競合他社を圧倒する市場リーダーとしての地位を確立しています。中期経営計画では、オークションのデジタル化を進め、インターネットオークションの強化を図るとともに、さらなる顧客基盤の拡大に注力しています。特に、スマートフォンを利用した参加型オークションやAIを活用した自動車査定システムの導入が進められています。

    2. 将来の業績への影響: デジタル化による顧客利便性の向上と市場シェアの拡大により、収益の増加が期待されています。2023年度の売上高は88,778百万円、営業利益は43,778百万円で、前年を上回る業績を達成しました。今後、システムの更なる進化と効率化が進むことで、収益力が強化され、持続的な成長が見込まれます。

  2. リサイクル事業の拡大と周辺事業の多角化

    1. 説明: USSは、オートオークションに関連するリサイクル事業や周辺事業の拡充に力を入れています。特に、株式会社SMARTを通じたリサイクル事業は急速に成長しており、建設資材や廃車部品のリサイクルを進めています。今後は、リサイクル関連施設の増設と、国内外での事業展開を拡大する計画です。また、オークション事業を補完する新サービスの創出にも注力し、ビッグデータを活用した事業の多角化を進めています。

    2. 将来の業績への影響: リサイクル事業と周辺事業の拡大により、USSは事業ポートフォリオを多様化させ、収益基盤を強化します。特に、リサイクル事業の売上は2026年度に100億円を目指しており、これにより安定した収益が期待されます。

  3. ESG対応とサステナビリティの推進

    1. 説明: 環境問題への対応を強化するため、USSはTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に基づき、CO2排出削減目標を設定しました。具体的には、オークション会場における再生可能エネルギーの導入や、廃車部品のリサイクルプロセスの改善を進め、循環型社会の構築を目指しています。また、エネルギー効率の向上と環境負荷軽減に向けた技術開発も推進しており、環境対応型のオークションシステムの構築も進めています。

    2. 将来の業績への影響: ESG(環境・社会・ガバナンス)に対応した経営戦略を強化することで、持続可能な成長と企業価値の向上が期待されます。特に、環境対応型サービスの拡充により、環境意識の高い顧客や投資家からの評価が高まり、収益機会が広がるでしょう。

  4. 積極的な設備投資とDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

    1. 説明: USSは、全オークション会場においてレーン増設や設備更新を行い、オークション運営の効率化と拡張を図っています。また、基幹システムの全面刷新を進め、デジタル技術を駆使した業務効率化を推進しています。特に、インターネットやスマートフォンを利用したリアルタイムオークションの導入は、顧客の利便性を高め、取引量の増加につながっています。さらに、AI技術を活用した車両検査の自動化や、ビッグデータ解析による精度の高い価格予測など、DXの推進が進行中です。

    2. 将来の業績への影響: デジタル技術の導入により、業務の効率化が図られ、運営コストの削減と取引量の拡大が見込まれます。これにより、利益率が向上し、競争力の強化につながるとともに、長期的な成長が期待されます。

  5. 株主還元の強化とキャッシュフローの活用

    1. 説明: USSは、株主還元を重要視しており、安定した配当方針を維持しながら、株主価値の向上を目指しています。2026年度までに配当性向を50%以上に引き上げる計画を掲げており、株主に対する利益還元を強化しています。また、強固なキャッシュフローを活用し、成長投資や設備投資にも積極的に取り組んでいます。

    2. 将来の業績への影響: 株主還元の強化により、投資家からの信頼が高まり、株価の上昇が期待されます。また、キャッシュフローを戦略的に活用することで、成長分野への投資が進み、収益の増加が見込まれます。

9. 直近決算の注目ポイント

売上高と営業利益の動向

2025年3月期第1四半期において、USS株式会社の売上高は前年同期比7.1%増の256億4,000万円となり、営業利益は12.3%増の134億4,300万円、経常利益も12.3%増の136億2,000万円と好調な増収増益を達成しました。親会社株主に帰属する四半期純利益も14.2%増加し、92億5,200万円となっています。中古車市場の需要が依然として高く、特にオートオークション事業の好調が全体の業績を押し上げる要因となりました​。

セグメント別の詳細な業績

  • オートオークション事業
    売上高は200億3,700万円で前年同期比8.9%増加し、営業利益は13.4%増の131億200万円となりました。成約台数の増加および手数料収入の拡大が寄与しています。特に、成約台数が前年同期比で11.5%増加しており、CIS地域向けの手数料の改定も収益に貢献しています。

