お兄さんが自殺された人に惹かれた話

2021年12月4、5日広島県三次市で行われた
ミュージシャン清水十輝の曲『学校には行きたくなくなった』MV撮影合宿にスタッフとして参加。

そこで初日のワークショップの中で3〜4人のグループに分かれて、就活でよくあるモチベーショングラフ書いて、自分を振り返り、グループで語るワークをやった。

私と同じグループには大学2年生の女の子と児童相談員の仕事されてる24歳の女性がいた。
最初に相談員の方がグラフ見せながら発表した。

彼女は小学校2年生頃、ご両親が離婚された。
彼女、兄、妹、子供達は全員、お父さんに引き取られ、お母さんと離れる事になった。

彼女はお母さんの都合で離れる事になったのだと、
お父さんに聞かされ、それを信じていた。
しかし大人になってから分かったそうだが、
お父さんが、子供達を母親から引き離そうと
悪く言い、できる限り会わせないようにしていたそうだ。
(法律的にそんな事できるのか疑問だったが、話聞く限り、そうだった模様)

父の言う事を鵜呑みにしていたが
3つ上の兄は、ある程度事情を知っていたようで、
父を信頼せず反発するようになり、
また学校でも荒れるようになり、
だんだん学校に通わなくなり、中学生の頃に
引きこもるようになった。

当時そんなお兄さんに対し、父親は『部屋を出ろ!学校に行け!』と怒鳴って強引に出そうとして
毎日のようにケンカにしたり、
学校の先生も家に訪ねてきて乱暴にガンガン!と
家のドアを叩いて行く事を催促に来てたそう。
(本当にこんな事があるのかと聞いていて信じられなかった)

お兄さんもどんどんストレスが溜まっていったのか、夜中に奇声を上げるようになり、
精神科で薬も買わされるようになるが
どんどん悪化していってるのが
見てとれた。

彼女自身は父や学校の先生に対して、やり方が酷いと思うものの、毎日のように出ないとケンカする兄に対してもうんざりしていた。

そんな生活が続き
高校2年生の放課後、どうやって知ったのか、お兄さんから電話があった。『俺は父さんとはうまく行かなかったが、お前と妹は頑張れ』と言われた。

いったい何言ってるんだろうと不思議に思っていたら、帰ってみたら、お兄さんが亡くなっていた。

彼女は少し泣きながら話を進める。
聞いていて自分も久しぶりに涙を流してしまった。

彼女はその経験から、お兄さんのような子を出さないように、家庭環境が複雑な子達の力になるようにと児童相談員になられたそう。

話を聞いて、人生あまり上手くいかなったからといって、若いうちにさっさと死にたいと考えていた
自分が猛烈に恥ずかしく、情けなくなり、涙を流してしまった。

彼女とはワークをきっかけに、話すようになり、
2日間、他の人達より多く過ごした。

自分のやるべき事を見つけて、それを立派に仕事されている事、明るく笑顔で、悲しい過去を感じない姿に惹かれてしまった。

彼女の話で自分は死ぬなんて事を考えるのを
やめた。

去年の話で、記憶も曖昧になってきたが、
当時を振り返りたくなり、noteに書いた。




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