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【第361話】6/26・阪神11R・宝塚記念(にゃむ師匠)

いよいよ上半期総決算! 例年に比べて、頭数・役者とも揃いに揃ったオールスター戦の様相。悩む4歳人気2頭の扱いや、主役を奪わんと力みなぎる脇役陣もズラリ。さてさてどうなる?実はこうなるんですっ!…と小生の妄想随想劇も上半期総決算12000文字!ぜひご覧ください!


本文の前に、土曜競馬速報!

今日は二人とも狙い馬が4着5着地獄にもがき続ける苦しい展開でしたが、一つ出るだけで一気に回復できるのが僕らの印。

北斗殿、阪神11Rで◎13番人気⑬メイショウテンスイを推奨で3着ロォォン! 本線にはワイドも推奨しており、複勝1360円、ワイド3260円と一撃!

一点で獲れれば十分に高回収案件!
どんな状況でも、一定の結果を出すのが強み!

読者さんでは10万円オーバーの払戻しも!!

こちらも一点ワイドズバン!! おめでとうございます!! 

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最終レースも2人で3場ロォン!コンプリート。
中でも北斗殿の東京は利鞘がデカかった!! 読者さんは見逃さない!


と、日曜に向けて加速するラストは怒涛の土曜競馬でしたが、日曜のコラムの読者様の中には、土曜日のコラムをご覧になっていない方もいらっしゃるかと思います。今回の土曜コラムは先週の的中結果のほか、今後のキャンペーンの予告についても数点触れております。読者様にとっても大事な情報満載で、来週以降もグッと楽しくなる夏競馬のイメージをするべく、ぜひここはご確認ください。

※無料ですので、未読の方はご参照ください。

一旦終わるキャンペーンもありますが、また来るキャンペーンも。
来週からのサマーキャンペーンは、かつてない規模で行う予定です。
詳細は、来週の土曜コラムにて発表しますのでご期待ください!

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では、明日の宝塚記念いきましょう!

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§1.卵は物価の優等生

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と、昔から言われている。



野菜や魚などは、天候や潮の流れ等の周辺環境によって収穫量が左右されることで、価格も大きく変動してブレブレとなる反面、この卵ってヤツは、ここ数十年それほどの値上がりも値下がりもせずに、一定の価格を保ち続けていることから、「物価の優等生」といわれている。

タイトルなし

経済の大きな指標となるのが「平均株価」だとすれば、卵価の大きな柱の指標となるのが全農東京のMサイズ(概ね卵40個前後)の取引価格は、月によって多少の変動はあるものの、爆上がりや大暴落は見られず、常に200円前後の安定した価格で取引されている。これだけ価格変動がなく、安定取引されている食材はなく、安定感は随一。

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今の食品事情からすれば、これだけ一年を通してブレなく取引されている食材はなく、その背景として、日本の農産物には珍しく国産が96%という高い自給率を誇っていて、小売価格もほとんど変わらず毎年の消費量も安定しているからである。

逆に、今年に入り値上げ値上げのこの国の経済に、殊更に拍車をかけるのが小麦の高騰。もう大変な事になっている。

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ロシアは世界第1位の小麦輸出国で、生産量は7600万トンで世界第4位。ウクライナの小麦生産量は2600万トンで世界第7位。しかしウクライナでは、ロシアの軍事侵攻により、港から船を出すことができず、倉庫に眠ったまま。

日本は、小麦の約9割を海外から輸入している。近5年の流通量を見ると、米国49.8%、カナダ33.4%、オーストラリア16.8%の3カ国が輸入先のほとんど。では日本は無関係かというと、そんなことはない。これまでロシア・ウクライナから輸入していた国が、日本の輸入先である米国やカナダ、オーストラリアから小麦を買うことになり、当然、価格は上昇。

