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ありがとうモウリーニョ。私が思うモウリーニョの凄さ。(TOTVS.MUNより)

 サッカー界が揺れ動く中、目が覚めたように投稿のサボりを補おうとしています。今回は(キャラクター的には私が一番好きな監督の)モウリーニョの個人的に思う凄さをユナイテッドVS.スパーズから紹介したいのですが、ついでにユナイテッドのスールシャールの交代策にも少し言及したいと思います。腐ってもユナイテッドファンです。それはこのチームが今後どんな愚行をしても変わらないと思います。

 この試合、スパーズが先制に成功した前半でしたが、スパーズの守備は4-1-4-1のような配置でマンツーマン気味にユナイテッドの選手を見てきました。

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 しかし、ユナイテッドはこの守備に対してポグバをホイビュア脇に配置したり、ブルーノとポグバをポジションチェンジしたりすることでできるズレを利用して徐々にボール保持のペースを握っていきます。

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このズレも1つの要因となって57'にユナイテッドの同点弾が生まれるわけですが、61'にモウリーニョはこの状態に手を打ちます。シソコ投入です。

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 これによって、トッテナムのボール保持含めた得点に対する能力は下がりましたが、ユナイテッドの「ホイビュア脇攻撃」の威力は低下させることに成功します。確かにホームでの戦いでなおかつ順位的にも勝ち点3が必要な状況でのこの采配は賛否両論ありそうですが、私はこれがまさにモウリーニョの凄さだと思います。その理由については後述しますが、それに対するユナイテッドの交代策も秀逸だったので紹介したいと思います(スパーズファン、急いでいる方は無視してください)。

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 ユナイテッドのトッテナムの修正に対する解答は単純ですが、右WGを絞らせて相手ダブルボランチに対して数的優位を作ることでした。時間が経つにつれてラッシュフォードがその動きを増やしていきますが、なにせラッシュフォードは右利きであり、右サイドでプレーする場合は幅を取らせる役割の方が適している選手です。そこに左利き(両利き?)のグリーンウッドを投入することで、相手に脅威を与え、ブルーノの自由化を手助けしました。そして2点目に関してはボランチの間で受けたブルーノのチャンスメイクをグリーンウッド本人の素晴らしいクロスで得点に結びつけたというシーンでした。実際どこまでを想定した交代かわかりませんが、スールシャールがラッシュフォードなど「絶対先発組」的な選手を比較的早い時間で交代することは珍しく、ユナイテッドファンの希望的観測として「采配的中」ということにしておきましょう。


 ユナイテッドファンのエゴ丸出しの戯言は置いといて、本題に入りたいと思います。上述したように、失点後のホイビュア脇対策としてのシソコ投入にモウリーニョの凄さがあると私は思うわけですが、それを端的にいえば試合中での「対応力」と「行動力」と置き換えられます。今回の試合でいえば、当初のマンツーマン的な非保持のプランにおいて相手にホイビュア脇を上手く使われ始めていた試合中盤に、それをしっかり察知し、それに対しての解答としてシソコ投入(という引き出し)を提案し、その交代を実際に実行するというところといえます。

 監督の中には交代をあまり行わない人もいます。「交代をしない」という決断もプロの監督としての1つの選択であり、悪く言うつもりはありませんが、私個人的には選手個人では解決できないピッチ上の問題を解消しようと行動するのが監督であり、たとえチームがビハインドな状況でなかったとしても問題解決のための選手交代を厭わないモウリーニョのような指揮官は素晴らしいなと思っています。もしかするとモウリーニョは失点前にシソコ投入をしたかったかもしれませんが、同点後も「対処しなければ失点するかもしれない」という予測のもとに交代を行ったのは流石としか言いようがありません。リードしている状況で選手交代をするのは、失点した場合に露骨に「采配ミス」という形で捉えられてしまうので(監督としては)リスクが伴いますが、それをすぐに行動に移せるのがモウリーニョなのです。

 今回のチームでも(インプルーブはしましたが、)ボール保持の局面に苦労し最終的には取りこぼしが多くなってしまったモウリーニョのチーム。今後はアンチェロッティのように中堅クラブでの姿も見てみたいですね。CLでビッククラブを倒したり、(ヌーノも好きですが、)個人的にはウルヴスとかで彼を見てみたいです。

※タイトル画像の引用元:Aleksandr Osipov"José Mourinho / Жозе Моуринью"  なおこの画像は CC BY-SA 2.0の下に提供されています。

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