自分ではプレーヤーだと思っていても、周りからはサポーターに見えてしまう人
こんにちは!
タクトパスです!
そろそろ梅雨も明けてようやく夏本番が近づいてきました!
今年もお腹のお肉が落ちないまま夏を迎えてしまうことに絶望を感じているところです笑
さて今回は、プレーヤーとサポーターというテーマで書ければと思います。
突然ですが、あなたは今取り組んでいるプロジェクトのプレーヤーになっていますか?
あなたが中心となって動くのではなく、プロジェクトを進める人のサポーターになっていませんか?
自分で物事を動かすプレーヤーと、その人の背中を押すサポーターでは天と地ほどの差があります。
この両者の違いを、特にこの状態に陥りやすい(僕の専門でもある)マネージャーを例にしてまとめていきます。
マネージャーはプレーヤーでありサポーターではない
もはやこの見出しが答えと言っても過言ではありません。
僕が伝えたいことは、マネージャーはサポートする立場である一方で、サポートの役職ではないということです。
これだけでは一体どういうことなのか全くわからないと思いますので、ここから順を追ってこの考え方の本質に迫っていきます。
マネージャーに「サポートをする」という意味はない?
まず、世間におけるマネージャーの定義を考えてみましょう。
広辞苑におけるマネージャーの定義は
支配人。経営者。管理人。監督。
とされています。
また、「マネジメント」という概念を広く普及させたとされるピーター・ドラッガー氏によると、マネージャーの仕事は
・目標を設定する(自己・部下)
・組織(体系化)する
・動機付けとコミュニケーションを図る
・評価測定する(自己・部下・全体)
・人材を開発する
とされています。
“マネージャー”という言葉の定義はそもそも組織の中心となって運営する人を指すのであり、周りからサポートする立場ではないのです。
つまり、マネージャーは組織の中でも中核を担うプレーヤーということです。
「マネージャーの仕事って何をしてるの?」と聞かれたときに、僕はよく「野球部における野球のプレー以外全て」と答えます。
決して「野球部をいろいろな面からサポートしている仕事」とは答えません。
なぜなら、それが野球部内でのマネージャーのあり方に直結するからです。
マネージャーは一歩後ろに立ちがち?
よくマネージャーは選手の背中を押すポジションにいるように思われがちです。
アニメや漫画でも、選手たちが活躍している様子をベンチの少し後ろやスタンドから応援する女子マネージャーが描かれているシーンをよく見ます。
もちろんこれが一概に間違いだとも思いません。
実際グラウンドで野球をプレーするのは選手ですし、マネージャーが試合中に勝利に直接影響を与えることが難しいです。
中にはデータを扱ったりするマネージャーもいるでしょうし、そう言った意味では貢献する方法はたくさんあります。
ただ、最後はやはりグラウンドにいる選手が全てです。
相手打者を抑えるのも、相手投手を打ち崩すのも選手になります。
それもあって、どうしても最後には選手の背中を押すような形に見えます。
それはマネージャーにという役職の性質上仕方ありません。
しかしながら、僕が言いたいのはそういった見た目での話ではありません。
本人の心の中ではどう感じているのかという話です。
僕が思うに、この見た目での関係性がマネージャーの精神的な面にも大きな影響を与えていると思います。
もっと具体的にすると、どことなく一歩引いたところからチームを見ているように思えてしまうということです。
例えば、マネージャーの志望動機を聞いたときに、「全国大会に出たい」「日本一になりたい」のような言葉が出ることはほとんどありません。
「選手をサポートしたい」「野球が好きで野球に携わりたい」と言った内容がほとんどです。
一方で選手に入部同期を聞くと「試合に出てチームの勝利につなぎたい」「日本一になりまたい」などの言葉をよく聞きます。
この違いにこそ、僕が“一歩後ろに立っている”と思う要素が詰まっています。
選手は純粋に野球というスポーツの醍醐味である試合やその勝敗に目を向ける一方で、マネージャーは野球というスポーツそのものや、選手に目を向けていることが多いのです。
マネージャーは選手と肩を並べろ
しかし、僕は
選手と肩を並べることができるマネージャー
が理想だと考えます。
前述した内容を使って表すとするのならば、「日本一を目指す」ことを一番に考えるマネージャーということです。
肩を並べるということは、必然的に見る景色は横に並ぶ選手と同じになります。
選手と同じ景色を見て同じ足並みで前へ進むということです。
ある一つのゴールに向かって一致団結して進む組織は強いです。
もちろんこれは野球というチームスポーツにも当てはまります。
僕が思うに、選手もマネージャーも“野球部の勝利”という共通の目的に向かって進んでいるのであり、その違いは役割だけです。
共通の目標はあくまで一つであり、そこはブレさせてはいけません。