これが世界の穀物不足へ波及する。

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とどのつまりこれはロシアが悪いと、戦争の引き金になったそのもの行動よりも、全世界に「食糧危機」を持ちらした戦犯としていま非難されているし、全世界に与える影響から勘案すれば、むしろ後者の方が非難材料としては大きい。

これによって、この先はさらに小麦加工品の価格は爆上がりとなり、パンやお菓子・ファストフード業界に更なる薄利という波状攻撃が襲い、結果、我々その消費者が値上げという形で被害・蕎麦杖を喰うことに。7月からは我々のオサイフにさらなるダメージを与える値上げの波状攻撃が待っている。

まあ、いま生きているのかもわかなない状況ではあるが、一連のウクライナ侵攻は決して対岸の火事ではない。食パンが、カルビーポテトチップスが、モスバーガーが30円50円値上げするのはみんなプーチンのせい。

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…って、競馬予想でなんでいきなりこんな関係ないハナシから入ってるの?

と、小生のコラムを見慣れない方なら一瞬思うかもしれないのだが、全く競馬に関係のないところから序章として入るのは小生のコラムでは良くあることであり、ほかの競馬予想コラムではあまりやっていないだけに、新鮮に見えるのかもしれませんね。馬券ジャンキーである前にひとりの人間。競馬もいいけど、今を生きる人間の一人として、感じたことを書くのもいとをかし。

ただ、これがこれから予想するレースに決して無意味・無関連ではないことは申し上げておきましょうぞ。関係なくないのです。




§2.連動のグランプリ

この宝塚記念というレースは、最近ではリスグラシューが宝塚→有馬。クロノジェネシスが宝塚→有馬→宝塚と連覇した例もあるように、有馬記念との連動性が高いレースであり、当たり前すぎてみんなついつい軽視してしまっているファクター。

連動する理由としては、ともに中長距離の半期総決算グランプリという位置づけが類似しているということも大きい。

有馬

昨年の有馬記念。
掲示板に載った5頭のうち、1着エフフォーリア、2着ディープボンド、5着タイトルホルダーが、この宝塚記念に駒を進めるが、当然に人気が出ていて、上位人気となっている。

では、このグランプリもその人気3頭④⑥⑮でワンツースリーとなるのですか?と聞かれると決して首を縦に振れないものがある。



§3.ボンドは馬券の優等生

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ディープボンドは、特に古馬になってからの重賞戦線での安定感、特に阪神競馬場での安定感は【2.3.0.0】とすべて和田竜二が騎乗して連対率100%と安定感は随一。阪神競馬場で行われる宝塚記念において、この馬を買い目から消してくださいというのはもはや無謀。

ブレない、崩れない。最も安心して買える存在。それでいて突出した存在感を示さず、毎回おいしくロォン!できて地味に僕たちの栄養になっていることから、もはや「卵」のような存在。

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「卵は物価の優等生」なのであれば、このG1戦線における抜群の安定感は「ボンドは馬券の優等生」言い切ってもよいのではないか?有馬記念も地味で5番人気だったし、なんか今もデアリングタクトよりも人気がない4番人気になりそうな感じ。

昨年は凱旋門賞挑戦のプランが進められていたため、宝塚記念には使わず渡航の準備に明け暮れたが、去年のメンバー相手に出走していれば、勝ったクロノジェネシスには敵わなかったとしても、2着のユニコーンライオンや3着のレイパパレには大楽勝していたものと思料。

もう海外は捨て、狙うは阪神・宝塚。
阪神のヌシ・ディープボンドならばごくごく自然に決定できる選択肢。優勝賞金だって、1億5千万円→2億円に爆上がり。国内で賞金を積み上げることの意義も意味も見いだせる舞台。1年越しの宝塚記念に、抜群の安定感を誇る阪神競馬場で、先週もマーメイドSを勝った和田竜二と、人気3頭の中では、いちばん安心して馬券を買える存在と言い切れる。

