IB教育から考える(おにぎり授業編)
概念型学習
IBのベースとなっているのが概念型学習
子どもたちに概念的理解をさせる
ちんぷんかんぷん
そもそも概念とは??
そこがわからず戸惑っていた2年前
そこから、なんとか自分なりの答えにたどり着いた。
でも、これからもその概念は書き換えられていくだろう
概念の形成
さて、みなさん「おにぎり」って何?
答えられますか?
きっと頭の中で思い描いているものが大体は同じかもしれないけど、全く一緒という人はいないでしょう。
海苔は必要?
形はさんかく?
具は梅?鮭?昆布?
具が上にのっていたらおにぎりと言えるの?
中にあんこが入っていてもおにぎり?
外にあんこで覆われてたら?
生の魚がのってたら?
などなど
では、「おにぎり」って何?
学びの中で
今回「Market(市場)」の学習をしているので、実際に集めたお金で商品をつくり、販売し、利益を出そうという最終課題へ。
そこで、簡単に売れる物ということで『おにぎり』
子どもたちにも「おにぎり」とは何かを聞いてみました。
What is Onigiri?
「にぎってあるもの」
「にぎってあれば何でもいいの?パンとか?」
「お米やお米に味付けがしてあるものがまとまっているもの」
「お茶碗にご飯をギューギューに押しつけたら?」
子どもたちが答えを出したら、すかさず質問(笑)
What are the ingridients?
「梅」「鮭」「昆布」
「他の具材が入るとおにぎりじゃなくなるの?」
「お米で何かが包まれていれば中身は何でもいい」
「じゃぁ、チョコレートとかでも?」
訳が分からなくなってきますね(笑)
What kind of Onigiri can you sell?
「きれいな形のおにぎり」
「そもそもきれいって何が?」
「おいしいおにぎり」
「何をもっておいしいと言うの?」
もっと深く考えましょう。
画像を通して考える
自分たちの中である程度「おにぎり」のイメージができてきたところで、今度は写真を見せました。
①茶碗にもられたごはん
「これはおにぎりではない」
「なぜなら、にぎってないから」
②お米を三角ににぎり海苔がついたもの
「これはおにぎり」
「みんなは、これをイメージするだろう」
③②の上に具がはみ出している?のっている?もの
「これもおにぎり」
「具がただはみ出しているだけ」
「食べにくいけどね」
※具は出ていても問題ないらしい
④③の海苔がなくなったもの
「これもおにぎり」
「海苔がなくなっただけ」
「海苔のあるなしは関係ない」
※海苔はどちらでもいいらしい
⑤あんこやきなこでおおわれたもの
「これはおにぎりではない」
「これ、おはぎじゃん!」
「おはぎとおにぎりの違いは?」
「米のつぶが見えるか見ないか」
「甘いとかも関係あるのかな??」
※おにぎりは米の粒が見える必要がある
⑥ごはんで猫をデザインしたもの
「これはおにぎり」
「え?でもこれってにぎってある?」
「米つぶが見えるからおにぎり」
※おにぎりは米粒が見えていればいいらしい
⑦小さく握ったご飯の上にマグロやサーモンがのったもの
「おにぎりじゃない」
「これ、お寿司じゃん」
「手まり寿司?」
「お米の粒は見えるよ!」
「粒が見えても酢が混じってる」
1人の子が「でも、おにぎりかもしれないよ」
※おにぎりは酢が混ざるとだめらしい
⑧白くてまるく固めてあるもの
「おにぎりじゃない」
「これ、団子じゃん」
「これは、すぐ判断できるのね」
⑨三角の形をしたもの(実際は押し寿司)
「おにぎりじゃない」
「三角の形をしていてもにぎった形跡がない」
「これ、きってあるじゃん」
※おにぎりは形が三角でも切ってある三角ではだめらしい
⑩笹の葉で包まれた味付けされたごはん
「これはおにぎり」
「ラップの代わりに笹の葉になっただけ」
「にぎってあるのには変わらないから」
「ごはんが白米じゃないよ」
「別ににぎってあるから大丈夫」
※おにぎりは白米じゃなくてもいいらしい
そして、何に包まれていてもいいらしい
このやりとり面白かった!笑
子どもたちの振り返り
最後のRefrectionより
「おにぎり」の定義は難しいと思った。
もしかしたら、まだまだ知らないおにぎりがあるかもしれない。
そこで、週末宿題
家でおにぎりを作ってくること
そしてみんなから送られてきたおにぎりがこちら
めちゃくちゃ普通なんですけど…
そして私が子どもに見せるおにぎりはこちら
さて、何おにぎりでしょう??
実はこれ…
コーヒーで炊いてみました!
炊いている途中、お焦げのいい香り。
味はと言いますと、
まぁ、まずくはない。
たぶんトッピングでこのおにぎりは生き返るだろう!
これから、子どもたちと商品開発に入ります。
概念を崩してくる「おにぎり」を楽しみにしてます!