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捨てがたき人々を見た  記:大橋

エロイ映画である。

セックスシーン多し。電車の中でうっかりつけないようにしたいですね。

主演の大森南朋さん、振り切ってます。だらしないパンダボデイで、超弩級の屑を演じてます。

そして出演者が全員がなにかの病気のように性に取り憑かれています。さながらそれは業の深い人たちの運動会のようです。いや、劇中の美保純さんの言葉を借りれば、それが人間らしいと言うことになるのでしょうか。

「結局人間っちさ、他人ば愛せとか、人のためとか言うばってん、とどのつまり、自分が食う、セックスする、金が欲しいっちことからは逃げられとさ。きれいごとばっか言うなっち。ね。そう考えるとあんた意外と人間らしかかもね」

全体通して、遠い国の戦争を題材にした映画でも見ているような気分でしたが、半世紀近く生きてきて、私もこれが御伽噺でないことは知ってます。たまたまいま「性の真空地帯」にいるだけで、本能剥き出しで貪欲に追い求めてしまう自分がいることも。

前回の上京の話もそうですが、タイミングと行動次第で人はホントにガラッと変われますから。年齢とか性格とかあんまり関係なく。人事だと思って見てますと、我欲にパクッとやられちゃいますよ(笑)

カメオ出演の寺島進さん、葬式いるいるの屑で、隙のない屑映画であることを補完してます。

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