目標物
こんにちは。
今日は2020年4月10日。
緊急事態宣言が発令されて2日め。かねてより仕事が休みになり、ひたすら自粛を続ける日々。これを機に、この先の事を集中して考えるウォーミングアップ期間とする。
この時期にふさわしく、まさに“蠢いて”いる。せめてもの足掻きで、我が街自慢のお城周りを夜ランしていた昨夜、思わず心のシャッターを切ってしまったシーンに遭遇。
《ライトアップされた城、をバックに咲く桜の木、をバイクの灯で照らして花を撮影する青年。》スピードを緩めて(もともと遅いけど)《》を、撮影する私、になろうとしたが青年の撮影終了。勝手にそこにドラマを見出して、ジーンときた。きっとコロナ騒動で会えないでいる彼女にこの写真を送るのだ、と。
ラン慣れしていないから苦しいだけなのに、コロナのせいで肺が痛むのではと懸念していた我が胸は、そのシーンに遭遇したのちポカポカしたのでした。
コロナ騒動の一歩てまえ、私は小さな目標をもっていた。お金を貯めないと出来ないその望みの、“お金”の部分で遮断されたいま、ふりかざした拳をそぉーっと下ろそうとしている。
なにかを叩こうとして振り上げた腕が、空ぶりしてしまうと、自分が痛くなるのと同じで、心地よい眺めを得るには、それが虚空に拡散して、望洋としたものにならないように、それを適当な距離のところでがっちり支える目標物のようなものが欠かせない。
(エセー(白水社)『本当の目的がないときには、魂はその情念を、いつわりの対象に向かってぶちまけること』1巻4章 P42)
とりあえず書き始めたこのつぶやき。とりあえず始めた夜ラン。
同様に、ぐらぐらと揺れ動く魂にも、なにかしらつかむものを与えてやらなければ、なにがなんだかわからなくなって迷ってしまう。だから、魂にはいつだって、立ち向かっていく目標を与えてやる必要がある。
(エセー(白水社)『本当の目的がないときには、魂はその情念を、いつわりの対象に向かってぶちまけること』1巻4章 P43)
とりあえず始めたので後付けになるのだけれど、このつぶやきを継続すること、ランの内容を良くしていくこと、この二つを今の私の宙ぶらりんな魂に目的として与えてやろうと思う。
もしかしたら、また素敵シーンに出会って素敵妄想ができるかもしれない。
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