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寒くなんてないのに寒い。ライブやのに多分私は風邪ひいてる。家中の薬をかき集めて飲んだ。姉からもらった鎮痛剤が希望です。最近新しいネイルカラーを買った。控えめなピンク色。派手な色を塗るよりも手が綺麗に見えるこういう色の方がいいかもなぁと思って買った。この歳になって母親の化粧箱にピンク色のネイルばかりがあった理由が解った。年齢を重ねれば重ねるほどに母親に似てきている。手足の形、爪の形、話し方、笑い方、愛想の振りまき方、生き方、怒り方。ぜーんぶ似てきている。1番そばで育ったから気づく。指の反り方も似ている。どんなに離れていても、もう会えなくても、生きているかすら分からなくても、会いたくなくても、私の中に確実に母親がいる。苦しくなるほどに。世界がどうなっても私がどうなっても私の中の半分は母親でできている。もう会えない人のことを考える。懐かしくなって切なくなって悲しくなる。ひどいことをされても心の底から人を嫌いになれない自分の臆病さが嫌いだし、愚かだと思う。臆病さと優しさはよく似ているけど、全く違う。私がこれまで優しさだと誇っていた物は大概臆病さだったと最近気づいた。自分を守るためのぬるま湯だ。本当の優しさは傷ついてやっと得られるものなのかも。傷を恐れるやつに優しさを語る資格はない。じゃあ、これからどうする?
そういうことばっかり考えてたら冬になった。