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とりとめなき84

東北からの帰り、東京で途中下車。新橋ではまたもや古本市。友人は遅刻がちであるから丁度よい。"食通の本"を買ってから合流し、安酒場を練り歩く。電子レンジにかけたであろう出汁巻き、硬い焼き鳥、やけに茎ばったキャベツ等々。私はというと吸い呑み喋りの三拍子、"食い"は最小限に抑えることが大半。ゆえ、上記のごときお粗末様は気にならん。此方もまたお粗末であるが。

矢口純編『滋味風味 食通の本』東京書房社
編者の対談集となっており、相手は開高健、吉行淳之介など凡そ二十名。

クロダとは三月以来であるが、ナカイくんとは大学の卒業振りであった。一人称だけが立派になっておって、笑わせられた。加えて東京の暮らしにすっかりハマったご様子で、永住宣言をするのである。関西こちらへ戻るつもりは無いらしい。懇意の酒場は珍しくお休み。サイフもケイタイも無くさず、タクシイも使わずの、予告通りの帰宅である。何時ぶりのことか。

雲州の山間、野生の猪で作られたソーセージ。ハリのある外側に対し、中身は質実とした血肉の風味。脂分が少ないらしく、濃厚というか、重量感のある旨味が象られている。信州の山わさびと合わせると大変美味しい。

今日は久しぶりのオフである。喫茶で煙草と本とを貪る。渡月橋近くで花火があったから、ちょいと離れたところから見た。嵐山の稜線の少し上、控えめな花々が消えてはまた咲いて、そしてまた消えた。

寝ていた... 今日もオフ。

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