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§4.望まぬ乱高下

一方、昨年の年度代表馬エフフォーリア。そして、菊花賞・天皇賞(春)を制して阪神芝のディスタンスG1・2勝のタイトルホルダー。横山兄弟が跨るこの4歳牡馬2頭が1・2番人気だが、その人気・価格は先述小麦のように相場変動がハンパない。

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年度代表馬が春のG1に出てきて、大ドボンというのは10年前のオルフェーヴルもそうだった。その大ドボンの後、宝塚記念に出走。本当に走るのか?またドボンするのではないか?と、日本全国マユツバムードになり、1番人気は1番人気でも、その単勝オッズはこれまでのオルフェーヴルからすれば考えられない3.2倍で、よく見りゃ複勝はルーラーシップにも劣る2番人気。いかにファンに愛され、一方で馬券ジャンキーに嫌われていたかが解る人気分布。

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小生を始めとして日本中の穴党たちが「オルフェーヴルまた飛ぶぞぉ」と一斉に色めき立ち、小生も◎ショウナンマイティとして、思いの丈ぶち込んだのだが、終わってみればオルフェーヴルの圧勝劇。勧善懲悪で「正義は勝つ!」と言わんばかりのマスコミたちの報じっぷりには若干腹が立ったのだがまあこれも良い思い出。複勝ロォン!できたし。

春天大ドボンはただでさえ気性難なのに、大外⑱番で前に壁が作れずに完全に折り合いを欠いた事が明確な敗因として挙げられ、ステイゴールド産駒大好物の阪神内回りに舞台が変わって当たり前の面目躍如となったことがあった。

・前走大ドボンの原因が明確である
・前走大ドボンした舞台が変わる


これらの2点がオルフェーヴルが2012年宝塚記念で復活した要因だとしたら、昨年の年度代表馬で前走大阪杯でドボンしたエフフォーリアは、

・前走大ドボンの原因が明確ではない
・前走大ドボンと舞台が変わらない

と悲しいくらいにオルフェーヴルとは真逆。 

横山タケシはメンタル的なものと強調し、「いい意味でも悪い意味でも大人になっている」と意味深なコメント。若駒の頃は緑の芝を楽しく走れていたのが、幾多の激戦を経て競馬というものが「痛くて苦しいもの」ということが大人になって解ってしまい、競馬が、競馬場が、人を乗せて走ることがとても嫌なものになってはいないだろうか? それが、しごいても伸びない、自ら抑えた不可解なブレーキに繋がったのではないか? 

これが、横山タケシのいうところの「大人」というぼやかした表現か。

たしかに、うちのにゃむ太郎さんも1~2歳の頃はありとあらゆるオモチャにそれはそれは食いついて、毎度毎度ホンキで遊んだもの。動くモノにはすぐ反応して俊敏な動きを見せていた。

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しかし、人間で言うと 25歳を過ぎたあたりの「3歳」となると、以前ほどおもちゃに対してのクレイジーさは見せず、一回はジャンプするけれど、すぐ飽きて逃げてしまう。というか、着地時の痛い想いがフラッシュバックするのか、「もう痛いの嫌だ」といいたげになり、もう遊ばなくなってしまうのかもしれない。

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これもいわゆる「メンタル的」なものであり、馬も猫も知能ある動物であれば、そういうトラウマは脳裏に残っているのだろう。

これがバカな馬ならすぐ忘れるので、またバーシバシ叩かれても「どりゃ走ったろか!」とまたガチになるのだが、もしエフフォーリアがゴールドシップのようにとてつもなく頭が良くて大人になってしまったなら。。。

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と自分からエンジンを点火することを止めることができるくらいのプライドとクレバーさを兼ね備えているとしたら、こんなに危ない馬はいないということとなる。

舞台もドボンした大阪杯と変わらぬ阪神内回り。
激変のキッカケもとくになし。

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1週間前追い切りではタケシは「ピリッとしない」事を露呈し、最終追い切りでブリンカーを付けたことによって「先週よりかは良くなった」 とのこと。

