こどものいる生活
『お父さん、トイレ行きたいんだけど、いい?』
我が家の朝の一コマ。
夫が娘たちに確認する。
「え?!それはう●こなの?!』
間髪入れず、ストレート過ぎる問いが娘から返ってくる。
『うん…まあそうだね、先に入る?』
やんわり尋ねる夫に、
眉を少々ひそめながら6歳の娘は言う。
『うーん…先に入って良いよ』と言いながら、
なんだか気分は晴れない様子でこう続けた。
『でもさ、お父さんが入った後って、
いつもちょっと空気が苦いんだよね…! 』
思わず出たその表現にプっと吹き出す夫と私
『空気が苦い』とはよく言ったものだ。
すると相方の双子の姉が言う、
『だっていつも薬まいてるんでしょ?!』
正確には、
シュシュっとするトイレの後の消臭剤のこと。
我が家では『無香性』の消臭剤を使っているが、
確かにその薬っぽい消臭剤は『無臭』とは言い難い。
表現し難い、なんとも独特の嫌な匂いというか、
モワッとした独特の匂いが残る。
それを『苦い』と表現するのは意外と
的確な表現かもしれない。
娘たちの言葉の選び方は、
常識に囚われない自由さを身にまとう。
成長の過程でしか味わえないこの感覚、
気づいた頃には無くなってしまうであろう
この感覚
だからこそ、
今の時期だけのお楽しみとして、
じっくりと子供の言葉の一言一言を
聞き逃さぬよう耳を澄ませて聞いておこう。