洛中散策に行きたい
なんとか三日坊主は避けれそうな万作です。これ本来は昨日書く予定だった話なのです。自分の中でもっとも大きな影響を受け、好きで好きで仕方のないこの街、京都について、少しだけお付き合いください。
何も市内だけじゃない
京都を取って洛中、なんていう人も滅多にいません。普通の会話で使ったこと無いと思います。ただどうしてこう言っているかと訳を申せば、自分としては京都=京都市ではないのです。俯瞰すると北の舞鶴、中ほどには丹波栗に名高い福知山、絹織物が有名で株式会社グンゼ発祥の地でもある綾部、京都市に近いところでは保津の渓谷、探せば京都市外もなかなか個性の光る場所が多くあります。これはまた近いうちに話せたらなと。
このように京都の様々な地域を知っている以上、やはり京都市、もっと言えば中心区域に対して、ハッキリとした良い意味での仕切りのようなものが欲しい。そうなってくると、伝統的に呼ばれた「らくちゅう」というのは使い勝手が良いわけです。ただ、観光都市としての高い地位が確立されたこのご時世、多くの人は「はんなり」「和風」の本場だと信じて疑いません。
勿論千年の都として受け継がれた文化、これも非常に価値のあるものですが、そこのみに目が眩んで霞んでしまっているのを見るにつけ、嗚呼……と寂しく感じることが多々あります。今回のテーマ「洛中散策」も、「どうせ京町屋とか寺社仏閣行きたいとかそういうアレでしょ」と思う方がいるかもしれない。
違います。違うんです。
全くそういう目的がないかと言われたら嘘にはなりますが、自分が主に巡るのは「和じゃない京都」です。なんだそれはという内訳を、次の見出しから進めさせていただきます。
古き良き「喫茶」の午後
四条河原町。すぐ近くには鴨川が流れ、対岸に京都南座を望むその一帯に、自分が好きな喫茶店があります。創業は戦前、数えて80は優に超える老舗で、ここの店内が本当に素晴らしい。通りから少し入った場所にあるので、表のガヤガヤとした喧騒が一切絶たれた、落ち着きのある空間なのです。
シンプルにケーキと紅茶(orコーヒー)を頼み、小一時間ばかり、身を休めるひとときを楽しむ。また近いうち行きたいですね。
粉モンのみやこ
粉モン、要はタコ焼きとかお好み焼き。「それ大阪では?」まあ激戦区はそうですね。なんせあそこは食い倒れですから。ただ京都もあるんです。粉の一面。ホントにあります。大阪のそれとは少し特徴が異なるんです。タコ焼きを例に見てみましょう。
京都のタコ焼きは「時間をかけてしっかり焼く」「キャベツを混ぜたうえで、重く仕上げる」これです。ここにプラスして「京風出汁を混ぜる」というのもあります。
以前、洛中の裏道をフラフラしていた時に食べたやつです。ソースがかかってますが、なかなか食べ応えがあり、美味しかった記憶があります。ここと別に、もう一軒知っている名店もありますが、そこも大阪に引けを取らない(と勝手に思っている)腕前の店で、本当に京都の粉モンは興味深いです。どこか派生した様な、ある意味独自の成長を遂げています。
ハイカラ好きの土地柄
伝統を重んじて、云々、みたいなのが前に出がちなのですが、意外と外からのモノに対しては受容度高いです。個人的に概要だけでも紹介したいのは「ラーメン」と「パン」ですね。無縁そうですが中々に根付いてます。
まずはラーメン、有名な地域は一乗寺、名店が揃ってしのぎを削っているんですね。味の傾向はいわゆる「こってり」系統が多く、店によってはレンゲが立つほどスープが濃い、なんていうのもあります。また食べに行きたいですね……ただ有名なだけに、どの店も行列が毎度えらいことになってるんですよねえ……ツラいものです。
つづいて「パン」これもすごいです。京都のパン購入金額、実は日本一なんです。もう一度言いますが全国でトップです。毎回、近場の神戸と競り合っていまして、神戸が故郷の自分としては贔屓目で地元に栄冠を、と思ったりしますが、京都のパンを好む、愛する姿勢には目を見張るものがあります。やばい。
〆が近くなりました
色々書きましたが、見返すと食巡りだなコレ。まあ洛中でもこういう楽しみ方できるんだ、ということですね。本当に一部しか取り上げていませんし、まだまだ書きたいことはありますが、今回はここでひとまず終わらせていただきます。最後に声を大にして一言。
京都いこう、洛中を巡ろう
ありがとうございました。