公務員試験青春白書 pt.2
A日程の一次試験は6月下旬。残り1ヶ月弱で試験に臨まないといけない。そこで、手付かずだった自然科学にようやく手を付けた。生物をばーっと一周やった。それと同時進行で過去問を買って解いた。試験は2時間で40〜45問に回答しなければいけない。だいたい1問3分くらいしかかけられず、時間との勝負だ。つまずくようであればその問題は捨てなければいけないしその場での判断が重要になる。時間内で効率よく解いていくためには自分で解きやすい順番を見つけることが効果的で、俺の場合は知識科目全部→文章理解→空間把握→数的推理→資料解釈の順番が一番効率良いと感じた。最初の方でテンポよく解いていけば資料解釈で時間に余裕を持てる計算だ。資料解釈は全部の選択肢を計算して絞る必要があるが計算自体はやり方が分かれば割と単純なので時間さえあれば解ける。
特別区や国家I類の過去問で6〜7割取れるようになった。知識科目は半分くらい捨ててるけど知能科目でしっかり取れてるので点数が安定する。試験の日程と自分の実力のピークがハマってくれてよかった。試験当日をむかえた。
この市は例年、最終合格まで10倍以上の倍率があって一次試験では2〜3倍の倍率だった。だいたい上位4割しか受からない計算だ。朝早く、会場である私立高校に行った。人がたくさんいて皆まじめそうだった。俺は私服で行ったがスーツの人もいた。皆新卒なのかな、とか考えてた。待ち時間に語呂で覚える地理の用語の本を見てたけど何も頭に入ってこなかった。ASEANの加盟国が「魂踏んでぶべらっみか」みたいのだけかろうじて覚えてる。教室に通されて席順を見ると俺は左下の隅っこだった。席替えで一番テンション上がる席だ。この頃から運が味方してた。試験もセオリー通り解いて凄く手応えがあった。2ちゃんねる見ながら答えあわせしたら7〜8割とれてた。いつもより問題が簡単だったという説があって合格ラインが上がると言われてたが不安はなかった。
最初の試験が終わって、他の自治体や国立大学の申し込みもした。12月くらいまで試験や面接が続く長丁場になるのは覚悟していたし最悪、全部落ちることも十分ありうることだった。そしたら民間で就活しようかなくらいにしか考えていなかったけど。
1週間くらい経った頃に一次試験の結果が郵送されてきた。合格だった。嬉しかったけどこれから上手くいっても3回も面接があると思うと本当に気が重かった。2次試験の集団面接の案内と共に履歴書とエントリーシートも同封されていた。俺は前職を受けるときしか就活というものを経験しておらず、それもネット応募からの面接一回で受かったので就活のノウハウみたいなものは何も持ってないに等しかった。エントリーシートというものを初めて見た。履歴書は割と普通の書式だったがエントリーシートの記入項目は多岐にわたり、見るだけで嫌になった。とりあえず記入は後にして予備校の面接対策を受けることにした。