外資総合コンサルの1年目って成長できるの?③
やっと最終章
地味に長編になってしまいました。
この辺の文字数ももったいないので、前回同様、事実編のまとめだけ置いて内容に入ります。
※この辺りの文章がわからない人は前回を読んでもらうと理解できると思います。
タクトパスとは、、
スキル編開始!
さて、やっとスキル編です。
ここは前回、前々回で書いたように「時間と習得がある程度比例する項目」です。
つまり、新社会人の人にとってはこの1年通して習得した方が良いスキルであり、逆に社会人2.3年目の人にとっては当たり前として持っていて欲しいスキルです。
ちなみに「スキル」と書いていますが、完全に僕の独断と偏見です。
あくまで僕の経験をまとめるために書いているので。
また、特定の専門領域ではなく、汎用性の高いスキルを羅列しています。
1年目は専門性なんかよりも、そもそも「働く」ということに対する全般的な土台作りが何よりも大事ですからね。
ではいきましょう。
① 英語。とにかく英語。英語を”使える”ようになろう。
はい、出ました。
みんな嫌いな英語です。
ちなみに英語できる人はここを飛ばしてください。
僕みたいに少しでも英語苦手だと思うのであれば是非目を通してみてください。
個人的にはここすごく大事なので、長くなります。
まず前提として今の働く現状を整理しましょう。
コロナがあり、世界の働き方は物凄いスピードで変化しました。リモートワークによって、企業勤めの人ですら「時間と場所を選ばない働き方」ができるようになったのです。
僕も含め同期は「リモート最高、出社めんどくさい」と考えるような傾向が強いです。家で働けるのならそちらが良いと考える人は、特に若い世代は多いはずです。
もちろん、情報連携不足などのデメリットもありますが、メリットに比べたら小さな問題と捉える人も多いはずです。
でも、ここで一度考えてみましょう。
「時間と場所を選ばない働き方」ができるようになったのは、日本だけの話でしょうか?
答えは「いいえ」です。全世界でこの働き方がスタンダードになりつつあります。
つまり何を伝えたいかというと、
「コロナが仕事の国境を壊した」
ということです。
この恐ろしさがわかるでしょうか。
事実編で書いた通り、僕は今グローバルプロジェクトで働いています。
僕が知っているだけでも日本人、中国人、インド人、ヨーロッパの方(国籍多数)が同じMTGで議論をしています。
もはや優秀な人が必要な仕事に、国境は関係ない段階に到達しているのです。
言葉を選ばずに表現するなら、「単価が高くて能力の低い日本人」と「単価が安くて能力の高い外国人」が既に同じ土俵に立たされ始めているのです。
そしてこの場合、もはや勝負になりません。企業が後者を選ばない理由がありません。
“日本人”という観点からすると、競争相手がここ2年で一気に全世界に広がったのです。ただこれは逆の捉え方もでき、”優秀な日本人”は海外の市場でより戦いやすくなったということでもあります。
なので、最低限英語を”使える”ようにならないと、デメリットだけ受けることになるのです。
ここで大事なこと言います。
僕は英語を”話す”とも”聞く”とも書いていません。”使える”ようになろうと書きました。
事実編で書いたようにTOEIC850点レベルだと、ビジネスでは全く歯が立ちません。ビジネス英語は比較的簡単だと言われますが、簡単な分使えて当たり前だと思われているからです。
一方で、他にも勉強することがあり、英語だけに絞って勉強できないことも多々あるでしょう。
なので、まずは英語を”使える”ことです。
レベル感としては、メールやチャットは対応可能、資料も読める、リアルタイムの会話は要検討という感じでしょうか。
機密事項は守った上で、DeepLやGrammarlyなどの優秀な言語サポートツールを使い倒して、見かけだけでもこのレベルに持っていくのです。
これができるだけで、英語のタスクも任されるようになります。
こうすると、言葉は悪いですがお金をもらいながら英語の勉強ができます。
そして、仕事の国境がなくなる未来に備えることができます。
英語は話せなくても、1年目で英語に対する「壁」を壊すことができれば、2年目以降の成長曲線が大きく変化するはずです。
ちなみに、帰国子女や留学生は英語が全く問題にならないので、僕みたいな純ジャパからすると嫉妬しかないです。
② 母国語をまず鍛える
①で英語って言っておいて、矛盾していると思うかもしれませんが聞いてください。
個人的には①よりこちらの方が大事だと思っています。
なぜなら、「内容のない綺麗な英語」よりも、「内容の濃い汚い英語」の方がよっぽど価値があるからです。
僕が①で伝えているのは、この前段階であり、「内容関係なく伝わらない英語」だけはやめようと言っているのです。
ある程度英語が”使える”段階の人は、英語よりも母国語を磨く方が圧倒的に価値が出ます。動詞や名詞の位置は言語によって違っても、ロジカルシンキングやPREP法などはビジネスにおいて標準のスキルです。
つまり、言語に関わらず身につける必要があるということです。
やはり上司を見ていると、専門領域の内外関わらず、常に思考法や話し方のクオリティが一定です。(少なくとも僕にはそう見えています。)この点は間違いなく母国語での思考のレベルが高いからだと推測しています。
そもそも母国語でできて第二言語でできないことはあっても、その逆は皆無と言っていいでしょう。だから第二言語を高いレベルにするためにも、母国語のレベルを引き揚げなければなりません。
母国語という抽象的な概念で括ってしまいましたが、要はロジカルシンキングです。
ロジカルシンキングができれば資料のクオリティも上がりますし、話し方も一気にわかりやすくなります。
