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会長が発達障害者である「ニトリ」の障害者採用状況に思うこと

【お知らせ】
記事公開後も内容の手直しを行います。
一部読みづらい文章なども有りますが、順次修正を行い、読者の方に伝わりやすい内容にしていけるように努力していきます。

【更新履歴】
・2022/09/27:一部修正・追記
・2022/10/12:誤字修正

こんにちは、マノです。

朝日新聞社のインタビュー記事にて、大手の家具店「ニトリ」の持株会社である「ニトリホールディングス」の代表取締役会長 似鳥 昭雄氏が、自身が発達障害であることを公表しています。

日本国内の大手企業の代表が『自身が発達障害者である』と公表したのは、これが初めてのことかもしれません。

一部メディアなどでは、大手通販サイト「楽天市場」を運営する「楽天グループ」の代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史氏も発達障害の一種である『「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」の傾向が有る』と、こちらも朝日新聞社より報じられ、一時期に少しだけ話題になりましたが、本人のインタビューなどが有る訳でも無いため、何処までが本当なのかの真意は不明です。

そのことを踏まえると、2022年9月現在では似鳥氏が初めてだと考えられます。

今回この記事では、社長についてでは無く、敢えて「ニトリホールディングス」の障害者採用状況についてフォーカスして書いていきたいと思います。

「大手企業の代表による障害公表」は珍しいケース

これまで「中小企業の代表が発達障害者」という事例は幾つか有りましたが、「大手企業の代表が発達障害者」という事例は無かったと思われます。

多分「隠れ発達障害(グレーゾーン)」or「発達障害を隠している」という方も多く居ると思われるため、一概に断言することは出来ませんが、2022年9月時点では「大手企業の代表」が公の場で公表したのは似鳥氏だけだと考えられます。

今回の似鳥氏の公表を知り、記事も読ませて頂きましたが、同じ発達障害者として感じたのは「勇気の有る行動である」ということ。

障害を公表・開示する」というのは、精神障害者にとってはメリットよりもデメリットが多くなる場合が有るため、多くの人がどうするか悩むポイントでも有るからです。
実際に、私はデメリットの方が強いと感じているため、未だに家族・医師・一部友人など限られた人にしか障害開示は行っていません。

開示しづらい理由などは、また別の記事に書く予定ですが、勇気の必要なことには代わり無いです。

先ほどのインタビュー記事によれば、似鳥氏が障害と診断されたのは2018年頃とのこと。診断から約2~3年間にどういうことがきっかけで、公表することを決めたのかは不明ですが、理由が何であれとも、素晴らしい行動でした。

ニトリグループへ残念に思うこと

勇気のある行動を取った似鳥氏は素晴らしいと思っていますが、その一方でニトリグループでは残念なことも有ります。

それは「ニトリグループの障害者採用状況」についてです。

ニトリホールディングスのグループ会社各社の採用としては、2021年8月現在では障害者採用は店舗でのアルバイト業務のみとなっています。

大手企業の障害者採用の取り組みとしては、多分最低レベルに近いと思われます。
似鳥氏はご自身が「発達障害」と診断されてから、丸3年間改善に取り組んで居なかったということで有り、この状況を大変残念に感じます。

現状の採用状況からは
障害者=品出し・清掃しか出来ない
と決め付けている様に、思われても仕方ない状態です。

障害者採用には消極的」という状況に、似鳥氏の『発達障害が強み』という趣旨の発言は矛盾を感じます。

似鳥氏がどうお考えかは分かりませんが、もし似鳥氏・ニトリ上層部内に「障害者=○○」という差別的な認識が有るのであれば、それを似鳥氏が中心となり、当事者として切り捨てるところから入るべきです。

「障害者が新卒入社で入っては行けないのでしょうか?」
「障害者がやりたいことを仕事で選んでは行けないのでしょうか?」

選択肢が少ないというのは、私にとっては立派な差別だと考えています。

障害者採用に非積極な「家具・インテリア業界」

障害者採用に非積極なのは「ニトリ」だけ限らず、家具・インテリア業界全体に言えることです。

実際に他にも家具店の大手である「大塚家具」、「東京インテリア家具」などは、そもそも障害者採用自体を行っていません。

こういった障害者採用に非積極的な姿勢も、障害者目線に立った商品の開発などが行えない理由の一つなのでは無いかと思います。

実際にどの商品も健常者が使うことを前提としているものばかりで、身体障害者などには不親切に思う部分はあるかと思われます。

私自身、障害の種別を関わらずに、家具業界で障害者が活躍出来ていない現状に衝撃を受けました。

家具を使うのは障害者も一緒です。家具にもユニバーサルデザインは必要なのではないでしょうか。

家具業界の関係者の皆さま、あなたもいつ障害者になるかは分かりません。
他人事ではないと思って、考えを見直して頂きたいです。

「ニトリ」と「似鳥氏」に、これから期待したいこと

似鳥氏には、ご自身が発達障害の当事者だと分かり、そのことを「強みである」と公表し始めたのであれば、これを気に「ニトリグループ」全体での障害者採用の促進に取り組んでほしいです。

すぐに始めるのは難しいと思いますが、まずは2023年度以降の新卒採用・中途採用などでの障害者枠の新設などから始め、少しずつ増やしていくだけでも良いので、始めるべきだと思います。

そして「障害者=○○しか出来ない」という考えを捨て、障害者にも仕事への選択肢を与えることに努力してほしいと思います。

特に同じ発達障害の人の才能を見出し、会社への成長などにもつなげて、「会長が発達障害の会社が、障害者雇用で更に成長した」という実績などを作り、他社が出来ていないことをやり遂げてほしいと思っています。

それができるのは、今は「ニトリ」だけですからね。

最後に

今回は指摘・批判にも近い様になってしまいましたが、「ニトリの障害者採用状況」などを書いていきました。

似鳥氏には、ご自身も苦しい経験も有ると思いますし、その経験から発達障害障害者・その他障害者の明るい光になるようにして、同じ障害をもつ人が仕事でも辛い思いをしないような社会へつなげてほしいと願っています。

一顧客としても、期待しています。

ニトリに関わらず、法定雇用率のアップなども有りましたが、未だにここまで障害者採用が無いことには失望しています。
これが当たり前である日本ってヤバくないですか…


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マノ
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