#3 それは抜けるように爽やかな

お久しぶりでございますんっっっっ!!!!!!!!

ちょーーーっと油断してる隙に織姫と彦星が年一の逢瀬を楽しむ七月になっちまいました。
あっという間にみんな死んじゃ^〜う!!

皆さま御機嫌如何でしょーかっ???(オーディエンスからの熱い視線&花火のような熱い声援)
梅雨真っ只中で頭が24時間ボーッとしているアラサー発達障害ちゃんです♡

ちょっと薬やら色んなものの影響でテンションも感情もほぼほぼ皆無ですが、なんとかリハビリがてらに書いていきます。
お付き合いオネシャス!(震え)


今回は知らなければ良かったことを知ってしまいがちな私の、とある秋の抜けるように爽やかで高い青空の下で起きた珍事件について。




—それは柴犬のアナルも爽やかにヒクヒクと深呼吸する秋の朝だった——


発達障害アラサー独女ちゃんは、三徹明けのチベットスナギツネの様なつぶらな瞳で地元の駅のホームに佇んでいた。
いつもの通り、いつもの友人とスマホでメールをしながら。


………しかしその日は違った。



どこか見覚えのある、週一で面会しがちな人物がまるで春の陽気に誘われて明るい光の下を舞うモンシロチョウの如くフヨフヨと爽やかに軽やかに視界に侵入してきた。

髭、馬面、七三分けのごま塩頭、ラガーマンのようにガッシリとした躯体、いつも目を惹く大きなガッシリとした腰———




——主治医…主治医氏?!?!しゅしゅしゅしゅ主治氏?!?!?!?!?!?!?!(錯乱)



三徹明けのチベスナな視線の先には御馴染みの主治医氏がいたのである。



自慢ではないが私は人の顔を見分けるのが苦手だ。
興味のない人物については全く見分けを付ける気すら起きないし、女優や俳優をテレビで観ても髪型が違うだけで見分けがつかなくなる。
元パートナーの顔すらろくに見ておらず、ほぼ全員覚えていない。

女性のメイクの違いに至っては全く分からない。
それくらい大雑把にしか人を見分けていないにも関わらず、自分に関わる比較的重要な人物についてはしっかりと記憶している。



そんなアバウト過ぎる脳みそが視線の先に確認したのは、自分の肺と同じくらい重要な役割を担っている精神科の主治医氏だった。


「なぜあなたがここにいる??????」


三徹明けのチベスナは、瞬時に少女漫画の主人公ばりに瞳孔とアナルをおっ広げて彼を見る。
相手もまるで狸や蛇のように執念深いストーカーと遭遇してしまった女子高生の様な怯えた瞳で此方を見ている。


.....…センセ…ダメだよ....先生にそっくりな人がたまたまいただけだと本気で信じてスルーしようとしたのに…。
あなたが此方をそんな瞳で見つめていたら、もう確実に本人だと言ってる様なものじゃないの……。


———私は心の中で合掌しながら無になった。


後日、勇気と声と汗と涙とあり余ったカロリーと体脂肪を振り絞って私は主治医氏に尋ねた。


「センセ、もしかして先生って〇〇君のお父様ですか?」(小学三年〜卒業まで同じクラスで、同じ釜の給食を食った何度か隣の席にもなったことのある、つぶらな黒い瞳と天使の輪の輝く黒髪の美しい、リス顔でリヤドロの人形のような小柄な可愛らしい容姿の男子。)



先生は数秒間、無言で視線を床に落とした後、産まれたての子鹿のようにプルプルと震えながら目線を床に落としたまま頷いた。




それは一本の毛髪すら許さない禿げたおっさんの頭の様に爽やかでクリアで抜ける様に青い空が広がる、ある秋の朝のことだった——



でめたしでめたし。



〜補足〜

第2話で登場した北山宏光をふっくらさせた感じの激アツ臨床心理士が、主治医氏の甥御さんに当たる方。(〇〇君ソックリ。)

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