フレッシュパスタに魅せられて(pasta fresca)
和歌山市内で再開⁉ タヤリン(Tajarin)
タヤリンは北イタリア地方で粉と卵黄だけで
作った2mm幅位のパスタです。各地にあるタリオリーニに
よく似ていますが別物です。卵黄だけで練り上げるタヤリンの食感は
パスタ好きにはドーンとはまり込む一皿。
十数年前にトリノで出会い、その美味しさを時折思い出し
何処かで提供している店はないかなと日本のイタリア料理店に
行くたびに探し出していたのですが、なんと、
今まで素通りしていた近畿のオマケ(和歌山県の皆さんスミマセン)のローカルな和歌山市のイタリア料理店で再開!
大阪駅から電車に揺られて90分。
半信半疑、ビルの5階、せせこましそうで期待度50%前後
たどり着いた店、なんと!入口(ingre’sso)から予想外。
お一人様歓迎が嬉しい。
メニューリストにタヤリンが、出かけて来たかいが有りました。
この店の満足度、私にとって久しぶりに高得点。
3つの満足度セオリーが揃った店でした。
① 目的型店舗
“このシーンだからあの店”を利用したいが明確
② ストーリィ
北イタリア料理を妥協なく再現。小林シェフの現地での15年間の確かな北イタリアピエモンテ料理を味わって貰いたいとの熱い思いがテーブルに。(伝わって来ましたよ)
③ 店内マーケティング
入店して貰えれば後は紋切り型の味気ないサービスの食べ物屋さんが多い昨今、この店は入店してからのサービス力が違った。
ランチセットでの事パスタは三択で一品。
どれも食べたいが胃袋一つ。
迷っていると救いの手。
麺は一人前80gですが、40gに分けて2種類をお持ちしましょうかとの嬉しい提案(待ってましたその一言)
ランチ時に調理オペレーションをかき乱す迷惑な事。小うるさい一見客。
普通、キッチンにお伺いをたてて、決める事です。
(通常は2種類に分けての提供はしていないそうです)
予約時にタヤリンの有無を念押ししたのを
覚えてくれていて「大阪からわざわざタヤリンを食べに来てくれた事」への
嬉しい配慮だったのでは。
キッチンの顔色を見ながらサービスをしている店が多いなか
(お客側も疲れます)
マニュアルに無いサービスをホール担当者が即断即決で決められる
この店の風通しの良い職場環境に感心。
一皿に2種を合い盛りかなと思いつつ待つことしばし。
なんと、暖かい器に時間をあけて個別盛り!
嬉しさのボルテージ揚がりまくり。
さりげなくテーブルに置いているリーフレット、
チンバリのパスタマシーン、カップの横にはイタリア産砂糖。
清潔感のあるリネン類。。。
大きな開口の窓に広がる景色などなど。。。
和歌山市でこんな店(何度もすみません、和歌山県の皆さん)
そんなこんなで私の満足度は高得点
(個人的な感想です)
私にとっての今回の付加価値は?
「あの日の懐かしい思い出の時間を巻き戻してくれた」
こと
(Grazie mille)
今回の店「イ・ボローニャ」(Trattoria i Bologna) 和歌山市内
(私はグルメ評論家ではありませんので味の評価は致しません)
で、いつもの“小さなパスタ屋さん”開業のヒントを。
製販一体業の多くの飲食店の宿命”同時性“を厄介な壁としてとらえるか、
チャンスとしてとらえるか。
この同時性こそ、小が大に勝てる武器です。
瞬時に小回りを利かせて店舗運営が出来る。
小さな個店だからこそこの同時性を最大限に活用すれば
潰れ難い店が出来ますよ。
次は、この同時性について少し深く呟きます。
ではまた。(Ci vediamo)