近隣住民が怯えてるのよ
まめのきというコンビで芸人をやってる頃、自分達だけのコントライブを22時〜1時間くらいの枠でやったのですが、その日、めちゃくちゃ体調悪くて、でも不思議なもので、ライブ前に体調戻って来て、ライブは普通にやれたのですが、ただ打ち上げして、自転車押しながら帰ってる時に限界を迎えたみたいで、道で寝てしまったみたいです。
パトカーというより、地域をパトロールしてる警察OB(なのかな?)みたいな、おじいさん2人に起こされたんですが、僕はコントで着た赤いアロハシャツ着てて、自転車が倒れて、カゴに入れてたトートバッグの中の小道具も散乱してました。
「お兄さん、こんな所で何してるの?」
「地域住民が怯えてるのよ!」
と言われて、確かに、アロハシャツの人が倒れてて、おもちゃの拳銃とは言えわりとリアルめで、ナイフも刺したら引っ込むおもちゃだけど、そんなのが近くに落ちてるんで、客観的に見ると抗争で朽ち果てた人なので、そら地域住民も怯えるだろうなと思いました。
とりあえず事情を説明して、銃も本物じゃない事を確認してもらったので、帰ろうとしたら、自転車に乗って帰らせないために、ちゃんとした警察を呼んで送ってもらう事になりました。
しばらくして、若手の警察が自転車来て、一緒に自転車を押しながら帰るので、住所を伝えると、歩くと30分くらいかかるからか、警官はため息をついて、「行きましょう」と言って2人で歩き始めました。
基本的に無言で気まずいのですが、警察が、
「ライブってどれくらいやってるんですか?」
「どれくらいのお客さん来るんですか?」
とか聞かれて、答えながら帰ってたのですが、歩き出して早々に僕はおしっこが出そうになってました。
今ここの公園のトイレに寄らないと後20分くらい我慢しないと…流石に警官の横で立ちションは出来ないし…などと考えましたが、警官に申し訳無さ過ぎて、我慢に我慢を重ねて、なんとか乗り越えたのでした。
コントの道具をトートバッグに入れるのは、やめた方が吉ですね。