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スペイン旅行は試練の連続〜Part⑤:食あたりの彼と共に、バルセロナからマドリードへ〜

波乱の移動日

昨晩から続く彼の体調不良。
朝になっても回復の兆しは見えず…。
唯一の救いは吐き気が治まったことくらいだ。
とはいえ、何も食べなければ体力が持たない。
少しでも栄養を摂ってもらうため、
私は朝から食糧探しの旅に出ることにした。

フルーツジュースで体力回復作戦

スマホで色々調べ、
ホテルの近くにフルーツジュースを売っている店を発見。
早速、果物と搾りたてのオレンジジュースを購入した。
目の前でオレンジを絞ってジュースになる様を見る。
これなら食欲がなくても少しは口にできるはずだ。

ホテルに戻り、彼にジュースを渡す。
体調不良のパグさんも、口に入れてくれて一安心。
ベッドの上でつらそうにしていた彼も、
少しずつ口にしてくれている様子を見て、
こんな自分も少しは役に立てたのかなと思う。

長時間の移動に向けて全集中

移動は昼一番で、
朝にカタルーニャ音楽堂を予約していたけど、
もちろん予定はキャンセル。
移動に備えて、体力温存を優先した。

多少動けるくらいにまでは回復したかな…?

重いスーツケースを引きながら、
彼の歩調に合わせてゆっくりと移動する。
ホテルのフロントでチェックアウトを済ませ、
タクシーに乗り込んだ。
彼は車内でぐったりしていたが、
なんとか意識ははっきりしている様子。

Renfeのチケットは事前に予約していたので、
あとは駅に行って、乗り込むだけだ。

少し早めにバルセロナ・サンツ駅に到着。
手荷物検査やら乗車の手続きを済ませる。
乗車時間まで、とにかく彼をベンチに座らせる。
長旅に備え、少しでも体力を温存してほしかった。

Renfeの意外な席と気まずい時間

無事にRenfeに乗り込む。
日本でいう新幹線みたいな乗り物だ。
日本にいる間に予約してきたが、
予約画面のイメージ的に、後ろが壁だと思い込んで
ここだ!と座席指定をしていたのだ。

でも、乗り込んでみたら、
なんと、お見合い席…。
マドリードまでの3時間、ずーっと向かい合わせ。
どおりで席を予約した時に空いていたわけだ。

向かいには知らないご夫婦。
隣のパグさんは絶不調。
列車は乾いた大地を駆け抜けていく。
車窓から広がるのは、
どこまでも続く茶色い大地と、
ぽつりぽつりと点在する低木ばかり。
時折、白っぽい岩肌が顔を出すものの、
フランスの田舎のような緑豊かな風景とはまるで違う。
見渡す限りの荒涼とした大地を眺めていると、
まるで時間が止まったかのような錯覚に陥った。

そして、体調の悪いパグさんは、
30分おきに、「あと何分?」と聞いてくる。

「ごめんね、まだ1時間くらいかな〜」

「そっか、わかった…。」

うちのパグさんが限界だー!
頼むから、早く着いてくれー!
そう祈りながら時間を過ごした。

スペインの心臓、マドリードに到着

ようやくマドリードに到着。
パグさんも何とか持ち堪えてくれた。
「よく頑張った…!!」

ホッとしたのも束の間。
今度はタクシー待ちの大行列が待っている。
それでも回転は早くて、
15分も待てばタクシーに乗り込めた。
そして謎にテスラデビューのプチ感動。

5スターホテルへチェックイン

タクシーに乗って、10分程度でホテルに着いた。
マドリードの5つ星ホテル「Hotel Villa Real」へ宿泊。
立地も最高。入るとラグジュアリーな雰囲気が漂う。

無事にチェックインも完了。
朝食は、マドリードのおしゃれカフェでも
行こうと思って、ホテルは朝食無しの
プランで予約していたが、
彼の体調を踏まえて、ホテルの朝食をつけることに。
この際、お金なんぞどうでもいい。
少しでも余計な移動をなくし、
栄養をとれるようにと考えた結果だった。

お部屋に入ると、ラグジュアリーな雰囲気が漂う。
インテリアやお部屋の香りがタイプすぎた。

ヨーロッパの街並みって何でこんな素敵なんだろう

パグさんのリクエストに応えて、
海外では貴重な、湯船をセッティング。
身体を温めると、ベッドに倒れ込んだ。
力尽きたかのような眠りっぷりだ。

1人晩酌グルメ探しの旅へ

さぁ、私はどうしよう。
パグさんとは対照的にスーパー元気。
このまま部屋にいるのももったいない。
滅多に来れる場所でもないしなぁ。

外に1人で食べにいく選択肢なんてないし、
パグさんが心配だし——。

そこで、私はホテルの中で楽しめる
1人晩酌グルメを探す旅に出た。

向かったのは、
一番大きそうなデパート「El Corte Ingres」。
ここの地下にはお惣菜もあるし、
チーズや生ハムなど何でも揃う。
ワインとつまみを購入して、
パグさん用にポカリや果物など口に入れやすいものを揃えた。

外は観光客で溢れていて、活気がすごい。
バルセロナとはまた違った、
洗練された雰囲気の街並みが素敵だった。
賑やかな街の雰囲気に心躍りながら、
ホテルに戻ってパグさんの安否を確認。

部屋に戻ると、
ぐったりしていたパグさんが、
私が持ち帰った食材の袋を見つめていた。

「何買ってきたの…?」

「ワインとチーズと生ハム!」

「いいね…」

寝たきりの彼を横目に、
私は部屋のテーブルにおつまみを並べる。
マドリードの夜景を眺めながら1人晩酌開始!
香り高いワインを口に含むと、
チーズのコクと生ハムの塩気が絶妙にマッチする。

何だか、ベッドの方から視線を感じる…。

「…めちゃくちゃ美味しそう…」

「うん、最高だわ!」

こんな贅沢な時間を
1人で堪能することになるとは思わなかった。
とはいえ、彼が元気になったら
一緒に美味しいものを食べられる。
そう考えながら、ゆっくりとグラスを傾けた。

これはワインが進むなぁ

次回予告:世界文化遺産に登録された街「トレド」へ

食あたりから、回復の兆しが見えない、パグさん。
明日は、「スペインにもし1日しかいれないのなら迷わずトレドへ行け」
という格言もある程、魅力的な街「トレド」へ日帰り旅行。
やはりここでも事件は起きた!

次回、
トレド大騒動!トイレ探しと愛のトイレットペーパー狂”走”曲
お楽しみに!

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