【VAAKEYE】『PSYCHO-PASS サイコパス』の世界観が現実に!犯罪を未然に防ぐ映像解析AI!【前編】
現代においても防犯は大きな課題となっている。
『万引き倒産』という言葉も存在するほど、スーパーやコンビニでは万引きの被害が深刻だ。
子供の登下校でも、誘拐などの犯罪の恐れがある。
送り迎えや有志による見守り活動を行うのも、保護者には負担だろう。
最新の技術を使って、防犯の問題を解決できないのか?
その回答の一つが、行動・異常検知AI『VAAKEYE(バークアイ)』だ!
『VAAKEYE』の開発会社である、株式会社VAAKの代表取締役・田中遼さんに話を伺った。
■犯罪の予兆を見逃さない人工知能の眼!それが『VAAKEYE』!
『VAAKEYE』はカメラの映像をAIで解析して、異常があればリアルタイムで通知を行う映像解析システムだ。
万引きしている瞬間などの犯罪行為を検知できるが、それだけではない。
『犯罪を行う前の人間が取りやすい行動』を検知して、店舗の管理者などに知らせることもできる。
犯罪を未然に防ぐことが可能なのだ!
活用事例としては、まずコンビニやスーパーでの店舗管理だ。
「店舗管理では、商品がなくなる理由が不透明になりがちです。しかしVAAKEYEを利用すれば、原因を正確に突き止められます」と田中さんは説明する。
VAAKEYEは万引きを防ぐだけではなく、商品ロスの原因そのものも突き止められる。
原因が分かれば対策できるし、在庫管理も円滑になり、余計な心労もなくなるだろう。
安心して働ける環境を実現できるのだ!
他にも路上のカメラを利用すれば、路上の犯罪も防止できるし、通学路の見守りも可能だろう。
児童センター、プールなどからなる埼玉県和光市・広沢複合施設のエリア全域では、VAAKEYEの実証実験が行われる予定がある。
VAAKEYEは店の管理を助けるだけではなく、私たちの生活圏そのものに安心をもたらすのだ!
非常に心強いシステムだが、そんな『VAAKEYE』を田中さんが開発した動機はなんだろうか?
■テクノロジーは人々のために!最新技術を正しく活用!
「サイバーセキュリティを学んだ際、現代の武力と言えるくらい、強い力を実感しました。そのような力強いものであるテクノロジーを、良い方向に活用したいと考えています」
一部の国がハッキングを他国の重要施設に仕掛けているように、サイバーセキュリティ技術は悪用すれば軍事攻撃にも匹敵する脅威となる。
だが技術とは、使い方によって良い方にも悪い方にも転がるものだ。
昔からサイバーセキュリティに精通していた田中さんは、テクノロジーを人々のために活かしたいと考えて、安心をもたらすVAAKEYEを開発した。
巨大な力を秘めたテクノロジーだからこそ、正しく活用して社会に役立てたい!
それが田中さんの想いなのだ!
■世界中に広がる防犯網が安心をもたらし、犯罪予備軍をも救う!
未来ではより幅広いエリアの映像解析が行われ、犯罪が防止されるようになるだろう。
衛星の映像も解析すれば、山奥で密かに行われる犯罪だって検知できるかも知れない。
急速に進歩しているドローンのカメラも、防犯に一役買うと予想される。
映像解析を利用した防犯網はどんどん広がり、世界中を安全にしていくはずだ!
映画『マイノリティ・リポート』やアニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』のように、あらゆる場所で行われる犯罪の予兆を探知して、未然に防ぐわけだ。
こう書くと、『犯罪行為をする可能性が高い』と判断されただけで厳しく処罰される、ディストピア的な監視社会を想像する読者もいるかも知れない。
だがそれは技術の使い方を間違っているだけで、もっと人に優しい仕組みも作れるはずだ。
犯罪の予兆を見せた者がいれば未然に防いだ上で、カウンセリングや社会復帰支援をしてあげればいい。
再び犯罪の誘惑に駆られても、各所に存在する映像解析カメラの存在が抑止力になる。
一般の人々も安心して暮らせるし、罪を犯しかけた人間も更生を手助けされる!
人工知能の眼を正しく使えば、優しく見守られる社会を実現できるはずだ!
『犯罪や事故のない豊かな社会を実現する』というのが、田中さんの掲げるビジョンだ。
VAAKEYEは犯罪を防ぐだけではない!
様々な社会課題を解決できる可能性を秘めている!
感染症対策も、一種の未来予測だって実現しうる!
そして安全と豊かさが満たされた社会では、人々の価値観はどう変わっていくのか?
後編ではVAAKEYEの秘めた更なる可能性と、未来の人類の変化について迫る!
漫画=葵山わさび(@ahowasa86)
取材・文=茶谷葉(@tyatani_you)
編集=山崎梨花