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とりとめなき86

旅の夜、珍しく起きている。起きていると言えば聞こえはよかろうが、風呂に入って飯を食って酒を飲んで、八時前には眠っていた。起きたのが一時頃。なんだか勿体なくて、翌日に残らぬくらいは呑んでから寝ようと思ふ。

こうして知らぬ道を新鮮な心のままに歩むと、記すことによって"日常"に意味を賦与することの功罪を、否応なしに考えさせられる。そんなことは置いておいても、旅することはイイことである。なんだってイイのだ、場所でも、物でも文字でも映像でも。

"離脱"の作用のみが意味を持つ──

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