【第496話】9/24・阪神11R・神戸新聞杯(にゃむ師匠)
昨年は4番人気◎ジャスティンパレスで春の無念を高配当で逆転した思い出のレース。念ずれば花開く。信じ続けることの大切さを痛感。さて今年はそういう「追い続けてきた馬」こそいませんが、信じることの強さを改めて垣間見れるレースとなりそうです。ぜひご覧ください!
速 報 !
今日も出ました! 北斗無双!
中山4R 馬連3点で146.8とスタンドイン!
頭だったら…確かにドエライことに。でもスゴい!!
それでも回収率900%!
仕事ができてイケメンって、完璧ぢゃないですか!?
3点でスタンドインの破壊力! 全開!
これが出るから北斗の万馬拳。目の覚める一撃!
いつでも僕たちの一挙手一投足にご注目いただければ、こうして獲れるんです。
明日も2場でダブル重賞が組まれています。となると、コラム対象外のもうひとつ・オールカマーは無料でお届け。
どうぞそちらもご期待ください!
関西のチームラフィアンの拠点的厩舎が、栗東・宮徹厩舎。厩舎のエースは7歳馬のマイネルウィルトス。
この馬の確かな覚醒の手ごたえを感じたのが3年前の2020年の4歳春の福島。明け4歳になってまだ1勝馬クラスで13連敗していたマイネルウィルトスだが、ちょうどこの福島開催でとんでもないペースで勝ち星を挙げ、ブレイクしていた丹内ユウジ騎乗で芝2000mの飯森山特別に挑戦すると、当時の彼を象徴する強気の通過順位⑤②②①で4角先頭。後続に0.7秒差をつけてのブッチギリ勝利に、「これは強くなる!」と直感。このことは小生何度もnote予想に書き、案の定とんとん拍子で出世街道を駆け上がり、翌年にはオープン入り。オープン初戦の新潟で行われた福島民報杯でも◎を打ち、単勝11倍をロシ村ロシ夫さんがロォォン!した事は、2年前の春の事だが、今でも強烈に脳裏に焼き付いている。
※無料ですので、未読の方はご参照ください。
そこから重賞勝ちこそないものの、G2で2着2回。G3で2着1回と、重賞1勝分の賞金はゲットしている宮厩舎のエース。それがマイネルウィルトス。7歳となった今でも函館記念の鬼脚4着のパフォーマンスは健在であり、パタッと人気の落ちたG3あたりで最後の一発に期待もできる。
◎⑧マイネルラウレア
△①②③④⑥⑦⑩⑪⑫⑬
その4歳下の半弟・◎マイネルラウレアは、この兄のマイネルウィルトスが福島で覚醒されスターダムにのし上がる2020年初夏に種付けされ、翌年の3月に誕生したゴールドシップ産駒。
社台には既に「父・ステイゴールドと母父・メジロマックイーン」という全体の3/4が同一構成のオルフェーヴルがいたため、ゴールドシップがいても見事に「被り」が発生することから、社台グループは敬遠。岡田総帥が譲り受ける流れとなったが、ゴールドシップ引退レースの1か月前から、彼の種牡馬としての可能性について、社台の大ボス2人の横でこれまた饒舌に語っていて、小生も笑いが止まらなかった「ザ・総帥節」
あれから8年。そんな総帥も虹の橋を渡り、ゴールドシップの子供もG1ホースとなったが、社台の肌ではないため産駒もそれなりというのが現実。種牡馬として大成功とまでは言えないものの、それでもここまで立派にビッグレッドファームの屋台骨を支えている種牡馬と言える。
ここまでゴールドシップ産駒で重賞ウィナーとなったのは、
・ユーバーレーベン
・ウインキートス
・ウインマイティー
・ゴールデンハインド
・ブラックホール
の5頭いるのだが、なんとそのうち4頭が牝馬。
しかも唯一の牡馬ブラックホールは札幌2歳Sを勝ってからはまったくスカポンタンでインパクトが恐ろしく薄いことから、総じてゴールドシップ産駒で「走る馬」はここまで牝馬に偏っている。
その流れを変えるべく、母父はラフィアンの代表種牡馬ロージズインメイ、兄マイネルウィルトスの完全ラフィアンブランドに包まれた◎マイネルラウレアがこの神戸新聞杯に挑戦。大爆走に期待が高まる。総帥も天国から見つめている。
もちろん兄のマイネルウィルトスの縁もあるため栗東・宮厩舎入りしたのだが、チームラフィアンの中でも比較的期待の高い素質馬は関東ではなく関西馬となる傾向にあり、当初から期待が高いことが伺える◎マイネルラウレア。
