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サバイバル~砂漠の場合~解答編

では、答え合わせをしよう。

優先順位をつける前に、まず決めるべきことがある。それは「動く」か「留まる」かということ。
その場から移動してどこかの町を目指すのか。もしくは、その場に留まり、救助を待つか。

どちらを選択するかで必要となる秘密道具は大きく異なる。

その場から「動く」選択をしたあなた。残念ながら、死ぬ可能性が非常に高い。

一番近い町まで110km。砂漠の過酷な環境下で、水も食料も十分でない中でその距離を踏破するのはとてもじゃないが無理だ。

今回の場合は、「留まる」を選択したほうが生存の確率は高い。

飛行機との連絡が途絶えれば、早々に管制塔が異変に気づき、捜索隊を出す。当然、墜落した飛行機が上空から一番目につくので、事故現場付近にいれば短時間で発見される可能性が高い。逆に事故現場から離れるほど発見される可能性は低くなるし、時間が経つほど生存の可能性は下がっていく。
つまり、その場に留まり、脱水を防ぎながら短時間の内に救助隊に発見してもらう戦略が吉なのだ。

以上のことを前提に優先順位をつけると次の表のようになる。
自分がつけた順位と解答との差が大きいほど外れていることを意味する。

では、簡単に解説していこう。

第1位 あべこべミラー
スイッチを入れると、鏡の向こうに左右も人の性格もすべてあべこべの世界ができる。スイッチが入っている間は、この鏡からあべこべ世界とこちらの世界を自由に出入りできる道具。

しかし、あべこべの世界に行きたいわけではなく、単に鏡として利用する。

鏡は遠くまで光が届くため、救助隊への信号になる。これは必須。

第2位 立ち木スタンド
セットしてボタンを押すと、本物の木が現れる道具。

木の陰で太陽光から肌を守ることができる。これも必須。

第3位 スモールライト
ライトの光を浴びせると、どんなものでも小さくできる道具。

夜間、ライトの光で救助隊に信号を送ることができる。
また、スモールライトで体を小さくした状態で水を摂取すれば少量の水で渇きを潤すことができる。

第4位 テントハンカチ
ハンカチを広げてひっぱり、テントのようにたたむと、本物のテントになる道具。

砂嵐から身を守ることができる。

第5位 どんなきずでもすぐなおす薬
どんな傷でもすぐに治してくれるぬり薬と包帯。

思わぬケガをした時も、これさえあれば安心。包帯を体に巻けば直射日光を防ぐことも可能。
ただ、「留まる」戦略なのでそうそうケガをすることもあるまい。なのでこの順位。

第6位 こけおどし手投げ弾
投げると、すごい音と光が出る小型の爆弾。殺傷能力は皆無。

救助隊に対する信号になる。ただし、一発限りなので、優先順位は低め。

第7位 トリセツ・メーカー
物や人をスキャンすると、取扱説明書が出てくる。

動植物をスキャンして、食用に向くか、危険性はないか等を知ることができる。また、持ち出した秘密道具をスキャンすれば、詳細な使い方が確認できる。

しかし、今回は短期決戦のため、必要性はそこまで高くはない。

第8位 道案内ナビ
目的地までの近道を探し出し、導いてくれる道具。ただし、その道案内はかなり強引。

その場から「動く」を選択した人には必須アイテムだが、その場に「留まる」方が賢い。

第9位 タケコプター(電池残量が10%)
みなさんご存じ。空を自由に飛ぶことができる道具。

タケコプターがあれば、町を目指せるのでは?と考えた方もいるかもしれない。
タケコプターはフル充電だと時速80kmで8時間運転可能だ。すごい!
しかし、今回は電池残量が10%という制約付き。60km程度しか進めない。しかもタケコプターは強風にあおられてしまう。砂漠は風が強いため、思うように進めないだろう。

第10位 アンキパン
暗記したいものを写して食べると、写したことを暗記できる道具。

この状況で暗記したいものなんてないだろうから、単純に食料としての用途になるだろう。もはやただの食パンである。食パンなんて食べたら、余計に喉が渇くこと請け合いだ。要らない。


ゲームは以上で終わりです。
このゲームは、コンセンサスゲームという会社の研修なんかにも使われる割りとメジャーなものです。
本来であれば、複数人のチームで行い、いかに合意形成を図るか?どのように道具を使うか?といったことが肝になります。
今回は、一人でやってもらうことを念頭に、限られた時間と情報で決断に至ることができるか?つまり決断力に主眼を置いたゲームにアレンジしています。なので解答はオマケ程度に受け取っておいてください。

今回のケースでは事故現場から持っていける道具はせいぜい5個と想定したとき、あなたは生き延びることができるでしょうか?自分の決断に後悔はないでしょうか?

迷いばかりが人生かもしれませんが、決めるときには決めたいものです。


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