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「話す」と「伝える」の違いは人生を変える?

こんにちは!

ネガティブなニュースばかりで暗澹とした気持ちになりそうですが、日々小さな喜びを見つけながら耐え忍んでおります。
みなさんもコロナ後を思い描きつつ今は力を蓄えていきましょう!

さて、今回のテーマは「話す」と「伝える」です。
僕自身マネージャーとして人前で話す・人に指示を出す機会がたくさんありますが、その中で気づいたことをまとめてみました。


“発信力”が求められる社会

最近のビジネストレンドの一つに、よく発信力があげられます。
ビジネスにおいて発信力=影響力であり、発信力が大きければ大きいほどより多くの人々にアプローチできます。

かつてこの発信力は大企業をはじめとした母体の大きい企業が独占しており、そこに属さない企業は別の方法でサービスを展開していく必要がありました。しかし時代は変わり、現在はYouTubeやSNSなどを通して、個人でも発信できるようになりました。

そのため、あらゆる成功者やビジネスマンがこぞって個人の発信力を高めろと言い続けているのだと思います。今や発信戦国時代なのです。

現代社会はあらゆるものが流動的かつ超速で動いています。
特に「情報」はその最たるもので、僕たちの周りには果てしないほどの情報が溢れています。

無数にある情報発信サイトの一つでしかないこのnoteですら、1日10000件以上の記事が更新されています。みなさんもニュースアプリを開けば常に最新の記事が掲載され、SNSの投稿が更新されない日など存在しないのではないでしょうか。

つまり何が言いたいかというと、情報は「取る」ものではなく「選ぶ」ものになっているということです。

これだけ情報が溢れていれば、自分に必要か否か選別しなければなりません。
不必要な情報に時間を取られていれば、どんどん自分の人生の大切な時間が消費されます。

しかし、いざ選ぶとなるとなかなか難しいと感じます。「何らかの形で自分に関係があるもの」といったような曖昧な基準だと、情報量が多すぎて絞りきれません。それほどまでに情報は膨大かつ複雑に入り組んでいます。

これは日本的教育に染まっていることの弊害なのかもしれません。人生で初めて情報を取り込む姿勢を教わる学校は受動的で、自ら情報を取捨選択する機会が少ないのではないかと思います。

このような状態だと、与えられた情報を全て飲み込むことが当たり前になり、結局要点が掴めないということが頻繁に起きます。

情報を選ぶためにはまず情報に対する受動的な姿勢を直さなければならないと言えるでしょう。

そして、その姿勢を直す方法として有効なものに「発信をすること」があると僕は考えています。

“発信“が周りと差をつける理由

発信が有効な手段になる理由はその過程にあります。
発信するためには、

①情報を収集→②内容理解→③わかりやすい形に加工・他の情報と紐付け→④発信

という流れを踏む必要があります。

この過程において、③が何よりも重要になります。
元の情報を自分の言葉に加工することでより理解を深め、ほかの情報と結びつけることで一つの情報に対して多角的な視点を持つことができます。

多角的な視点は情報の本質を捉えるためには必要不可欠です。


そしてこの本質を捉える作業を繰り返すことで、自分にとって本当に必要な情報、というよりも情報が持つ本質が何かを知ることができるようになります。

例えば友達と試験勉強をしているときに、説明している自分が一番テスト範囲を理解できるようになることが多々あります。これは単に勉強量が多いからではなく、言語化することによって初めて自分の知識になったことが要因です。

自分の言葉に加工することによって初めてその内容の本質を具体的に捉えることができるようになります。認識が曖昧な部分も脳がなんとか理解できるように整理してくれます。

このように、発信は情報に対して能動的な姿勢を作り、それを継続することで情報の取捨選択及び理解の深化ができるようになります。こうなると、同じ情報に触れていても、吸収する量が比較できないほど変わってきます。

だからこそ、発信は重要なのです。

同じ発信でも“話す”と“伝える”じゃ全く違う

さて、それでは本題に入ります。

発信をする媒体は様々なものがありますが、発信の内容は大きく“話す”と“伝える”の2種類に分けることができます。似たような言葉ですが、両者の意味の違いは僕たちの人生すらもガラリと変えてしまう可能性があります。

まず両者の違いですが、この二つは発信の主体が異なります。

“話す“は自分主体で、”伝える“は相手主体です。

もっとわかりやすくすると、自分が思っていることを口に出すことが“話す“であり、相手が理解できることを口に出すことが”伝える“になります。

正直、この違いについてはご存知の方も多いと思います。
「相手に伝わってなかったら話していないことと同じ」と言われたことのある人も多いのではないでしょうか。

そしてこの二つの違いには人生すら左右しかねない要素があると僕は考えています。


“話す”と“伝える”の表面的な効果の違い

では、この二つの違いをより細かく見ていきましょう。

まずは短期的な違いですが、これは簡単です。伝えることを意識すれば、ある事柄をより相手に深く理解させることができます。自分ではなく相手の脳内を考えて言葉にするということです。