一流の馬には一流のヤネということで、昨年暮れの阪神デビューだったが、ちょうどその日2歳G1で阪神での騎乗のあった横山タケシに宮先生はオーダー。これだけのチームの期待馬ゆえ、その初陣もいつものチームラフィアン・関西支部の国分ユーサクとか恥ずかしいジョッキーにはオーダーできないというひとつの「意志表明」。
そのメイクデビューを後方からの一頭だけ違う脚でブッコ抜いて勝利。続く年明けの若駒Sで迎えたのは、なんと川田ユウガ。あの川田ユウガがマイネルの勝負服に身を包むという珍事に、これだけでのりたまが無くてもご飯3杯イケるのだが、こちらも直線だけの競馬で2勝目。賞金は1600万円となりクラシッククリアとなった。
しかし2戦2勝で挑んだ皐月賞は、初の輸送もあったのか、戸崎ケータが大外枠で大出遅れからのずっとしんがり最後方と、この馬とのコミュニケーションが全く取れないまま終わり参考外。続く京都新聞杯も、二流の和田竜二に鞍上弱化となると、せっかく1コーナーの入りを5番手という新しい競馬にかかったものの、道中位置を下げ⑤⑧⑧。そこから上がり最速33.2の鬼脚を繰り出すも「さばくのがうまくいかなかったです」と本人も騎乗ミスを認める仕掛け遅れで、勝ったサトノグランツと0.1差の5着。勝った川田ユウガとは馬の差ではなく、まさに「人の差」であり、誰がどう見てもいちばん強い競馬をしていたのはこのマイネルラウレアであった。
(いや、自分は◎サトノグランツでしたが…あぶねーさすが和田様)
そこからダービーという強行軍はあきらめ、1600万円の賞金のアドバンテージをフルに活かして秋初戦もほぼ出走可能なこの神戸新聞杯に全力エイミングとして、夏は全休・ビッグレッドファームにて放牧してパワーアップに特化。たっぷりと成長して栗東に帰ってきて、秋の初戦は、デビューの地・阪神でしかも横山タケシがわざわざこの馬に騎乗するために関西遠征。今度は「G1のついで」ではない。
検索条件:宮徹厩舎と横山タケシの全成績
関西の厩舎で関東の若手ゆえ、それほどタッグを組んだ回数は多くなく、ここまで7回騎乗。だが馬券内は4回も。しかもドボンの1回は昨年の札幌のWASJで帳尻合わせの9歳馬騎乗によるものであり、クジ運の悪さによノーカウントであることから、宮センセイが自分の意志で横山タケシにオーダーした場合は6-4の.667と、3回に2回の割合でお金になっている超絶データ。宮厩舎にとっても勝負懸けのジョッキーであり、タケシもきちんと結果を出すところは好感。
そして最も取り上げたいのは、横山タケシとチームラフィアンの関係性。
7月のクイーンSのコラムで9番人気◎ウインピクシスが2着に入り大歓喜した時のコラムにも綴ったが、大事なことなのでそのまま載せる。ここ試験に出るっすよ。
~コラムより抜粋~
3年前の春。ウインマリリンでの初重賞制覇を成し遂げた横山タケシ。そこから関東リーディングのジョッキーとしてトップジョッキーとして大きく成長をしても、決して社台色に染まらず、採算を度外視して、対極にいる岡田軍団の枝割れチームのオーダーに応えるべく、またウインの勝負服に袖を通すところが横山タケシ「らしさ」でもある。
「俺クラスになると、もうラフィアンだのウインはもう結構ですから。社台に乗っていれば成績もお金もついてきますから」となっていないのがまず安堵しているし、明日の結果はともかくとして、こうして大きく立派になっても、ちゃんと「ウインの子」のままでいてくれる横山タケシを見られるだけでこのレースは半分成就。そのくらいこの復活騎乗は嬉しいものがある。
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先週のセントライト記念では、皐月賞馬のゴリゴリ社台の勝負服・ソールオリエンスに騎乗して、大事に競馬して2着を死守。お世辞にも「思い切った攻めた競馬」をしているかといえばそうではなく、人気と責任を背負って、ダービー同様に「限りなく100点に近い競馬」をして2着。なので、ダービー同様に120点の競馬をした外人にまた勝ちをさらわれた格好に。
では、それがタケシか? そうではないだろう?
