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スペイン旅行は試練の連続〜Part③:360日晴れのスペインで土砂降り!?奇跡の5日間に当選…〜
スペイン旅行2日目。昨日の散々な1日目を経て、
気持ちを切り替えようと決意した。
今日こそ楽しむぞ!
この日は、ずっと行きたかったサグラダファミリアに行く日。
予約もバッチリ、さらにサグラダファミリアの正面に位置する塔、
受難のファサードに登るための事前予約も完璧。
計画通りに進めば、夢に描いた体験ができるはず…だった。
しかし、朝起きた瞬間、違和感を覚えた。
「え…?なんか暗くない?」
外に目を向けると、予想外の光景が広がっている。
厚い雲が空を覆い、まさかの雨模様。
「まあ、すぐ止むでしょ!晴れの国だし!」
そう信じて、というか言い聞かせて準備を進める。
予約した時間に間に合うようにホテルを出発。
地下鉄でサグラダ・ファミリアへ向かうため、券売機へ向かった。
しかし、ここで試練が訪れる。
券売機との戦い
切符を買おうとカードを差し込むも、まったく反応しない。
ちなみに、スムーズに購入できるように
YouTubeやInstagramで予習していてイメトレではバッチリのはずだ。
「もう、なんなん…?」
別のカードを試す。
「またダメ…」
「ここまでくると、券売機に嫌われてる?」
まるで意地悪をするかのように、反応しない。
隣の人はスムーズに購入していくのを横目で見ながら、
券売機を変えたり、ひたすらトライ。
ようやく購入できた頃には、すでに30分が経過していた。
「地下鉄に乗る前に疲れた…」
少し焦りつつも電車に乗り込み、最寄り駅に到着。
そして地上へ出た瞬間、信じられない光景が広がっていた。
土砂降りのサグラダ・ファミリア
「……まじかーーーーーーーー!」
目の前に広がるのは、
バケツをひっくり返したような豪雨。
圧倒的「OH・MY・GOT」状態
傘なんて意味をなさないレベルの土砂降り。
そして、めちゃくちゃ寒い。
「こんなはずじゃ…」
サグラダファミリアに入場して、
「受難のファサード」の入り口へ向かうと、誰もいない。
嫌な予感がする。
近くのスタッフに尋ねると、
「雨が強い日は危ないから、今日はタワーには登れないよ」
え…さすがにそれは想定外…
「雨が止めば実施する可能性はあるけど、
この強さではほぼ無理だね」
ここで、完全に気持ちが切れた。
どんよりした大聖堂
落ち込みながらも、とりあえず大聖堂の中へ。
ステンドグラスの美しい光を楽しみにしていたのに、
どんよりした空が光を遮り、感動も半減。
実は、コロナ禍もあって、私たちが初めて2人で行く海外旅行。
「私たちのスペイン旅行、何でこんなうまく行かないんだろう…」
しばらくベンチに座って呆然とする。
正直泣きそうだった。
でも、パートナーのパグさんが、
「もしかしたら雨が止むかもよ。せっかく来たし、
もう少し待ってみよう」と言ってくれて気持ちを立て直す。
少しずつ、冷静になれてきて、
改めてじっくりとサグラダファミリアを眺める。
「未完の世界遺産」の壮大な建築美に圧倒される。
時間が経つにつれ、少しずつ雨が弱まり、
昼近くになるとついに太陽が少しだけ顔を出した。
「わぁっ…!」
光が差し込むと、ステンドグラスが一気に輝き出す。
「うわ…綺麗…」
言葉を失うほどの美しさだった。
時間や光の変化で、見え方がどんどん変わっていく。
全く飽きのこない空間だ。
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その後、結局タワーには登ることはできなかったけど、
ずっと憧れていた美しい建造物を堪能できたことで少し気持ちが晴れた。
※予約していた「受難のファサード」の見学料金は、
自動的に払い戻しされました。
奇跡のご褒美!?幸せなランチタイム
帰り道、冷えた体を温めるため一旦ホテルへ戻ることに。
その途中で、日本で調べて気になっていたレストランを発見!
グラシア通りに近く、世界遺産のカサ・ミラから500m圏内にある
「セルベセリア・カタラナ」だ。
「これ!…ブックマークしてたお店だ!」
混雑はしていたけど、タイミング良くテラス席を確保。
まずは、幸せの昼ビールをオーダー。
「はぁぁぁ…生き返る…」
スペインのビールをゴクリと飲み干し、絶品の料理たちを口に運ぶ。
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「え、うっま!これ、天国すぎない?」
しかも、店員さんが日本好きの方で、
知っている日本語を披露してくれたり、おすすめを教えてくれたり
現地の人とのコミュニケーションも楽しむことができた。
まるでこれまでの試練を乗り越えたご褒美のような時間。
心から幸せを感じる瞬間だった。
晴れ間とグエル公園
午後になると、空は徐々に回復し、
ようやく「晴れのスペイン」が戻ってきた。
ホテルで少し休憩もできたし、
天候も持ち直して一安心。
予約していたグエル公園へ向かう。
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有名なモニュメントを超えて、
少し歩き進めるとバルセロナの街並みが一望できる場所に到達する。
サグラダファミリアの存在感たるや!
「これが見たかったんだ…!」
どこを歩いても美しく、
途中、途中でベンチに座りながら余韻に浸る。
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公園内にある、かわいい土産屋さんを見つける。
ガウディ風のデザインや可愛い雑貨やタイルが並び、どれも魅力的だった。
記念にグエル公園の有名なモニュメント(カエルなのかな?)の
置物を購入して、帰路に着いた。
夜はお部屋でしっとりと
歩き疲れたのか、2人ともホテルで爆睡。
気付いたら、夜の21時頃だった。
ランチで食べ過ぎてしまったこともあり、
そんなに、お腹も空いていない。
ということで、買い出しに行って、
夜はお部屋で軽めにワインと生ハムで乾杯。
「ようやくポジティブになれそうだね!」
その辺で購入した生ハムとチーズが絶品で、
こんなに手軽に美味しいものが食べられるのかと感動。
ワインも安くて美味しく、気分は最高だ。
そして、ホテルのバルコニーで夜景を見ながらのんびり過ごす。
「明日こそ、最高の1日になりますように…」
そう願いながら、この日の旅を振り返った。
しかし——
私たちの試練はまだまだ終わっていなかった。
次回予告:たび継続のピンチ・・・!?
ようやくポジティブになれると思いきや、
スペインの神様はまだ私たちを試したかったようだ。
次に待ち受けていたのは、
"エビ好きの彼"に訪れた究極のピンチ——。
果たしてこの状況で、旅を続けられるのか?」
次回、
「エビ好きがエビに裏切られる!?苦痛に悶えた夜」
お楽しみに!