ボクたちはみんな大人になれなかったを見た 記:大橋

エモい映画である。

アラフィフでこの映画が刺さらなかったという人は恐らく山奥で熊殺しの特訓を積んでいたのだろうな、あの頃。

あ〜わかるわかる、俺もそうだったあ〜と声に出さないまでも感じた東京人は多いのでは
というのは、生まれ故郷で高校卒業して、なんとなく見つけた仕事をしてて、ある日何かのきっかけで「これが俺の人生なのか?マジ?」と悩み始め、悩み抜いた結果、ある日何かのきっかけを掴んで、東京に出てこれた人って実はけっこう多いのでは

大切なのはタイミング。

そして行動すること。

しかし、犬も歩けばうんこふむという諺が示しているように、誰だって一歩外にでればうんこふむよ。そして都会は田舎以上にうんこが多いんだ。

田舎にはヤンキーの先輩という大きなうんこが一つか二つあるくらいだけど、都会にはワンマンの朝令暮改のパワハラ社長を筆頭に、リスカあとナマナマしい、でも繊細でとってもかわいい不思議ちゃん、やたら色が黒くてガタイのいい何が本業かさっぱりわからないけど高級車に乗っている怖いおじさん、あなたのことが好きといいながら、先述の怖いおじさんとベロベロチューしている娼婦、早くその仕事辞めたほうがいいよとやたら離職独立などを勧めてくる心ある離婚した個人事業主など、踏むと命取りになるような激ヤバうんこが散乱しているんだ(みんな、心当たりあるでしょ?)。

そう、この映画は田舎から出てきて東京という大都会でうんこ踏みまくるあなたの話なのである。

でもあとから振り返ると、そんなうんこのことも懐かしく思うから人間って不思議だよね。

タイトルが何を示しているのかは最後まで分からなかったけど、「分かり切ってることなんて見ても意味ないです。分からないことは分からないままでいいと思う。そのほうがずっと残ってくれるって思いません?」

思います。

ヤクザ役の奥野瑛太さんがものすごい存在感でした。

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