描くこと、描き続けること
ここ何年も、なかなかスタートできなかったことがある。
頭の中のイメージを、ビジュアルに手書きでスススーっと描けるようになりたい。
そう思いながらも、なかなか重い腰が上がらずにいた。
ただ、それをどうスタートしたらいいか、
どう続けたらいいかがわからなくて、
自分の想いを長らく脇に置いて、見て見ぬ振りをしていたような。
すると、次第に『やりたい』っていうキラキラとした想いは重みを増して、
いつしか『やらなきゃ…』とズッシリとした鉛のような感覚に変わっていった。
そうなると、人は余計に動けない。まさしく負のスパイラルに突入していったのだ。
そんな中、娘がどっぷりとスケッチにハマった。毎朝6時半に起きて、黙々と何枚も絵を描いている。凝り性な娘は、何枚も何枚も描く。朝の30分ぐらいで、4、5枚は描くスピード感。
そんなタイミングで、偶然面白そうなアート講座と出会う。娘に負けじと私も重い腰をあげ、今は時間があればアートと向き合う日々を送っている。
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今週は、聴覚を研ぎ澄まし、そこから感じたことをビジュアルや言葉に落とし込む、ざっくり言えばそういう作業をお題に沿って行う。
アートを通じて自分の思考や感覚と繋がったり、意外な自分を知る機会はなかなか面白い。
何より、ずっとやりたかったことを、楽しめている自分が心地よい。そんな講座はあと3週間ほどで終わる。その後、自分がアートと向き合い続けられるかが、大きなターニングポイントになるのはうっすらわかっている。
だとするならば、どうやって自分の日常に、アートやものづくりを染み込ませていこうか。それが今年の年末、私にとってのチャレンジになりそうだ。
そんなことはどこ吹く風と、
今日も娘は黙々と鉛筆を握る。
私には、そんな彼女の姿が眩しく映る。