ヒヤシンス
東京のソメイヨシノが満開を迎えた今日
小さな庭のヒヤシンスも満開を迎えた
昨日まで余り香りを感じなかったのに
今朝は窓を開け放った瞬間
濃厚な香りが室内にまで満ちた
植えっぱなしの球根なのでほんの4株程の
花なのに存在感のある香り
アップで写真に撮ると
ユリの花束にも見える
ヒヤシンスの咲く場所は南側でも
表に面していない
だから
まんぷく書房だけの秘密の花園
店主が10代の頃出会った一冊だ
その時読んだのは児童書だったけれど
子供心に
ムーアと呼ばれるどこまでも続く野原や
鍵のついたバラの庭
ムーアに咲くヒース
しぼりたてのクリームの浮いた牛乳や
焼きたてのパンに
心を奪われた事を今も思い出す
物語としては賛否がある作品であるけれど
イギリスの文化を
読んでいるだけで
視覚も嗅覚も味覚にも再現してくれる
大人になるまでに読んだ何冊ものイギリス物や
詩集の背景にあるものが
イギリスに行ったことがなくても
感覚的に理解出来たのはこの本の
おかげだと今は思う
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