ただ、直前になって馬具に頼ってキッカケを掴もうとしている時点で、陣営の焦りと苦悩が露わになっている。ただ、昨年の暮れに比べて大暴落しているエフフォーリアがそれでもこの人気。それだけ復活を信じて待っているファンの数も多いという事なのだが、上記2点が大復活した2012オルフェーヴルの時と相反していることから、それを覆して翻して勝ったら、もう「参りました」で良いような気もしている。

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一方で、古馬となってから日経賞→春天と連勝してステイヤーとして完成の域に達したと見られるドゥラメンテ産駒・タイトルホルダー。昨年の有馬記念では5着に終わったこの馬が、いまファン投票堂々の第一位に祀り上げられていることは、当時は誰も想像できなかった。

しかし、ファン投票ではこうして年度代表馬・エフフォーリアを逆転。皐月賞でも、ダービーでも、有馬記念でも先着していないタイトルホルダーが、そのエフフォーリアを差し置いて人気になることも、なんか違和感がある。エフフォーリアが弱くなったから?信用できなくなったから?押し出されたように1番人気。

まあ、菊花賞を勝って、有馬記念では敗れたものの、明け4歳で日経賞を勝ち、天皇賞(春)と連勝したことは、往年のステイヤー・ライスシャワーに瓜二つであり、オールドファンにとってはたまらないローテーションなのだが、そのライスシャワーは次走宝塚記念は使わなかったものの、2200mオールカマーでは、1倍台の1番人気に押されるも、ツインターボの逃げ切りを許して3着ドボン。

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大井の走る将軍様にも敗れた、一連の「オッペケペー競馬」発祥のレースとなったワケで、3000m超のG1レースで無敵だからと言って、では2200mに距離を短縮しても無敵か?というとそういうワケではなく、最近ではキタサンブラックも2度失敗し、2回目の挑戦では10着ドボンの大敗も。ゴールドシップさんも天皇賞を勝った後は、直後の宝塚で大悲鳴と、春天→宝塚の連覇というのはできるようで実は難しいもの。

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そりゃあ天皇賞という最高峰レースを勝てば次は人気にはなるのは世の常。しかし、菊花賞も春天もタイトルホルダーは断然の人気ではなく、楽に自分のペースで、菊花賞瓜二つで1000m刻みの快適ラップを刻めていた共通点があり、さらに春天では、カラ馬シルヴァーソニックが「オプション」となり、後ろのライバルが危なくてだれも近づけない嬉しい想定外つき。

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ではそんな「自分の相撲」ができた菊花賞の次走、距離短縮してうるさい中距離馬ウジャウジャの有馬記念ではどうだったか?というと、パンサラッサがペース無視でぶっ壊したせいで、少なからずタイトルホルダーにとって菊花賞のようなレースが出来ていたかというとNO。それでも5着になったことはまあ立派と言えるが、自分の空気感でレースができないと脆いところも露呈したばかり。

では今回、そのパンサラッサは、どんな競馬をすると宣言している??

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ホントに迷惑なやつだなぁ。。。これがタイトルホルダー陣営の本音。

そうなると、人気の乱高下の渦の中にいるこの4歳馬2頭だが、今回、どちらも自分のレースができるかというと疑問であり、若干のハイリスクローリターン臭がする。

以上、ここまで人気3頭について論拠し、印は下記の通りとする。

④エフフォーリア……無印
⑥タイトルホルダー…無印
⑮ディープボンド……◯



§5.最後の「揃い踏み」

今年の春天のコラムでは、ステイゴールド産駒についての思いの丈綴ったら今年最長の12000文字の、自分で書いてて涙が出てくる大スペクタクルコラムとなってしまった。

※無料ですので、未読の方はご参照ください。

まあ、自分で書いて自分で泣いてという完全なるオ○ニーコラムと言われると否定できないが、ステイゴールド産駒が2頭出走し、ラストクロップとなる現7歳世代の◎マイネルファンロンとし、勝ち馬には大きく離されたものの、ほんの一瞬「オッ!?」と思わせる最後の伸びで、ゴールした瞬間は画面に向かって拍手をできる、14番人気6着大健闘だった。

