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思い出のハートフォード街歩き:前編

ハートフォードはコネチカット州の州都ですが、人口は約12万人でマサチューセッツ州の州都ボストンの5分の1程度の小さな町です。私は1980〜81年、ハートフォードの東約40 kmのマンスフィールドという田舎町に住んでいました。そこは森や林に囲まれた田園地帯で周りには何もなく、しばしばハートフォードに遊びに出かけました。そんなわけで、アメリカ東海岸を旅行するときには、必ずハートフォードに立ち寄っています。

上述のように、ハートフォードは小さな町で観光資源にも恵まれていないのですが、私個人的には思い出がたくさん詰まっていて懐かしい街なのです。

今回は昔を思い出しながら、前編と後編に分けて、このハートフォードの街歩きをしてみることにします。


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1.ユニオン駅❶
スタート地点はユニオン駅です。ブラッドレイ国際空港からはCTトランジットバスに乗れば約40分で着きます。料金は、タクシーならチップも入れて1万円程度かかりますが、このバスなら200円ぐらいで安上がりです。ユニオン駅は鉄道アムトラックやグレイハウンド、ピーターパンバスが発着する複合駅です。しかし、ハートフォードはボストン-ニューヨーク-ワシントンD.C.を結ぶアセラ特急のアムトラック幹線上にないため、旅行者には一般的にはバスの方が便利です。

画像2ユニオン駅

画像3ユニオン駅構内

画像4ユニオン駅のホーム

画像5西側のバスターミナル

画像6ユニオン駅の電光掲示板(鉄道とバスの発車時刻が混在しています)

2.マーク・トウェインの家とハリエット・ビーチャー・ストウの家❷
ユニオン駅近くのバス停から西の方角に向かうCTトランジットバス#60-66に20〜30分ほど乗り、Farmington Ave & Gillett Stで降ります。バスの進行方向左側に、「トム・ソーヤーの冒険」、「ハックルベリー・フィンの冒険」で著名な小説家マーク・トウェインの家と、「アンクル・トムの小屋」で知られるハリエット・ビーチャー・ストウの家が互いにほぼ隣り合って建っています。昔は個人で内覧できたのですが、現在ではツアーに参加しないと内部見学はできないようです。2012年秋に訪れた時には「紫」という日本レストランが付設していたのですが、現在は別のお店が入っているようです。

画像7マーク・トウェインの家

画像82012年の訪問時にはあった日本レストラン

画像9ハリエット・ビーチャー・ストウ・センター

3.ブッシュネル・パークとコネチカット州議事堂❸
バスでユニオン駅まで戻りましょう。ユニオン駅の南側の小高い丘の上に立っているのはコネチカット州議事堂です。1980~81年当時は、議事堂前の芝生に座って家族でお弁当を食べた記憶があります。この緑豊かな一帯はブッシュネル公園と呼ばれ、市民の憩いの場となっています。

画像10ブッシュネル・パークのコネチカット州議事堂とインディアン像

4.先住民インディアンの像と兵士たちのメモリアル・アーチ❹
「Connecticut Connects」(コネチカットは繋がる)という、韻を踏んだ州の標語を見かけたことがあります。しかし、「コネチカット」は「コネクション」とはまったく関係がありません。コネチカットはこの地方の先住民族インディアンの言葉で、「長い川のある大地」という意味の言葉に由来しているそうです。ブッシュネル・パークにあるインディアンの像もこの由来に因んでいるのかも知れません。茶色のメモリアル・アーチが南東の方向に見えますが、これはかつて南北戦争で戦った4,000人のハートフォード市民を称えるモニュメントです。

画像11南北戦争で戦った兵士たちのメモリアル•アーチ

画像12Jewell Street右側に拡がるブッシュネル•パーク

5.ワズワース・アテネウム美術館                (Wadsworth Atheneum Museum of Art)❺
右手にブッシュネル公園を見ながら、メモリアル・アーチを潜って、Ford St、Jewell St、Gold Stと南東の方角に歩いて行きましょう。そうするとMain Stを隔てた向こう側にワズワース・アテネウム美術館が見えます。ワズワース家の所蔵絵画を中心に1844年から公開しており、歴史的にも由緒のある美術館です。見学は1時間半から2時間あれば十分です。以下に13点を紹介します。

画像13ワズワース・アテネウム美術館

画像14ヘロデ王の饗宴:Lucas Cranach, the Elder

画像15キリストの復活:Anthony Van Dyck

画像16聖ゲオルグとドラゴンのいる風景:Claude Lorraine

画像17磔刑:Nicolas Poussin

画像18水浴:Eugene Delacroix

画像19タオルミーナから望むエトナ山:Thomas Cole

画像20トゥルーヴィルの海岸 -日没:Gustave Courbet

画像21自画像:Vincent van Gogh

画像22二人の肖像 -画家の従姉妹:Edgar Degas

画像23トゥルーヴィルの海辺:Claude Monet

画像24ルース・シアーズ・ベーコン:John Singer Sargent

画像25ローレンスのパイン・ツリー:Georgia O’Keeffe

画像26雨上がりのヨーロッパ:Max Ernst


以下、後編に続きます。


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