と言いつつ、間違いなく僕もここを強くしないといけませんが、、、
③ 愛嬌、愛嬌、その後に成果
これはマインドに分類するか迷いましたが、人間関係の部分なのでこちらにしました。
基本的に人間関係ってすぐ構築されるものではないですよね。
また、愛嬌の出し方も誰でもできますが、慣れていないとうまくできません。
最初に断っておくこととして、「コンサルの現場で新人が大きな成果をあげることなどほぼ不可能」ということです。
一番下っ端が言うべきことではないかもしれませんが、経験と知識が成果物に直結する環境において、新人が活躍するのはだいぶ厳しいものがあります。
つまり、新人は成果を出せません。
ただ、「成果を出せない」と「使えない」は厳密に違うと思っています。
野球においても、監督はムードメーカーと呼ばれる選手をわざわざベンチに置いたりします。ムードメーカーは試合において成果は出せませんが、間違いなくチームでは「使える」選手です。
なので、まず新人はここを目指すべきだと思っています。
いつもハキハキと、真面目に、素直に仕事をこなす。雑用でもテキパキとリズムよく片付ける。
ここに若いフレッシュさと笑顔があれば最高だと思います。
例え成果を出せなくても、これだけでチームのリズムがよくなります。
愛嬌って別に「可愛い」ってことじゃなく、「なんか親しみを持てる」って感じだと思うんですよね。
面倒見たくなる後輩のような存在です。
僕も愛嬌勉強中ですが、一応意識しています。
クライアント・チームとのコミュニケーションはもちろん、下っ端で細かい仕事も多く、会議室予約や日程調整、通訳手配などもあり、これら全てに相手がいます。
そんな人たちに対して素直に、前向きに行動していると、気付いたら仕事がめちゃくちゃしやすくなります。
上司からのフィードバックは手厚いし、クライアントからの窓口となることで意外なタスクに挑戦できたり、ちょっと無理な会議室予約も通ったり、と。
これが結果として役に立つ。そして役に立つと新しいチャンスがもらえる。この流れしかないんですよね。
雑用が嫌なら誰よりも前向きに雑用をやることです。そしたら、誰よりも早く雑用をやめられます。
④ プログラミングは基礎だけでもやっておく
これはITコンに限った話ですが、プログラミングはやっておいた方が良いです。
どこまで勉強したら良いかと聞かれると英語と同じで上限はありませんが(周りにプログラミングできる人はうじゃうじゃいるので、、)、プロゲートなら二言語くらいやっておくと良いと思います。
理由としては、ITコンはどんな作業であっても絶対にシステムに触るからです。別にコードが書ける必要はありません。僕もその言語のマニュアルがあれば読むことくらいはできますが、書けません。
僕が言いたいのは、ITコンとしてシステムを触る以上、プログラムってどのようなものかを感覚的に知っておくべきだと言うことです。
ITコンは、プログラムでできることが知っていても、実際にプログラムを書くことは少ないです。
つまり、プログラマーに自分たちの要件を伝えて書いてもらったり設定してもらうのです。
この時に、プログラムの基礎が全くないと本当に死にます。プログラムを依頼するにあたり、どんな伝え方で、どこが要点で、などがまるでわかりません。
また、要件を決めるときも必ずと言って良いほどシステム担当者と会議をします。もちろんそのシステムについては知らなくても問題ないですが、プログラムやシステムの基礎的な知識がないとシステム周辺の議論することができません。
これでは何も仕事が進みません。
プログラミング嫌いな人も多いでしょうが、個人的にはプログラミングせずにプロジェクトに入る方が怖いし嫌です。
あとは単純に、プログラムの概念みたいなものがわかっていると、入社後のインプットがめちゃくちゃ楽になったりします。
⑤ 1年目の内に全て真似し切る
ここまで「新人は成果出せない」みたいなことを書いてきましたが、クライアントから見たら上司も僕も同じコンサルの人です。
高いコストをかけて雇っている人たちなのです。
だから、いくら新人といえど高いクオリティの行動が求められます。
そんな時にものすごく役立つのが”真似する”と言うことです。
この一年僕は基本真似しかしていません。
大学のレポートはコピペがNGですが、むしろ1年目はコピペ以外はNGです。
パワポ作り、議事録、メールの書き方、ファシリテーションの仕方、報告の仕方、タスク管理方法、、、
もう全部真似です。
こうすると、あら不思議。意外と見栄えは最低限耐えてるものが出来上がります。
武道や茶道における「守破離」の考え方がありますが、まさにこれです。
どんなものも最初は教えを「守」ることからスタートなのです。
教えを「守」って初めてオリジナルの「破」に移行できるのです。
ある程度真似する回数を増やすと勘所がわかるようになって、どこを注意すれば良い成果物が出るかわかるようになります。
さて、以上スキル編5つでした。
あくまで個人の独断と偏見なので参考までに。
まとめ
いやー、長かった。
久しぶりにnote書いたってこともありますが、3時間くらいでまとまるはずが5時間くらいかかってしまいました。
ただ、その分個人的には要点がまとまった気がします。
ゴールの①③は達成できたかなと。
②に関しては、機会があればnoteにまとめようと思います。
ここに②を足すと、さらなる長編を生み出してしまうので。
それにしても、何も成長できていない気がした1年目でしたが、振り返ってみると意外に得たものはありそうです。
また、少しでもこの内容が参考になる人がいると嬉しいですね。
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最近超不定期更新ですが、よかったら他の記事も読んでいってくださいませ。