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育休を通して感じたこと

我が子が誕生したとき、会社で第一号の男性社員育児休業取得者となった。2ヶ月と短い期間ではあったが、育児休業を取得して感じたことを振り返りながらまとめてみる。

会社でパパ育休が取得しやすい雰囲気になった

当時は役職に就いたばかりのタイミングで育児休業を取得したこともあって、メンバークラスの男性社員から「〇〇さんのおかげで自分も取得しました。」と言われ、社交辞令だとしても嬉しかった。また、そういう会社の文化形成の一端を担えたことも誇っていいと思っている。

権限委譲と仕事内容の整理に良いタイミングとなった

育児休業期間中に抱えている仕事を誰かに任せなければいけなくなるが、自分でなければいけない仕事や本当に必要な仕事はどれなのか、逆に言えば誰でもできる仕事、惰性でやっている仕事は何かを思いっきり棚卸しする機会となった。

時折、置いていかれる焦燥感に駆られる

仕事を任せたし、育児に集中しようと思って始まるも、一人置いていかれる焦燥感に駆られることがしばしばあった。そのたびにメールやSlackは開いてしまうし、緊急度も高くないのに宿題として積まれているタスクをこなしたりした。もともと仕事しかやってこなかったような人間なので、どうしても頭から離れなかったため、結局は一日一回はSlackやメールを確認することで精神を安定させた。2ヶ月ではなく、仕事のことを忘れるくらいに長期間の育児休業を取得していれば、また違ったかもしれない。

リモートワークしながらの育児は育児ではなかった

「リモートワークのおかげで育児と仕事が両立できている」と思っていたが、それは単なる幻想だった。両立できていると言えるものではなかったことに気づいた。むしろ、妻が両立できているようにさせてくれているだけだった。

というのも、意図しないでも都合よく仕事に逃げることができるから。仕事をしていると、どうしても相手発信のコミュニケーションやタスクは生じるので、どうしてもそのタイミングは仕事をしなければいけない。その、しなければいけないという状態そのものが、育児の優先順位を下げてしまう。かたや、妻は1日中子どもと向き合っているわけで、間違っても育児と仕事を両立できてるわ(ドヤ)はしてはいけない。妻が仕事が一段落したことタイミングを見て小さなお願いをすることで、比較的やりやすい育児をパスして満足度をあげてくれているだけだった。

パパ育休が特別視されている違和感

制度が充実してきたのが最近で、パパが育児休業を取ることがまだメジャーとは言えないので珍しいのはあると思う。けれども、育児休業を取得したことに対して「えらいですね」「子ども思い(家族思い)ですね」「奥さん助かりますね」という声かけや見られ方をするし、それを採用文脈で使われたりもすることに違和感がある。

だって、ママだって育児休業とってるんだから、ママにも「えらいですね」「子ども思い(家族思い)ですね」「旦那さん助かりますね」とかママの育児休業インタビューとかもっとあってもいいじゃんと思う。(バリキャリ×育児のインタビューはよくあるけど、そういうのだけじゃなくて。)

仕事への向き合い方が変わった

たった2ヶ月ではあるけれど、育児休業を経て仕事への向き合い方が変わった。具体的には仕事の時間が減ったことだった。これまでは就業時間が終わったあとも、自主的に深夜2時くらいまで仕事をするのが当たり前だったのが、ご飯を作ったり、一緒にお風呂に入ったりするので、今や終業時間と同時にパソコンを閉じることが多くなった。それによって副次的に生活リズムも改善された。仕事はもっと突き詰めていくべきという気持ちは未だに持ってはいるけれど、子どもを思えば大したことのない問題となった。

なにより、かけがえのない時間を過ごせた

育児休業を取得して本当に良かったと思うのは、家族で四六時中一緒に過ごして共有できることだった。妻とは学生時代からの付き合いだが、2人でまとまった時間を取れたのも学生以来ということだけでも貴重だし、一緒に子どもの成長を見守れる時間を過ごせたのは本当に良かった。このときが一生続けば良いのになと思った。

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まんどる
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