あれ?何かほんの少し、おかしい。
忙しない朝の時間、朝食の洗い物をしている手先が、いつもよりもほんの少し鈍くて食器同士がガチャン!と音を立ててぶつかった。
恐る恐る割れていないか確かめると、どうやらヒビは入っていない。ちょっとホッとして、また洗い物の作業に戻る。するとまた、ガチャン!今度は、グラスとグラスがぶつかる音が。
洗ったコップ同士を隣に並べるつもりが、ほんの数ミリ手先が狂ったようだ。その時やっと、自分の感覚がいつもより,鈍っているのにやっと気づいた。
そういえば、昨日は何やら夜遅くまで講座や学びの時間が続き、いつも以上に頭を使っていた。
自分では自覚していなかったけれど、思っていた以上に疲れていたことに、感覚の狂いでようやく気づく。そして、日中も案の定仕事がはかどらず、ただただ時間だけが過ぎていく。
「疲れてたんだね」
「そりゃそうだよね」
「お疲れさん」
自分に少し優しい言葉をかけて、ほうじ茶を飲んでホッと一息。
40過ぎても、まだまだ自分の状態に気づいてあげることは簡単じゃないんですね。
今日はのんびり行こう。