マネージャーをしたいから野球部に属するのではなく、野球部で優勝したいからマネージャーをするのです。
肩を並べることができると、それこそ自分が見る世界が変わります。
チームの軸となり動かす立場として、様々なことができるようになります。
それはチームにとってはもちろん、自分自身にとってもプラスの要素しかありません。
チームの勝利に貢献できるメンバーが一人増えたことになるわけですから。
肩を並べて見える世界とは
僕の考える最も大きな変化は、
チームの一員になる
ということです。
自分の考えが主観だった状態からチーム主体の考えになると、周りの仲間から認められるようになります。
友達は環境で結びつく繋がりである一方、仲間は価値観で結びつく繋がりです。野球部に限らず、部活動という組織は価値観で繋がる仲間で構成されることが基本です。前提段階にこの「仲間」という概念が存在しているのです。
強いチームであればあるほど「日本一」などの目標が明確化しています。
例えば甲子園常連校である智弁和歌山高校野球部は、夏の大会の序盤まで走り込みを始めとした厳しい練習を行うそうです。
普通のチームであれば大会期間中はできるだけ疲労を蓄積させないため、調整に近い練習になります。しかし、智弁和歌山のような甲子園で勝つことが当たり前の目標として共有されていると、練習もおのずと甲子園で勝つためのスケジュールになります。
これを実現するためには、チーム全員の価値観の統一が必要になります。高校生の場合、それは自発的では無く周りの環境によって作られる部分は否定できませんが、価値観が統一されているという点は間違いないと思います。
しかし、マネージャーはどうでしょう。
先ほども書きましたがどことなく一つ後ろから見ている傾向があります。
「仲間」というより、「仲がかなり深い友達」で止まっているようなケースが多い気がします。
スポーツやっていた皆さんは少し思い返してみてください。
共に苦しいことを乗り越えた仲間を想像した時に、マネージャーの存在はいるでしょうか。
どちらかというと、苦しい時に近くで支えてくれた存在がマネージャーという人が多いのではないでしょうか。
仲間になり肩を並べて初めて、苦楽を乗り越えた厳しい経験や、優勝したときの喜びを心から分かちあえるようになります。
実際マネージャー側からすると仲間になることは難しい
僕自身、せっかく学生生活を部活動に注ぎ込むのであれば、仲間と共に苦楽を乗り越え最後に優勝を掴み取り喜びを分かち合うことは当然できると思っていました。
しかし、いざマネージャーを始めてみると、苦楽や喜びと言った経験の共有はもちろん、そもそもの価値観を選手と一致させることを意識的に作り出す必要があることに気づきました。
スポーツにおいて一緒に汗を流すという“経験”、いや“体験”は、それだけで仲間という関係を作り上げていたのです。
よくコミュニケーションにおいて、メラビアンの法則が取り上げられますが、これは仲間を作る時にも同じです。どれほどコミュニケーションをとって、ミーティングを重ねても、同じ体験をするということには遠く及びません。
少し複雑に書いてきましてが、単純にマネージャーと選手が肩を並べるようになるのはめちゃくちゃ難しいということを僕はマネージャーになって実感したということです。
ただ、その壁を言い訳にすることは僕のマネージャー人生を否定することになります。だからこそその壁を壊す挑戦もしました。
野球以外にも選手とコミュニケーションをとり、選手が今何を思い何を見ているかを考え、自分の考えを素直に伝え、野球部員としてでは無く一人の人間として全員と接するようにしました。
もちろん、選手からの信頼を得ることもその挑戦の一つとも言えます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
その結果、やっと仲間の一人にはなることができ、今や同じ場所を目指して最高の仲間と走り続けています。
まとめ
さて、今回はいつも以上にまとまりのない文になってしまったように気がしますが、ここでコンパクトにまとめるのでご容赦ください笑
① マネージャーはサポート役ではなくプレーヤーである
② マネージャーは一歩後ろではなく、選手と肩を並べる
③ 選手と肩を並べて初めて仲間の一人になれる
多少なりとも僕のエゴも入っているかもしれませんが、マネージャーこそチームメイトと肩を並べて全力で走る必要があるし、なんなら先頭に立って走る必要があると思います。
そしてこれは、どんな組織にも通じます。
何かするときに、ついつい中心人物の背中を押す役回りになっていませんか?
プロジェクトのゴールではなくその人の力になるためのタスクをこなしていませんか?
プロジェクトのゴールを共に目指して初めて仲間になり、仲間になって初めてプレーヤーとしての素晴らしい経験ができます。
チームをサポートしたいという大きな勘違いを捨て、この仲間を優勝したいと胸を張って言えるようなマネージャーが増えてくれることを楽しみにしてます。