強気で概念にとらわれずにレースを進め、終始自分がイニシアティブをとりながら進めていけるのがラフィアンブランドの横山タケシ。だからクイーンSも絶好位のインベタキープを積極的に獲りに行ったことが、ロスない立ち回りから最後の粘りにつながり、「奇跡のハナ2」となったこの120点の競馬が、すべてを示している。
それはゴリゴリの1番人気馬でやるよりも、こういう穴馬でこそフリーダムにやれるものであって、楽しみという意味では先週のソールオリエンスよりも「気楽にやってやるぜ!」という気持ちで一杯だろうし、横山タケシ自体が、いろいろ周りもうるさい社台の馬よりも、より自由に自分らしく鞍上で立ち回れる、チームラフィアンに騎乗している時の方が、より「活き活き」としていて、親父譲りの「わんぱくさ」がより溢れているような気がしてならない。
横山タケシは、どんなにG1を勝っても、どんなに関東で勝ち星を挙げても、チームラフィアンの子なんだ。そしてその起源こそ、ウインマリリンでの3年前の重賞初制覇。これからこの先どんなに社台の人気馬に乗ろうが、この根源だけは揺るぎないものであってほしいと心底願っている。
そんなタケシも関東リーディング2年連続トップの一流ジョッキーに。一流というのはどんなレースでも有力馬のオーダーがあり、一回限りの「代打」と解っていて受けることも少なくない。先週のローズSでは、川田ユウガは本番の秋華賞では絶対に騎乗しないマラキナイアに騎乗して3着。見事に小生の◎アンリーロードの歓喜を砕いた仕事っぷりであり、もうやんないでほしかったのに引き上げてきて「3着に来られると思いました」と実に小憎らしいコメント。これも「代打でも結果を出す」ことに使命感を感じている川田ユウガだからノンプレッシャーでゲートインし、最低限の仕事をした例。
明日の横山タケシも、菊花賞ではこの◎マイネルラウレアには乗らないだろう。それでも、自分がこの阪神で勝たせた末脚自慢の馬で、一回乗っているのは強み。芦毛の牡馬ゆえ、どうしても親父・ゴールドシップのイメージだが、この馬もまた追ってもなかなか進んでいかないズブさがありながら、一度トップスピードに乗るとバテなく切れまくるところは親父の血。こういう難しい馬は、ほんとうは一度追い切りに跨るのがベストなのだが、タケシには騎乗経験がある。これを活かしてほしいところ。
菊の舞台に出させてあげる「最低限の仕事」を、楽しく、そして人馬とも120%のチカラを出して獲りに行くことをイメージ。そこにあるのが、横山タケシの原点であるチームラフィアンスピリッツ。
レースが終わって引き上げてくるとき、ニヤケながら「うわこれ菊も乗りたいっすよ~~」と半泣きの表情をしているタケシが見られたら、もう文句はない。
さあ、思いっきり遊んで来い! もうソールオリエンスではできなくなった、守りを棄てた120%の競馬で!