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m_oonote
母はつよし
こんにちは。きょうは数ヶ月に一度の東京出張。
福岡の田舎からの移動は、往復で一日がかり。帰るころにはクタクタです。
「避けられない出張なら、どうせだから利用してやろう」
ということで、午前は東京在住の幼馴染に会いに行きました。
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この幼馴染、3歳から付き合っておりまして、筋金入りの腐れ縁です。
社会人になってからは、とんでも会社に就職したり転職したり。
同僚が一気に辞めて、仕事がパンクして、「もう失踪するしかない」と思い詰めていたこともありました。
そんな幼馴染に前回会ったのは、2ヶ月ほど前のことなんですが、そのとき印象深かったのがこんな出来事。
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当時、重いお腹をよいせよいせと運びながら仕事をしていた幼馴染。
「産休いつから?」と尋ねると、電車に揺られながら「3週間後だ」と答える彼女。
近況について色々聞いていたところ、またもや彼女の会社でひとがゴロゴロ辞めているそう。
「産休とって会社大丈夫なん?」という質問に対する彼女は、ばっさりと言い捨てました。
「そんなん知らん。わたしは休む」
結婚前、持ち前のやさしさから、失踪直前まで会社に尽くして、追い詰められていた幼馴染。
そんな彼女が、今度は「どうなっても知らん。わたしは休む」と言い切ったこと。
「母になって、あいつは強くなったな」
「赤ちゃんが、彼女を強くしてくれているのかな」
「いや、赤ちゃんが、彼女を守ってくれているんだな」
そう感じたことを、はっきり覚えています。
***
さて、そろそろ帰りの飛行機の時間です。
次に会うときは、赤ちゃんも彼女も、もっともっと大きくなっていることでしょう。
それは、次の楽しみに。