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そして今回、そんな「ラストクロップ」である現7歳ステイゴールド産駒で、現役のグレードホース3頭がそろって出走。3頭とも、この1年の間に、国内外の重賞で勝ちがあり、2回以上連対しているという決して終わったと断言してはいけない状態で出走する。

中でも最も「旬」と判断するのは⑨マイネルファンロン。春天は初の3200mでその適性については暗中模索だったが、引き上げてきた松岡マサミも、「3200は少し長い。2500なら重賞でも」とコメント。

この松岡マサミのコメントはジョッキーの中でも的を射ている部分が多く、決して感情論だけでは発していないことは、今年の葵ステークスの勝ち馬ウインマーベルと4着馬ウインモナークについてのコメントからも実証されていて、このマイネルファンロンについても、目黒記念を挟まずに宝塚一本として、限りなく適距離であろう2200mに出走してきたことは好感であり、手塚センセイの意地を見る。

妹・ユーバーレーベンが勝利した同じ5枠9番・同じ鞍上ミルコ。

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マイネルファンロンを6歳にして初重賞「男」にしたミルコ。
チームラフィアンでの最強ジョッキーにスイッチして、適距離でリトライ。
パンサラッサが空前絶後の「ぶっ壊し」宣言の中、当然に勝負は後半の一にスタミナ、二に切れ味が求められるバテ合いレースで、展開面から考えると、2010年のこのレースに勝ったステイゴールド産駒・ナカヤマフェスタ競馬ができた馬が優勝であり、このマイネルファンロンは相当にナカヤマフェスタ競馬の再現が可能。

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と、春天で◎を打った者として、いや、たとえそうでなかったとしても、すべての条件が春天よりも良化した今回は、またもや看過できない存在として扱いたい。

②アフリカンゴールドは勝った京都記念はスローで逃げて誰も捕まえられなかったオッペケペーレース。⑧ステイフーリッシュは国内成績は一枚劣る「外弁慶」としてともに無印とするが、ステイゴールド産駒最後の揃い踏みはしっかりと目に焼き付けたいところだ。

②アフリカンゴールド…無印
⑧ステイフーリッシュ…無印
⑨マイネルファンロン……▲



§6.コロナ禍の果て

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最近は、新しい変異株による猛威もそれほどなく、外を歩く人がマスクを外していてもそれほど違和感を感じなくなりつつある一連のコロナ禍。今日は暑かったので、小生もマスクを外して、自宅から拠点である某喫茶店まで15分歩いたけど、以前のような威嚇の目はどこにもありませんでした。ちょっと前まではマスクしていないと「お前なにチンコ出してるのさ!?」的な目で見られたんですがね。。

そんな、最悪の事態は脱したか?という見方が大半であり、夏休みには普通に行けるようになった旅行を企画したりと、「ほんのり明るい未来」に胸躍らされている国民も多い事であろう。

ただ、これによって失ったものはもう取り戻せない。
時間も、売上も、コミュニケーションも、大好きだったスターも

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このコロナ禍によって失ったものは数知れずであり、これらはもう取り戻すことはできない。

この様々なロスは、それぞれの人生を大きく狂わせた。
無論、これで人生が好転した方もごくわずかにいるのかもしれないが、それは普段営業しているかどうかもイマイチ判らないくらいの小規模家族経営の飲食店くらいだろうウハウハだったのは。なんもしなくても一日3万円とか貰えたのだから。「どう見ても一日3万円売上ないだろここは!?」と突っ込みたくなるオンボロ食堂が一千万円国からもらってボロ儲け。

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という事例がざら。まあ、そういうところに限って、もらった給付金は全額非課税ではなく、雑所得扱いとして課税対象であることを後から知るのですがww

