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【本別】ソフィア・ファーム・コミュニティにいた13日間

弥生25日水曜日から卯月6日月曜日までの13日間、ソフィア・ファーム・コミュニティ(HPに飛ばします)で生活しました。以下に書いておきたいことを書き連ねていきます。

ヒトに恵まれていること

つくづく僕は運がいいです。僕にとって嫌いな面を持つ人もいましたが、一緒にいて楽しい人、また会いたい人、マジメな話をできる人に出会えました。
ぼくのことをいじりまくるKobiという男がいました。朝の家畜の世話は5:30から始まりますが、Kobiさんは5:00ごろに寒い中布団を出てヨガっぽいことをすることを習慣にしています。寝坊したことないそうです。そんなKobiさんが僕につけたあだ名を羅列します。

ホルン君 匠 先生 お父さん レンジャー ピンク 引率の先生 ピンクマン Mr. Pink ピンク先生 ブライアン おじさん くそピンク くそめがね etc.

自由意思で

家畜のお世話をしに朝寒い中起きるのも、みんなの使った皿を洗うのも、誰も強制しません。自由意思です。したい人、してもいいという人、お昼は皿洗わなかったから今晩は洗うかーという人が行います。そういう感じです。昨日体を痛めちゃったから今日は休むとか、ぼくが今晩料理つくるから午後よろしくとか。朝、寝坊しても誰も叱責しません。
このように書くと、語弊を招きまくっていることと思います。「じゃあ何もしないでご飯だけいただくこともできるではないか」と極端に考える人もいると思いますが、何をしにここに来たのかを考えれば、そのような考えに至らないのでは。

ベンさんのお話

この農場の旦那さんです。堆肥と食事の大切さを教えてくれました。僕にも分かる英語でした。簡単に書くと以下の通り。
バイオダイナミックファームにおいて、堆肥は血液のようなものです。むかしむかし、山でおいしそうなブドウを見つけた人が自分の畑でも栽培しようと、ブドウを持ち帰って圃場に植えました。でも、ブドウはうまく育ちませんでした。その理由は土にありました。ブドウは、山の土でこそ元気になれるのです。堆肥は圃場を山の土のように肥沃にします。堆肥の材料は牛糞、枯れた植物(枯れ葉とか)、緑色の植物(青い草とか)、ミネラル(調剤?)です。

食事について。ベンさんが母親のお腹の中にいた頃、母親はファームフードを食べていました。ベンさんは元気に産まれ、元気に育ちました。マッスルです。ベンさんの弟が母親のお腹の中にいた頃、家族は都会に引っ越していて、母親はスーパーで買えるフードを食べていました。その結果でしょうか、弟は歯に隙間があって体が弱かったです。食べ物が子孫に及ぼす影響ははかり知れません。まずは、よい食べ物を食べることです。このようにアドバイスをいただきました。お前が結婚して子供を持とうとするとき、嫁に少なくとも6ヶ月間はファームフードを食べさせるんだ、と。かしこまりました。

5日間シャワーを浴びない着替えない

意外にいけますね。3~5日間体を洗わず着替えもせずにいました。ドン引きしないでくださいね。そして、僕はせっけんをあんまり使わない人です。髪も体もお湯で洗います。あと、歯磨きしていると口のなかに唾液が溜まってきますよね。あれを飲み込めるようになりました。これはドン引きですよね。お察しします。

食事の前の静かな時間

食事の前に手を繋いで静かな時間をとります。僕はたくさん人がいるのに物音ひとつしない静けさというのが好きです。ぞくぞくします。学校の試験開始直前とか、演奏会で指揮者が指揮棒をあげてから楽器が鳴るまでの間とかですね(静かになるのはほんの僅かですけど)。静かな時間をとったあと、誰かが手を繋いだまま軽く握ります。左の手でその握りを受け取ったら右の手で隣人の手を握ります。一周したら、以下の言葉を言います。

Blessings on our meals,
our family and friends, and the Earth.

荷台クラッシュの恐怖

1枚目が重さと老朽化でタイヤが外れた荷台(をバックにした自撮り)です。道のだいたいを塞いでしまったし、砂は滅茶苦茶重いし、どうすればいいんだ、解決の糸口すら思い付かない、あわあわ、という心境でした。

2枚目がバケットで荷台を支えている写真です。支えている間にブロックをタイヤのあった部分に設置して荷台を立たせました。

バケットで支えている間に、荷台の下に潜り込んでブロックを設置する。これをやってのけたのはKobiさんですが、僕は心底恐れていました。息が止まっていました。そう僕チキンなんです。
結局、砂をバケットと軽トラに移して、荷台を道の端に動かして修理を待ちました。
恐怖を感じる体験でした。

地球を癒すことで人間を癒す

好きな言葉になりました。「地球」には 空気、水、土、微生物、動植物、そして人間も入っているんでしょうね。地球を癒すことで人間を癒す

でんぐり返し ホルン吹奏@山の放牧地

童心に帰るとはこのことでしょうね。年を取っても童心を常に持ち合わせたいですが。見晴らしのいい山の放牧地。ここでホルンを吹きました。5回くらいトトトトトンとホルンの山彦が聞こえた気がします。きもちがいい。あと、斜面なのでゴロゴロとでんぐり返しで降りてみました。放牧地だからうんこがその辺にありますが、越冬うんこだから気になりません。雪が融けて放牧する前のこの時期にしかできない遊びです。

左足で踏むサイドブレーキを装備したオートマの車を運転するときの緊張っぷりったらありゃしない

緑風という温泉に出かけた日のことですね。5日ぶりの入浴。緑風に出掛けるときはなぜかいつも天気が崩れています。横殴りに荒ぶ吹雪、路面を怪しく濡らす雨、容赦なく視界を白でつぶす霧。今夜は雨でした。僕は夜の雨の中、オートマの車を運転しました。僕は今までマニュアルばかり運転してきました。オートマは基本問題ありません。ただし、クラッチペダルの位置にサイドブレーキが着いている車は訳が違いますね。車を停止させるとき、反射で左足が動きますよねマニュアル乗りのみなさん。そのときサイドブレーキを作動させてしまったら。事故に至ることはないと思いますが、乗員が大きな恐怖を抱きます。僕も抱きます。どきどき
結局、無事に緑風に到着しました。サウナに2回入りました。ちゃんちゃん

本3冊

ルドルフ・シュタイナー『農業講座』2000年
マリア・トゥーン『マリア・トゥーンの天体エネルギー栽培法 進化したバイオダイナミック農法実践』2010年
アリシア・ベイ=ローレル『地球の上で生きる』1972年

映画2本

コリーヌ・セロー監督『美しき緑の星』1996年
タガート・シーゲル監督『Queen of the Sun』2010年

まとめ

旅先一発目でソフィア・ファーム・コミュニティを引き当てた僕はつくづく運がいいです。僕の将来に影響を及ぼしそうな、ここで果たすことのできた出会いはルドルフ・シュタイナーと養蜂でしょうかね。もっと長く滞在していたらもっと多くの気づきがありました。13日間で一旦お別れなのも、なにか意味のあることと思っています。

ソフィア・ファーム・コミュニティの方へ

お世話になりました。クエン酸買いました。市販の牛乳でなんちゃってモッツァレラを作れるか実験です。早速試しましたが、見事にカッテージチーズっぽくなりました。原因は過剰なクエン酸に牛乳が耐えきれなかったことです。もう1回作ってみます。

またお邪魔しますね。お弁当箱返しますから。いつになるかは、わかりません。あと、今までの記述で「ちょっと違うよホルン君」というところがあったら教えてください。

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大さき誠也