援農生活
1ヶ月に1回くらい茨城の米農家飯村さんのおうちに遊びに行きます。
もうすぐお米の収穫時期なので、今日は精米機のお掃除をしました。
めちゃくちゃ大変でした。
この機会は収穫した稲の籾殻を取る機械なのですが、大量のお米を精米するときに出る籾殻の粉塵がこびりついた機械の内側に身体を半分くらい突っ込んで、作業していきます。
みささんは業務用掃除機を、わたしはエアホースを装備して、がんばってきれいにしていきます。
もう粉塵がスゴイ。
なので帽子とマスクと長袖を着ないといけないのですが、めっちゃ暑いです、汗びっしょりになります。
でもみんなが食べるお米の機械だからこれを掃除しないと精米できないわけで、大変だろうが何だろうがやらなきゃしょうがないのです。
ああ!!
米農家って大変だな!!!!
田んぼ以外にやらなきゃいけないことが山のようにあります。
たとえばわたしが来年から米農家デビューしたい、となったとき、栽培の知識はもちろん田んぼの他に軽トラ、ビニールハウス、田植え機、コンバイン、稲刈り機、精米機、その他いろいろあまりにも用意しなくてはならないものが多すぎなわけです。
機械の操作や運転もしなきゃいけないし、壊れたら自分で直さなきゃいけない。
思わず飯村さんに
「ゼロから米農家スタートさせるってほぼ不可能ですね」
と言うと、
「そうだよ、米は初期投資がものすごいかかるから、代々米農家だとか、誰かから譲り受けるとかしないと相当難しいよ」
なので農家になるなら葉物野菜とか、素人でもやりやすいものから始めるのが一般的みたいです。
米農家はスゲーということをあらためて理解しました。やっぱりなんでも自分で体験してはじめて現実的なところがわかるものなんだなと思いました。
そんななかでなるべくケミカルなものを廃して、安心安全な米作りをやることは、ただでさえ大変な農業のハードルが爆上がりになります。
ついでに殺虫剤や化学肥料を使わないとなると肝心の収穫の明暗が分かれるリスクも爆上がりです。
だからやっぱり、真剣に農業やろうと思ったら欲望のあるままでは無理なんだということがわかります。
みんなで植えたイセヒカリは台風にも負けず輝いていました。
他の田んぼでは稲が無残に倒れたままでしたが、飯村さんの田んぼは違いました。
稲作はアジア人の本能というか、遠い記憶を刺激する何かがあるといつも感じます。
秋風の中でお米が実ってゆらゆらとゆれている風景は、アジア人の遺伝子の中に幸せな光景として確実に刻まれていると思います。
さて働いたあとは宴会だぜ!!というわけで飯村家の食卓にはごちそう&酒が並べられました。
すごく楽しくて相当飲んでしまいました・・・
別に贅沢なものは何もないんですけど、こんなに贅沢な時間はないなと思うくらい、楽しかったです。
世の中は相変わらず混迷を極めていますが、自然体の生き方をしてる人はシンプルなもんです。
パラレルワールドとかいうけど、ほんとにそんな感じです。
結局はみんな自分が選んだ世界を生きることになるんだと思いました。
飯村さんちではよく、田植えに来てくれたあの人は元気かなとか、そんな話しもします。
みんな良い人だったな、あの日は本当に楽しかったね、また会いたいね。
というわけで10月26日(土)にみんなで植えた新米を食べる会を飯村農園でやる予定です。
田植えに来た方も来てない方も、よかったらご一緒しましょう!!