と、ほとんどの方がこのコロナ禍によって人生が「狂った」「おかしくなった」というマイナス方向にベクトルが進んだという大多数であろうが、明日騎乗する18人のジョッキーの中で、もっともコロナ禍で人生が狂ったのが

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この若者であったかもしれない。

初来日を果たした2019年、オーストラリアの若武者は来日するや否や、その週の新潟の重賞・新潟大賞典をメールドグラースで勝ったと思ったら、2週後の京王杯SC・ヴィクトリアマイルと土日重賞連覇でG1初制覇。そして小生も現地参戦した宝塚記念ではリスグラシューでG1・2勝目と、特例でその年の有馬記念でも彗星のように現れ、そして勝っていった若き男。まさに2019年はJRAにトンデモナイ男が現れた!衝撃の「レーン元年」であった。

次の年も4月から来日。
それもこれも身元引受人の堀センセイの管理するサリオスのためであり、自ら2019年の初来日時にもメイクデビューで騎乗して勝利した思い出の馬。

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この「堀 × レーン」の蜜月関係は、「川田 × 中内田」ばりに解りやすい関係。

先週も日曜東京で堀厩舎のレインフロムヘヴンに騎乗してJRA通算100勝を達成した時も、「非常にうれしいですし、堀厩舎の馬で勝てたのもうれしい。これからも日本の馬で日本、海外で乗るのが楽しみです」と、隠さず正直に掘センセイへの想いを吐露している。

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検索条件:「堀 × レーン」の全成績

掘レーン

勝率26.5% 連対率41.8% 馬券圏内率56.1%と、鬼。
大好きな師匠の馬だと「本気モード」となっているのが良く解る。


サリオス

先述のサリオスも、漢字のジョッキーだとほぼ全滅なのに対して、レーンが騎乗すると【1.2.2.0】と、必ずお金になっていて、松山弘平ではダメ。サリオスが全能力を発揮するのはレーンだったのだ。

と、「だったのだ」というのは、今年の安田記念予想時でもこれは解っていたのだが、残念ながら◎推奨することまではできなかった。2019年6月のメイクデビュー以来の東京マイルでのサリオス騎乗。本来の適正距離ではない皐月賞やダービーでもハイパフォーマンスで2着。昨年の暮れの香港でも3着と久しぶりの馬券圏内に復活させた張本人。ここまでわかっていれば、3年ぶりの東京マイル・安田記念でも、外枠の8番人気と人気を落としていても、◎を打って勝負することはでき、実際レースを見て、「ああ、やっぱりサリオスはレーンだったんだねぇ。。。」と後の祭り。

レーンはどちらかというと、テン乗りよりも過去の騎乗で馬の特性を掴み、活かす傾向の強いジョッキーであり、サリオスも、リスグラシューも、一度特性を掴むと崩れないのは実証済み。逆に、慣れないテン乗りだと変に人気だけしてドボン。サートゥルナーリアのダービーがいい例。

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検索条件:Dレーンとハーツクライ産駒の全成績

ハーツレーン

勝率24.0% 連対率40.0% 馬券圏内率52.0%と、鬼。

まあ、サリオスがそうだし、リスグラシューもそうだから数字が跳ねるのも当然でしょ?という突っ込みもありそうだが、うそっこなしの現実のデータでこれだけお金になるのだから、取り上げないクチはない。

母は違えど、父は同じ。であればここの産駒の特性・クセも似たところは当然あるものであり、リスグラシューで宝塚記念や有馬記念を勝てたのも、サリオスでハーツクライ産駒の特性について十分に体感できていたことが大きい要因。

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そんな飛ぶ鳥を落とす勢いだったDレーン。日本大好き、日本馬大好き、日本人大好き、堀センセイだ~いすき!だったが、2021年はデルタ株の猛威により日本は、というかJRAは「鎖国」へ舵を切る。

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これによってレーンは来たくても来れず、乗りたい堀厩舎の馬にも乗れず、頑張って香港でしか乗れずと苦境に。この鎖国があったから、横山タケシに日本の若手の台頭が加速した一因でもある。

