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プロジェクトマネージメント特性比較 シミュレーション比較 Part2

 前回のシミュレーションモデルに構成要素を各条件に従って変更し、開発を繰り返し行った結果を出した。開発プロジェクト参加者のレベル想定数値を変えた結果を観察し、アジャイル型と ウォーターフォール型のそれぞれにおいて開発完成するシステム数で比較した。

 具体的には、前回説明した要件リスク、技術リスク、スキルリスクとそれにテストリスクを加えた比較をするために、要件を設定するビジネスレベルとPDMレベル、技術の決定を行う Architect のレベル、実際の開発を行う Developer のレベル、テストを行う QA レベルをそれぞれ設定し、各リスクが変わる結果、開発完成するシステム数の変化を観察し比較した。

 Table 37 は、全シミュレーションの各設定値を表に表したものである。全ての開発参加者のレベルが高い組織、平均的な組織、PDM、Arc、Dev、QA が低い組織の組合せで6回のシミュレーションを行った。それぞれの設定値において、5カ月後のシステム数結果と20カ月後のシステム結果を比較した。

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 Table37 の組合せは、以下の Figure 20 の組合せに基づいて作られている。ハイレベルなチーム、平均的なチーム、全員がハイレベルで、PDMのみ、アーキテクトのみ、開発者のみ、QAのみが低い場合をそれぞれ比較した。

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シミュレーション結果と考察

 Figure 21 は、全シミュレーションの結果を一つのグラフに表したものである。横軸が時間で、縦軸が開発終了したシステムの数である。アジャイル型、ウォーターフォール型、各リスクレベルの変更による差が出ることがグラフの傾きによって分かる。ここで出てくる全てのグラフの縦軸は開発されるシステム数で、横軸は時間(月)である。欠陥比率と書かれているグラフ (Figure 22) は、縦軸にシステムあたりのトラブル数(以降、欠陥比率)を、横軸に時間(月)で計算した。

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次回から、それぞれのケースを詳細に解説していく。

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