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マレーシアで朽ち行く 元JR西日本&JR九州の14系保存車
2024年4月 マレー鉄道グマス駅に放置されるブルートレインの廃車体
国鉄考古学研究のためマレーシアへ飛んだ。ここはマレー半島の片田舎グマス駅。
日本から譲渡された14系客車を追って遥々やってきた。
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マレーシア唯一のジャンクション駅であるグマス駅の側線には、我らがブルートレインが眠りについている。
これらの車両はJR西日本とJR九州からマレーシアに海外譲渡された、14系シュプール&リゾート座席車とブルートレイン寝台車である。
13両の14系と24系1両が海を渡ったが、実際に営業運転に就いたのは6〜7両しかなかったと言われている。
マレーシアの鉄道は複線電化工事が進み、中国製の高性能電車・気動車に置き換えられていった為、この14系客車たちのマレー半島での活躍は短命に終った。
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マレーシアの日中はただただ灼熱。
iPhoneのお天気アプリは体感44度と言っている。マジか。
駅前のファミマで買ったアイスコーヒーで命を繋ぎ、早々にホテルにチェックインした。
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夕方、Gemas駅へ舞い戻る。
比較的マシな気温の朝夕に14系の写真を撮る事が、この旅のミッションである。
このブルートレイン達はマレーシア鉄道Gemas駅の側線に何年も留置され荒廃が進んでいる。
事前に調べた情報では、ここに10両位の14系客車が連結して放置されていたはずだが、ワタシが訪れた時は半分の6両編成になっていた。
残りの編成はGemas駅近くにある車両基地に移されていることを、寝台特急「ジャングルトレイン」の車窓から確認している。
また、3両の14系の座席車がGemas駅北側に停めてあり、それらは比較的状態の良さそうな車両であった。
これから新たなる復活があれば楽しいのだけど。
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現地の方々も気温の高い日中はあまり外を出歩かないようだが、日没前後のアザーンの音色と改造バイクのけたたましい喧騒を合図に、グマスの街は活気付いていった。
マレーシアの料理にはなかなか馴染めない感覚があったが、恐る恐る屋台的なお店でナシゴレンを食べたら美味しかった。
カロリーをチャージ出来てほっとする。
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翌朝も駅前に14系を愛でに行く。
現在停めてある6両編成は駅の外から好きなだけ眺めることが出来るが、ホーム側からの見学にはコツがいる。
マレー鉄道は列車別改札方式となっており、自由にプラットホームへ入ることが出来ない。これはお隣のタイ国鉄と大きく違うルールだ。ホーム側から見る為には列車の乗降のタイミングしか無い。
ワタシはそれを知らずにホームに入って警備員さんに速やかに出て行くよう促された。マレーシアの鉄道から牧歌的な雰囲気は失われている。
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赤道に近い熱帯のマレーシアは、太陽が天に向かい直角に昇って行く。
一年を通して日の出日の入り時刻がさほど変わらないのは、なんとも不思議な感覚を覚える。
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来た甲斐があった。
日本へ戻るべく、ワタシはその足でクアラルンプールへ向かった。
iPhoneで動画も回しときました。
おしまい
めでたし、めでたし。
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