この一年の鎖国によって、ますます日本に対しての想いが募ったレーンだったが、2022年は堀厩舎の調子も悪く関東リーディング10位にも入っていない体たらくであり、レーンよりも堀センセイのほうが、厩舎の起爆剤としてレーンの再来日を切望していたのかもしれない。

レーンも、サリオスで安田記念に乗ることを大目標で来日していたかもしれない、そんなソウルが伝わる復活の3着大激走。松山弘平ではダメ。サリオスが全能力を発揮するのはレーンだったのだ。

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堀センセイも、最高の状態でレーンに乗ってもらうことを念頭に、マイナス22キロ絞り、2020ダービーと同じ528キロまで絞ったガチ調整。レーンも本気なら、堀センセイも本気のだったのだ。

ただ、レーンの日本滞在期間は4/30~6/28の60日間。
安田記念のサリオスが目標ならば、当然最後の目標は、

・堀厩舎
・ハーツクライ産駒
・コロナ禍前に一度騎乗経験があり、勝利している馬
・松山弘平ら漢字ジョッキーでは能力半減で凡走していたお手馬

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◎⑩ヒシイグアス

この馬にとって、レーン騎乗は最高の「触媒」だ。
今しかない「最高に輝くとき」を見逃すな!

小生も◎を打って読者さんも歓喜に沸いた昨年暮れの香港カップ。そこから4月下旬のクイーンエリザベス2世C(G1)を目指して調整していたところ、香港での新型コロナの感染者数が急増を受け、3月9日に香港ジョッキークラブはシャティン競馬場で開催される香港チャンピオンズデーに日本を含めた外国馬が参戦できないことをJRAに通達。

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まさかの「日本馬NG」に各陣営はローテーション変更を余儀なくされ、ヒシイグアスを管理する堀センセイも、香港でレーンに乗ってもらうことも不可となり大慌て。やむなく3週前倒しして大阪杯に照準を切り替えたが、騎乗した池添ケンイチは「良化途上の感があり、右トモが入ってこない感じ。内にもたれながら走っていた」とコメントしたが、それでもポタジェと0秒3差の4着と健闘。

レーンが乗らず、前倒しの調整でやむなく出した大阪杯。7分のデキ。堀センセイもさぞかし香港ジョッキーズクラブと一連のコロナ禍を恨んだであろうが、目標は次。レーンに日本で乗ってもらえればいい。なのでレーンの短期免許の期間は4/30~6/28に設定。すべてはサリオスとヒシイグアスのため。

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レーンも安田記念の直前の6/2から、6/8、6/16とそして直前6/2と4週連続で◎ヒシイグアスに騎乗。直前によく騎乗するジョッキーが自分で跨るというパターンはよくあるのだが、これから安田記念にむけて最終調整をするサリオスだけでなく、この時から「ソノサキのオーラスG1」に向けて4週前から自分で跨ってチェックしている事例は聞いたことがなく、この鞍上がどこに主眼を置いているかはもう一目瞭然カバリー。

これだけG1を勝利している名伯楽。
日本で3度G1を勝利しているオーストラリアの荒武者。
この「堀 × レーン」の馬券圏内率56.1%の鬼コンビなのだが、どういうワケだかG1勝利はまだない。

来日3年目のレーンにとって、日本を離れる最後のレース・宝塚記念。
乗るのは堀厩舎・ヒシイグアス。なんとか大好きなセンセイの馬でビッグタイトルを、という想いは強いはず。そんなグランプリでを勝利で締めると「成功体験」も、リスグラシューで経験済みではないか?