  • 中古自動車等買取販売事業
    売上高は31億7,800万円で前年同期比34.3%増加、営業利益は135百万円と前年同期の6百万円から大幅に改善しました。中古車需要の高まりを背景に、買取台数が増加し、粗利益も向上しました。

  • リサイクル事業
    売上高は21億7,800万円で前年同期比30.1%減少しました。資源リサイクルは非鉄金属の価格高騰で増収増益となったものの、プラントリサイクルでは受注件数の減少により減収減益となりました。リサイクル事業全体としては、利益が前年同期比62.5%減の189百万円となっています​。

減損損失と事業構造改善

当四半期では減損損失の計上はありませんでしたが、USSは事業構造改善に向け、効率化と新しいビジネスモデルへの移行を進めています。特に、オートオークションにおけるデジタル化の推進や手数料の適正化により、成約率と収益性の向上が図られています。

財務状況と将来の見通し

2025年3月期の通期業績予想では、売上高1,026億円(前年同期比5.1%増)、営業利益525億円(同7.3%増)、経常利益532億円(同7.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は360億円(同9.4%増)と予測されています。オートオークション事業の継続的な成長と、中古自動車の需要増加が今後の成長を支える見込みです。また、業績の向上に伴い、今期の配当予想も1株あたり41.20円と増配が予定されています​。

まとめ

USS株式会社は、中古車市場の需要拡大を背景に、2025年3月期第1四半期で堅調な業績を記録しました。特に、オートオークション事業での成約台数の増加と手数料の引き上げが全体の業績を押し上げ、今後も市場拡大と効率化により持続的な成長が期待されます。リサイクル事業の一部では厳しい状況も見られましたが、総じて安定した収益基盤を築いており、引き続きデジタル化や事業の多角化により競争力の強化を目指しています。

10. 投資判断

  • 株価: 1,252円(2024年10月22日時点)

  • 時価総額: 約6,435億円

  • 配当金(年間): 41円(予想)

  • 配当利回り: 3.29%

総合評価: A

ユー・エス・エス株式会社(USS)は、日本国内の中古車オークション事業において圧倒的なシェアを誇る企業です。オークション運営の効率性や信頼性に加えて、デジタル化を活用したビジネスの拡大が進んでおり、今後も持続的な成長が期待されます。加えて、**安定した配当利回り(3.29%)**と強固なキャッシュフローが、長期保有を考える投資家にとって大きな魅力となっています。

強み

  • 圧倒的な市場シェアと強固な事業基盤: USSは国内の中古車オークション市場でリーダー的存在であり、安定した収益基盤を持っています。特に、デジタルオークションの導入によって、取引の効率化と顧客利便性の向上が進み、成約台数と収益が引き続き増加しています。

  • デジタル化の推進: オークション事業はスマートフォンやオンラインプラットフォームの拡充により、顧客参加の幅が広がり、特に地方や海外からの参加が増加しています。これにより、事業効率がさらに向上し、業績に貢献しています。

  • 高い配当利回り: **配当利回りが3.29%**と市場平均を上回る水準であり、特にインカムゲインを重視する投資家にとって魅力的です。配当政策の安定性と今後の増配余地も十分に期待されます。

リスク

  • 国内市場依存: 現在の収益構造は主に国内市場に依存しており、国内中古車市場の成長が停滞した場合に影響を受けやすいリスクがあります。特に、少子高齢化や自動車保有率の変化が中長期的な市場動向に影響を与える可能性があります。

  • 海外展開の遅れ: アジア市場などでの展開は進んでいますが、海外でのプレゼンスはまだ強固ではありません。国内市場の成熟を補完するためには、海外市場での更なる拡大が必要です。

PER 16.70倍、PBR 3.08倍という数値から見ても、USSの現在の株価は成長性を織り込んだ適正なバリュエーションにあります。特に、強固なキャッシュフローと今後の配当政策の安定性から、株価は堅調に推移すると予想されます。また、成長が期待されるデジタルオークション事業や、リサイクル関連の新規事業にも注目すべきです。
ユー・エス・エス株式会社は、安定的な配当と確実な収益成長を期待できる優良銘柄です。特に、中古車市場でのリーダーシップ、デジタル化による業務効率化、高い配当利回りという三本柱が、長期保有に向けた魅力を高めています。さらに、国内外での市場拡大や新規事業の展開により、さらなる成長余地も期待されるため、A評価としました。特にインカムゲインを重視する投資家にとって、安定したリターンを狙える銘柄として推奨されます。

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