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あなたは『ホレンテ島の魔法使い』のどこが好き?

 こんにちは。あんまきまきです。久々のこのシリーズです。
「まんがタイムきららMAX」で連載されていた、「ホレンテ島の魔法使い」の最終巻が先日発売されました。この作品と同様に、最近きららでお気に入りだった作品が立て続けに完結したのはつらいものがあります。しかしながら、この「ホレンテ島の魔法使い」の最終巻はほんとに素晴らしいものでした。エストイ・エナモラダ・ダ・デティ。

 ここで、「ホレンテ島の魔法使い」の好きなところ、良かったところを思い出にしまっておくためにつらつらと述べたいと思って筆を執りました。よかったら見てください。

「ホレンテ島の魔法使い」について

大昔いたという魔法使いの伝説を観光資源にしているホレンテ島。
魔法使いが飲んだと"言われている"タピオカ店、"萌え萌えキュンの"魔法をかけるレストラン。
この島の魔法は全て作り物…のはずが、超能力のような力を使える人々が現れー…?
果たしてこの島の魔法は夢か現かー…?


観光地で巻き起こる、伝承ファンタジー!

 ホレンテは、伝説の魔法使いを観光資源にしている島に主人公の貰鳥あむ(もらとりあむ)がやってきて、未知のものにきらきらさせながら、この島を観光するところから物語は始まります。

 「ホレンテ島の魔法使い」が現在きららベースで13話まで読めるので、読んでない人はさっさと読みましょう。頼むから魔法で騙されたと思って13話までは見てください。私が面白さを保証します(?)。ホレンテの読後感はかなり独特であり、他のきらら作品とは代えがたい魅力を持っているように思います。ぜひ読みましょう。

※以下「ホレンテ島の魔法使い」二巻のネタバレを含みます。


「ホレンテ島の魔法使い」のどこが好き?

・日常と非日常と

 ここは夢と現の汽水域ーホレンテ島の魔法使いを読んで、これ程当てはまるキャッチフレーズがないのでは?と思った方は多かったのではないでしょうか。この観光資源でやりくりしているホレンテ島の日常に、織りなされた魔法の伝承が加わって生み出される独特な雰囲気が本当に好きです。要は魔法と現実が入り混じったわちゃわちゃ感。特に13話のカトリネルエの劇が本当に良かったですね。この劇は本当に映像で見たかった… ホレンテ読んでたぶんユシャちゃんが寝返るシーン嫌いな人間いないでしょ。あんまりあむちゃんが魔法に目をキラキラさせながら、人をやる気にさせるから、歌で人でやる気にさせるタイプの魔法を持っているのかなって一巻読んだ時点で思っていました。実際近からず遠からずといったところでしたが。

 魔法の伝承を売りにしている観光地の割にやたら日本のどっかにありそうな路線図や地図やざんねん坂があったり、この島の古語がやたら東北弁だったりして、なんかやたら胡散臭い癖に、本当に島自体に魔法があるあたり、現代社会と魔法がごっちゃになってるアンバランスさが面白いですね。ホレンテ島版地球の歩き方があったら読んでみたい。たぴおかだのコラボカフェめいたレストランだのやたら胡散臭いのは、実はこの島の本当の魔法を隠すためのブラフだったりして。

・ホレンテ島の魔法

 個性的なキャラたちがチェーホフの銃よろしく、落ちているいろいろなことを頼りに、この島に溶け込んだ魔法の真実を解き明かす過程は本当に面白いです。テイストは違うけれど、なんとなくキャラ達が掛け合いながら伏線を拾いつつ、島の魔法の真実を解き明かす過程は、日常と非日常の項も合わせて、「まちカドまぞく」と共通するような面白さがあるのかなと思っています。

 二巻のフィナーレに関しては、本当に良かったと思っています。こっこがほうきを離していてもあむと一緒に飛べていたのは、ホレンテ島からかけられた浮遊の魔法の断片は、こっこがあむに心を奪われて、魔法を奪われていっしょに飛んでいたのかなと思います。自分の解釈ですが、もしそうならやんごてぇ…やんごてぇなぁ… 最後の見開きページの前での"ESTOY ENAMORADA DA DITI"が本当ににくいですね。ホレンテ島の魔法の断片という名前なのだから、かるてちゃんはよみちゃんの魔法と心を奪ったから、断片を複数所持できたのかな。この断片の奪う奪われないの話は少なくとももう少し深掘りを知りたかったですね。

 ホレンテ島の魔法使いでは、ものを浮かす魔法があってそれを単に使うわけでなく、科学を理解した上でのこっこの魔法の解釈(火をつけたアレです)や、魔法のアプリケーションとしての「宵句」のようにその上手な使い方がかなり異能ものとして面白くしているような気がします。ジョジョで言うとそんなに強くないクレイジーダイヤモンドと東方仗助が頭を使って工夫して強敵を追い詰めるのが面白いのに似ています(?)。

 こっこがなぜおんぼろ汽車と持てる魔法と手段をもって追い抜こうとしていたのかと要約することは、「ホレンテ島の魔法使い」二巻分の内容を題材に、ある種現代文の試験の要約問題をするようでやりたくないですが、少なくとも「ホレンテ島の魔法使い」で出てきた全ての魔法を使い汽車を追い抜こうとしていたときは、アツいなにかを感じました。最初の十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかないとはよく言ったものです。二巻副題の"The lovesong consists of logic and magic."もにくいですね。宵句と科学技術は殊にホレンテ島では同じ人々の生活を支えるもので、これからも溶け合いながら日々は続くのでしょう。かるてとよみちゃんの今後にも楽しみですね。


さいごに

 「ホレンテ島の魔法使い」本当に面白くて読んでいてわくわくする作品でした。いつもこのシリーズの記事を書くたびに言っていますが、こうやってブログに残すことで、「ホレンテ島の魔法使い」の思い出をしまっておくことができるような気がします。「ホレンテ島の魔法使い」本当に素晴らしい作品でした。

とっちらかった記事になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。ではまたの機会に。




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