LOVE SONG を読んでくださった皆様へ
今回はたくさんの皆さんに読んでいただいてありがとうございます。
また、たくさんの方に読んでいただくことでさまざまなご意見を頂戴しました。
そこでやはりもっと認識を改めないといけないことに気づきましたので、その点、謝罪と訂正をします。
今まで遅くなってしまい本当に申し訳ございません。
まず、この作品が #BL をつけて投稿したことで混乱させてしまった点について謝罪します。
発表媒体がBL雑誌だったこと、読み切り作品集もBLだったことも含めてそのタグをつけたのですが、この点で重大的認識の差が生じていることになかなか気づけず、当事者の方を傷つけてしまったことを心より謝罪します。
私も含めたくさんの方が、なんで怒ってるのかわからなかったと思います。
それが一番まずいことなんだとわかりました。
現在トランスジェンダー女性は女性なんです。男子高校生であっても女性として尊重されるべきという世界です。
LOVE SONG はBLじゃないとは当時から言われていて、私もそうだなとは思ってましたが、この作品は私の中ではBL漫画です。ここは譲れません。刀根は揺れていて、男としての最後をここでケジメをつけるので、BLなんです。
でもBLというタグは付けるべきじゃなかったと反省します。読んだ人に判断してもらうためにもタグはつけるべきではありませんでした。
BLタグのため、トランスジェンダー女性でも見た目が男ならBLで良いと思わせてしまうミスリーディングができてしまったことが1番の害悪になりました。
今現在の認識とずれてしまい混乱させてしまった当事者を含め支援者の皆さん、ごめんなさい。
そして「性同一性障害という病気」に関しても病気だという認識を深められた方がいらっしゃって申し訳なく思ってます。
トランスジェンダーは病気ではありません。
トランスジェンダーの方が、社会で生きやすく、自分の選んだ性で生きるために必要なのがお医者さんでもらう「性同一性障害」という証明書です。
性適合手術を受けるのにも必要ですし、学校でMtFの子がスカートを履きたい時にも今はまだ必要なんです。トランスジェンダーは病気だから理解してあげたいという感想がきて困りました。
注釈)「性同一障害という証明書」があってもどこの学校で対応してもらえるわけではないこと。「性同一障害という証明書」があっても性適合手術をするしないは個人の自由だということを書き加えておきます。
友達が困ってたら助けてあげてください。知り合いが、今と違う性で生きたいなら、受け入れてください。それだけでいいと思います。
刀根は3年間男子校で男子生徒として高校生活を送りました。
なぜそうしたかは想像してください。
今現在
自分が生まれた性と違う性で生きようとしてる方は毎日戦ってると思います。
その方がたの心を挫くようなことをして申し訳ございませんでした。
それから、今現在
自分の性について揺れている、どうしようかなと思っている人にもマジョリティとマイノリティの対立のような形で喧々轟々としてるところをお見せして本当に申し訳ございませんでした。
揺れてていいんです。
自分の心と向き合って、自分の心の大事なところを大切にしてひとつひとつ選んだ先にある自分が大切にされる社会になれるよう心から願います。
刀根を男の子というのはどうなんだというのも言われましたが、彼は悩みながらまだ男の子です。嫌だって思って、そうじゃないって方ももちろんいます。
LOVE SONGは、まだトランスジェンダーという言葉が社会に浸透してない時代の性に揺れている少年の恋のお話です。彼じゃない話もまた描きたいと思ってます。
作品集の他の作品も一部差別的な表現や誤った認識などありますが、あえてそのまま公開します。
これから描く漫画はちゃんと現在の認識に沿う形でおもしろいと思っていただけるものを描けるように努力したいと思ってます。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
2021年 1月24日 まんだ林檎
そして大変申し訳ないのですが現在Tweetの編集ができないので紹介文だけ変更することが叶わなくて申し訳ありません。
これから読んでみたいと思ってくださった方は「性同一性障害の高校生の最後の恋の話」として15年くらい前に男子高校生だった刀根君っていう子の話を読んでいただけたらと思います。