志賀忠重北極ベースキャンプ日記
1997年6月23日、山形県出身の冒険家大場満郎さんは、人類初・北極海単独徒歩横断の記録を樹立しました。ロシアからカナダへ凍結した北極海をわたる約2000キロの旅――。3か月に及んだ大場さんの冒険々を支えたのが、のちにいわき万本桜プロジェクトを立ち上げた著者・志賀忠重です。北極に対する何の知識も経験もなかった“冒険の素人”志賀がどのように大場さんをサポートしたのか。幾多の困難に遭遇し、ときに自らの弱さをむき出しにしながら歩き続ける大場さん。志賀は通信手段が限られている中、わずかな情報を頼りに状況を見極めなければなりません。常に危険と隣り合わせでしたが、志賀は大場さんがどうすれば気持ちよく冒険に集中できるか考え、メッセージを送り続けたのです。
軽やかながらも深い絆で結ばれた二人の出会いの奇跡の物語。
志賀の当時の日誌をそのまま公開します。