例えば自分が使おうとしている言葉を相手は知っているだろうか、どの例えを使えばより本質的に理解してもらうことができるだろうかなどを考えるということです。これをするだけでも飛躍的に話の良さはわかります。

逆に“話し”てしまえば、相手が理解できるか否かの以前に、聞いてもらえるかも怪しいです。僕は自分主体で話す人が面白い話をしているところを見たことがありません。

長期的に見れば、”伝え”ている人には大きな信頼が集まることでしょう。この人の話であれば理解できるとわかるようになると、その人の話にはより関心が向くようになります。誰であれ理解できない話を聞くくらいなら、理解できる話を聞いていた方が有意義だと感じると思います。

そうするうちに伝えることが上手い人は発信者の立場を得ており、多くの人が耳を傾けてくれるようになります。これは社会においてかなりのアドバンテージになると思います。


伝える=抽象化する

しかし、僕が考える最も大きな違いは、前述のような現実に表れる事象や主体ではなく、その人の内部、特に思考方法にあると思います。

その違いとはズバリ

物事を一般化できるかどうか

ということです。
もう少し細かく説明していきます。

短期的な違いの部分で少し書きましたが、伝えるためには相手の脳内をイメージする必要があります。言い換えると、自分の脳内イメージを相手に合わせた形に加工するということです。

この過程で何が起きているかというと、伝えたい事柄に対して本質的な部分はそのまま抜き出し、そのほかの部分は相手に合わせるということになります。

ここで大切なのは「本質を抜き出す」ということです。
つまり、相手が誰であっても必要な最も核となる部分を選び抜くという過程を踏んでいることになります。

これは別の表現をすると抽象化・一般化とも言えるでしょう。
この抽象化や一般化をすると、あらゆることに転用できるようになります。

そしてこの抽象化する思考を繰り返すと、自然と日常生活の中の事象の本質に気づくことができます。


抽象化の力

例えばスターバックスはサードプレイスを売りにしています。もっと簡単に説明すると、自宅と職場以外の居心地の良い空間を提供しています。これはスタバ自体からも明確に発信されおり、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

しかし、本当にその空間提供が圧倒的なスタバの価値でしょうか。
僕はそうは思いません。

僕の友達には、スタバで勉強したり息抜きしたりしている様子をSNSでアップする人がたくさんいます。皆さんはこの行為に対して何を見出すことができるでしょうか。

僕はこの行為はどちらかというと自己ブランディングのような一面を持つと思っています。好きなブランドを身につけることや、トレーニング中の写真を掲載するといったことに似ていると思います。スタバがライフスタイルをデザインする一つの要素になっているということです。

少し話がバラバラになってしまったかもしれませんが、まとめるとこういうことになります。
あなたが友達から「スタバの良さって何?」と聞かれた場合

“話す”ことを中心にした人だと
「サードプレイスっていう快適な空間かな」
となるのに対し、

“伝える”ことを重ねた人だと
「快適な空間で時間を過ごせる上に、自分のライフスタイルが一段おしゃれになった気がしてやる気が出るんだよね」
となるということです。

上述の会話は少し極端な例ですが、自分が良いと思っている価値が「空間」なのか「空間とライフデザインできること」なのか、抽象化の度合いによって気づくレベルが変わってくるということです。

つまり、”伝える”過程において抽象化を深めると、物事の本質をより鮮明に捉えることができると言えます。
ビジネスであっても普段の生活であっても、これができるかどうかでは周囲に与える影響が圧倒的に変わってきます。

いかに多くの人に通じる価値の本質に気づくことができるかが影響力の鍵になってくるからです。

抽象化については前田裕二さんのベストセラーでもある『メモの魔力』を読んでいただけると、より深く理解できると思います。僕もこの本を読んで抽象化に対する考えがより明確になり言語化することができました。

まとめ

いつもより少し長くなりましたがまとめていきます。

① これからの時代“発信”することで情報を選ぶことができるようになる
② “話す”と“伝える”は最も大きな違いは主体ではなく抽象化思考
③ 抽象化は現代社会で活躍するためには必要不可欠

僕自身伝えることを意識してはいますが、このnoteも読みやすいものが書けたとは言えません。まだまだ能力不足だと痛感しています。

しかしだからこそ、これからもより読みやすい文章が書けるようにどんどん投稿していきますし、日々の生活の中でも”伝える”ことを意識し続けたいと思います。

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タクトパス
読んでいただきありがとうございます!僕の経験がみなさんの生活を少しでも前に進めることができれば最高です!サポートしていただいたことでできた経験はもちろんnoteに投稿します!