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§7.すべては この熱き人のために

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ダービーが、このキャッチコピーとなってから数年が経過しているが、いまだに毎年、このコピーがダービーの空気感を造っている。それだけ僕らにフィットしている証。

2019年に初来日して「レーン旋風」を巻き起こして、
2020年サリオスのクラシック連続2着でその勢いもやや失速して、決して「神」ではなくなったレーン。一連のコロナ禍で来日ができなくなった事態にも、我々日本国民はそれほどニュースとして取り上げず、「いま外人なんかかまってらんないよ!」と、おっぴろげに表には出さなくともみんなそう思っていただろうし、緊急事態宣言下における外国人渡航者に対しての印象は、もはや誰であろうが一定の印象。自国のピンチにYEN目的の外国人など、どうでも良かった。

そんなことがあったから、2022年。レーンがまた日本に来ても、我々は神と崇めることはせず、「ふーん、あっそ」くらいの思いしかなく、3年前とは別人の扱いをしていた。

しかし、日本大好きの成長途上の若者。これで頭打ちではなく、より日本で活躍するために大事にするべきもの。上杉謙信の教え「第一義」

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3回目の来日でレーンは、ただの「ガイジン」ではなく、誰かのために、師匠のために仕事をしたいという気持ちが、100勝のインタビューからうかがえることができ、以前のレーンではなくなっていた。

少なくとも、モーリスで秋天を勝って、勝利ジョッキーインタビューをパスして次の騎乗地・香港行きの飛行機に乗るべくドロン!したRムーアとは違うところは見せていたと思料する。

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ガイジンだって成長するんだというのは若干失礼だが、凝り固まった大人ではなく伸びしろタップリの20代の若者。考え方も気持ちの持ちようも、成長曲線や柔軟な変化に国境はない。

来日3回目のレーン。そのテーマは明らかに



すべては、この熱き人のため。

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日本でやり残した最後の仕事。堀センセイへのG1戴冠。
成功体験のある阪神芝2200mで、やり切るだけ。

低迷して半分「オワタ」扱いのサリオスに、輝きを取り戻させた男。
次は、6歳完熟◎⑩ヒシイグアスに最高の光を射す番。

ルメールもミルコも40代半ばでジョッキーとしては壮年期を過ぎてオッサンの部類。若いレーンはこれからのジョッキー人生、ひょっとしたら空いた椅子に座るように日本に根を下ろして活動するかもしれない。何度も短期免許で来日して、どんどん日本の競馬が、日本人が好きになっていき、そんな日本人になりたいと言いながら郷に入り郷に従ったのがミルコ。

今週の騎乗が終わればオーストラリアに帰るけれども、将来のビジョンは固まりつつあり、明日はその最高の「足固め」の騎乗をして旅立っていくのかもしれない。


§8.まとめ

「堀 × レーン」の蜜月・絆は看過できず、騎乗経験のあるサリオスを復活させた腕と想いは、これまたコロナ禍前に騎乗・勝利の経験のあるハーツクライ産駒・◎⑩ヒシイグアスにも当然に投影され、4月の香港入国禁止で狂ったローテで急仕上げでだった大阪杯からの大きな上積みに期待できる。3回目の来日「生きた証」を、成功体験のある阪神2200で、大好きな師匠にプレゼントできるものと思料。

パンサラッサが空前絶後のぶっ壊しを敢行して、動揺する前々競馬の4歳馬たちを、ヒシイグアスとともに、「馬券の優等生」ディープボンドの抜群の安定感、ステイゴールド産駒としての最後の代表選手マイネルファンロンの「ナカヤマフェスタ候補」3頭。長くいい脚に期待してこの3頭のみで勝負としたい。

単勝・複勝 ⑩
馬連・ワイドBOX ⑨⑩⑮
3連複   ⑨-⑩-⑮


それでは、良い宝塚記念を!

宝塚2


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北斗の万馬拳
※予想に関するクレームは一切受け付けません。 ※馬券は自己責任でお願いします。 ※みなさんが寝たり遊んだりテレビ見たりしている時間を割いて予想しています。その対価として料金をいただいております。 ※的中率よりも回収率重視になります。 ※予想の転載・転売は一切禁止致します。