とりとめなき11
金色の景色を目の前に、思わず車を停めたんだ。溜め息が出たよ、本当に。世にいう金色というメッキが剥がれたとき、こんなにも美しい色が果たして現れるのものだろうか、って。無垢なる黄金の海原は何処までも、少なくとも僕の胸は浸っていたね。
この写真、福井の三國神社の境内社なのだけど。名を木立神社というらしいよ。社殿の床下、これほどまでに緻密な木組みが敷き詰められている様、天晴れモノじゃない?どうなってんだろ、これ...
これは同社の随身門。これを潜って真っ直ぐに進むと三國神社拝殿、ではなく前述の木立神社に続くのが興味深いのだけれど。それにしても幡の藍と空の青を繋ぎつつ、左右を翠で引き締めたと思えば中央のズシリとした存在感。素晴らしいでないの... ああ、構図"っぽい"文脈に当て嵌めただけだから、聞き流して。
金沢は餃子が有名らしいんだ。そう、今夜から金沢なんだけど。なんだかんだで美味しいよ。ん?進んで食べようとは思えないって?そんなこと、誰が言ったの?え、僕...? 口に合う合わないは人それぞれなんだよ、うん...
今夜からお世話になる宿には本が沢山置いてあってさ。ああ、8割くらいビジネス本だから、君はそんなに興味が無いかもね。かくいう僕も今夜はコレさ。
昨日、宇治の新刊書店に行ったときに買ったの。『三体』を書いた人って言えば分かりやすいかな、劉慈欣さんの短編集で。そうだよね、三体には手が出ないよね。分かる...それで僕も短いのからならいいかな、って。
今聴いてる曲?〈星めぐりの歌〉って知ってるのかな。vocal無しでね。ゆっくりと現世から浮き立って往くような、そんな気分になれるんだ。ほら、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を読んでいるときみたいな。それじゃあ、おやすみ。唐突でごめんね。本を読んでくるから。