「こら、そっちじゃないよ」
浅春の候、皆さまお変わりは御座いませんでしょうか。
巷は『新型コロナウイルス感染症』に大騒ぎですね。
国からも自粛令が下され、ディズニーランドを始めとする遊園地や美術館などの臨時休業、卒業式や入学式も中止されるなど、日本中に大きな影響が出ています。
特に「選抜高校野球大会」通称「春のセンバツ」は、1,924年に始まって以来、史上初の中止だそうです。
今まで当たり前だったものが急に奪われ、社会は動揺と混乱に満ちています。
しかし、「3月11日」東日本大震災から9年目を迎えたこの日に奇跡が起きました。
地震発生と同時刻の午後2時46分過ぎ、被災地に大きな虹が現れたのです。
偶然と言ってしまえばそれまでですが、現地で黙祷を捧げていた被災者や遺族の方々の心には大きく響いたことでしょう。
余談ですが「虹」はキリスト教文化圏で「和解・約束」の意味を持つとされ、ノアの方舟の大洪水後に神が示したことでも有名です。
私たち人間は、文明の発達により「自分達は万能である」という驕りを持ってしまいました。
今回の新型コロナも、その脅威は「治療法が確立されていない」ことにあります。
それは「病気になっても病院へ行けば治る」という思い込み故の動揺で、本来そんなことは無いのです。
健康に過ごす為に必要なのは「健康を維持する努力」です。
それは、マスクや消毒液を買い占めることではありません。
本当に必要なのは『人間らしい生活』をすることです。
バランスの良い食事を取り、適度な運動を行う。
食卓では家族で団欒の時を過ごし、晴れた日であれば陽の光の下で動き回る。
お風呂はしっかり湯船に浸かり、風邪の気になる季節であればヨモギでも浮かべてみると良い。
そして、夜は静かに本を読んだり日記を書いて、一日の終わりに一人心を緩め、心身共に眠りに付く。
「健康を保つ」とは、そういうことなのです。
なのに、いつしか人間は「モノ」を頼るようになった。
「栄養の無い食事、運動不足の身体。人とは殆ど関わらず、笑ったり喋ったりもしない。だけどマスクをしているから大丈夫!」
そんなこと、あるわけが無い。
新型コロナの影響でいろんな物事が中止になり、私達には時間に余裕が出来ました。
『己』というものを見つめ直し、改めて「いま本当にすべきことは何か」を考えさせて頂ける良い機会です。
『いつ死ぬかわからない』
『人間は万能じゃない』
私達は、出来ることしか出来ない。
学歴も、SNSのフォロワー数も、本来この世には無いものです。
人間が作ったものは永遠じゃない、いつかまた人間に変えられる。
捉われる必要は無いんです。
だから、自信を持って欲しい。無理をしないで欲しい。
ありのままの貴方が素敵です。
どんなスーパーマンも、お金持ちも、魔法使いだって
『手を繋ぐと暖かい』
『にっこり笑うと可愛らしい』
それ以上の長所なんて無いんです。
この先、世界がどう変わっていこうとも忘れないで欲しい。
そうして、半径50cmを照らせる人で居て下さい。
みんながその気持ちで生きられれば、どんな世界だって幸せです。
こうして、時たま起こる自然災害は文明に呑まれた私達の傲りに対する警告なのかも知れませんね。
痛い目を見ないとわからない私たちを、それでも導こうとする優しい誰か。
居るかどうかわかんないけど、そうだったら嬉しいよね。
っていう、おはなし。